セラミックスー溶鋼界面反応に関する研究
[目的]
アルミニウムは製鋼過程において最も強力な脱酸剤の1つとして古くから用いられている。脱酸処理を施した場合脱酸生成物として通常Al2O3が生成され、その生成反応は次の(1)式で表される。
(1)
一般に(1)式により生成したAl2O3介在物などは有害であるとして、その除去に多大な努力がされている。近年取鍋精錬の発達によりAl2O3などの鋼中非金属介在物の量は著しく低くなったが、いまだにこれを完全には除去できない。このため、残存介在物の形態を制御することは品質の向上コスト競争力確保ためには非常に重要である。
鋼中非金属介在物の形態が鋼材の品質に影響を与えている例として球状黒鉛鋳鉄がある。一般に、このように形態が異なるのは界面エネルギーの影響によるものだとされている。このため、Al2O3介在物においてもAl2O3/溶鋼界面エネルギーがAl2O3介在物の形態に影響を与えていると考えられる。しかし、Al2O3/溶鋼界面の界面エネルギーに関する報告はなされておらず、形状変化機構も不明である。
そこで、本研究ではAl2O3/溶鋼界面におけるファセット化を調べAl2O3/溶鋼界面自由エネルギーの異方性に及ぼす諸因子の検討、並びAl2O3/溶鋼界面の形状変化のモデリングを行うことを目的とする。