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・日本経済への影響としては米国への直接的な輸出減少、世界経済全体への影響
による輸出減少の効果が考えられる。米国の実質GDP が、今後1 %程度事件以
前の標準シナリオより低下に向かう場合、日本には実質GDP にして2001 年度
0.2 %、2002 年度0.7 %程度のマイナスの影響がでると推計できる。ただ
し、その影響の出方は一様ではないだろう。日本の産業への波及はまず自動車
産業にでてくると思われる。これは、日本からの米国の民間消費向け輸出の53
%(1995年)を輸送機械(ほとんどが自動車)が占めているからである。テロ
の影響により、悪影響が懸念される2002 年度の業種別増収率、全産業ベース
で2002 年度売上が2000 年度比で▲1.2 %、営業利益同▲5.4 %下方の影響
を受ける。当然、輸出の減少を通じた効果なので輸出産業へのマイナスが大き
く営業利益の2000 年度対比の減少効果をみると、鉄鋼、輸送機械が2 ケタ、
一般機械、電気機械が8 %台の落ち込みとなった。逆に食料品、不動産は1 %
未満でほとんど影響がないといえる。絶対額で見ると、売上の減少額、営業利
益の減少額ともに電気機械がもっとも大きい。意外に影響がでてくるのが建設
業、通信といった内需型産業だが、これは設備投資の減少、各産業の中間投入
減少の波及結果である。
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