*介護体験実習を終えて

 私たち教育学部の学生は、みな介護等体験実習というものをします。これは去年、2年次の時にやった体験実習の感想レポートです。これから体験する人には少しは様子が分かる…かなあ? とりあえず、行く場所によって全く違うので、「私はこんなのじゃなかった~!」なんていいっこなしよ。では、スタート!

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若夏学院

泡瀬養護学校

 

介護体験を終えて

体験施設名:若夏学院

体験期間:2000年11月13~17日

 私が行った施設は「自立支援施設」と分類されていたが、実際現地に行ってお話を聞くまではどういう施設なのか分からなかった。この若夏学院の場合、以前は更正施設だったらしいが、今は子どもの生活を改善し、自らの力で生活が出来るように支援するための施設で、それほど厳しくはないらしい。ただ、生活時間は授業だけでなく、部活や放課後に至るまで拘束されており、遊びたい盛りの子どもたちには窮屈かなと思った。初日に私の専門である家庭科の授業を見せてもらったのだが、その時先生のおっしゃっていた「この子達はここを出たら高校も行かずに就職する子がほとんどで、その場合、大抵一人暮らしになります。でも彼らは今までコンビニ食などを食べてきていて自炊することは出来ません。だからこそここでは実生活に即実践できるような基本的なことを教える必要があるのです。」という言葉が忘れられない。

 2日目に意見発表の予行演習があったのだが、その時に生徒たちは自分がこの施設に来る事になった経緯を話し、今後の目標について語っていた。家庭環境を見ても両親どちらかが欠けていて子どもと話す暇もないほど働いていたり、親の家庭内暴力のせいで保護されていたりと、今まで私が通ってきた人生のレールとはあまりにもかけ離れている。同じ沖縄に住む人がこのような環境に置かれているなんて思いもしなかった。でも一緒に農作業をしたり運動したりしている時は皆ごく普通の中学生だった。

 今回の体験で私は自分が思うように生徒と話せなかったのがとても心残りだ。生徒にも「先生あんまり寮に遊びに来てくれなかったよね。」と言われてしまったほどだ。今後、シングルマザーなどの増加に伴い、一方で彼らのような家庭に何らかの問題を持った生徒も増加するだろう。その中で教師はどんな対応をするべきなのか判断を迫られるだろう。今回のように生徒とコミュニケーションも取れないようでは教師もやっていけない。今回の実習で自分が今後このような事態に対してどう接していくかヒントが得られたと思う。

 

 

体験施設名:泡瀬養護学校

2001年2月6〜10日

 私は今までボランティアなどをやったこともなく、養護学校に足を踏み入れるのも初めてだった。緊張していた私を迎え入れてくれたのはとても親切そうな先生方だった。私たちの場合は、学習発表会の補助だったので、軽くその説明を受けた後、通学してくる児童たちの出迎えにあたった。そこで私は自分が想像していたものと違う光景を目の当たりにした。いくらバス通学とはいっても身体に何らかの障害を持っているのだから、誰かが介助してくれるのだと思っていた。だが児童たちは自分の力で歩いたり、車椅子を押したりしている。そして何より驚いたのが、総勢60名余りの大学生たちを見ても驚きもせず、むしろ喜んでいるかのように「おはようございます」と元気よく挨拶をしてくれたことだ。このあいさつを受けたときに、私の心の不安が吹っ飛んだような気がした。その後、発表のリハーサルのために移動したのだが、車椅子を押すのにも四苦八苦した。ただ押すだけでは振動を与えてしまい、児童の症状によっては影響を与えてしまうし、かといって恐がるあまりに腫れ物に触るように押しても今度は段差が上れなくなってしまう。結局最後まで要領が掴めないままだった。また、児童によっては自分で車椅子を押したり歩いたりすることが出来る子もいる。私が押そうとすると、先生のほうから「この子は自分で出来るから、あまり手を貸さないで下さい。誰かの手を借りることを覚えてしまうと一人で何も出来なくなってしまうので。」といわれ、手を貸すことだけでなく、見守ることも相手のためになるのだと思った。

 今回養護学校という所にはじめて行き、いろんなことを見聞きしてきたが、一番強く印象に残ったのは子どもたちの素直さだった。彼らはこちらの対応によって反応が全く違う。心をこめて接していると、とても素敵な笑顔を返してくれる。その笑顔を見られるだけで一緒にいて良かったと思う。彼らと一緒にいると心が和んでくるのを自分でも感じた。社会福祉施設とはまた違った体験が出来たので、とてもよかった。この実習に行くまでは教員になった時、養護学校に行くことになったらと思うと不安だったが、終わった後は養護学校もいいなと思えた。このように、自分の意識が変わった点においては今回の実習はとても実のある体験だったと思う。