初診まで


2002年10月16日、
私は生まれて初めて「精神科」という場所に行きました。

長い夏休みが明けて、後期の授業が始まってからというもの、
夜はなかなか寝付けない、昼はずっと憂鬱な気分、
そんな状態が続いていました。
疲れているのに眠れない。眠れないから余計に疲れる。
大学の授業も、休みがちになってきました。

「病院に行こうかな」、
ある日の眠れない夜に、ふと思いつきました。
そして、真夜中に電話帳を引っ張り出して、どの病院に行こうか選びました。
とりあえず、街中にある「メンタルクリニック」と名の付くところは避けました。
これらは、大抵「予約制」をとっているし、薬よりもカウンセリングを重視する、
というイメージがありました。
この時の私は、予約の電話をかけることも、医師と話すことも面倒なほどに、
疲れていました。
ただ睡眠薬をもらえれば、それで良かったのです。
結局、家から比較的近い、昔ながらの「精神病院」に行くことにしました。

精神科を受診することには、かなりの抵抗がありました。
精神科なんて、心が弱い奴や甘ったれている奴が行く所、
そんなふうに思っていたのです。
精神科に行ってしまえば「甘え癖」がつく、そんなことも思っていました。
昔から、私は人に甘えることが嫌いでした。
甘えている奴を軽蔑していました。
精神科医に頼ることは、人に甘えることになる、
そんなことでは駄目だ、気合でどうにかしろと、自分に言い聞かせていました。

しかし、もう自分だけの力では、どうにもならない状態になっていました。
必修の授業にも出られない、友達と接するのもつらい。
一度「プロ」に相談してみよう、そう思い精神科を受診することにしました。