映画とライブのコラボレーション「メトロポリス」の感想と自分の考え


 今回(2002年11月5日)映画とライブのコラボレーションのアール・ゾイド (メトロポリス)コンサートを見たわけですが、斬新かどうかはともかく面白い発想だ と思いました。映画自体は1926年の作品なので、もともと音のない作品かもしれませんが、 そこに実際の楽器演奏を持ってこようという考えとは、他ではないでしょう。そういう意味で 面白い発想だと思いました。それに付け加えると、演奏に使っていた楽器が、ドラムのようなもの ・クラシックの演奏で見かける楽器・そして中国のイメージを持たせる銅鑼のようなものなど様々な ものを用いていたところが、また面白いと思いました。もしかすると、これも様々な時代と土地 が生んだ楽器の、コラボレーションだったのでしょうか。

 しかし、ロックバンドメンバーの演奏と1900年代初頭の映画を組み合わせよう という発想は、ちょっと無理があるのではないかというようにも感じました。 今回の演奏自体がロックかどうかは使っていた楽器が様々だったので微妙なところですが。 無理というのは、あくまで自分の感覚なのですが、感想として強烈な違和感を感じたので、 このコラボレーションは、あまりうまくいってないのでは、と思うのです。 特殊なことをしているので違和感があるのは当然ですが、今回の場合においては、 ライブと映画は分けて楽しんだほうがより良いように思いました。

 もうひとつ、最初に「斬新かどうかは微妙」とにいいましたが、これについて意見を 言わせてもらおうと思います。「斬新である必要がある」ということはありませんが、 変わったことをしようとするときに、それが斬新であるかという点はとりあえず注目される のではないかと思うので、意見を言わせてもらいます。 はやい話が、最近ではコラボレーションというものが、一般的によくみられるので、斬新かどうかは 微妙だと思います。例として、よくは知りませんが、最近バンドに三味線を用いたような グループがあったような気がしますが、これもまたコラボレーションのひとつの例ではない でしょうか。また個人的な考えで、三味線バンドも含めて、昔からあったもの同士を ただ合わせても必ずしも新しいものになるわけではない、と思うのです。新しいものというのは、 今まで存在していたものの面影を残さず、新たに出現してきたものを指して言うのでは ないでしょうか。そういうこともふまえて、微妙だと思います。

 結局のところ、この作品に対しての感想としては、発想は面白いけれど、今ひとつ 面白みにかけるというのが正直なところです。しかし、面白い発想は今回限りで良し悪しを 決めてしまうようなものではなく、今後のいろいろな場面で活用する価値があるものなので、 今回のようなコラボレーションは、発展させていろいろな場面で見かけるようになったら よいと思います。