職業病(ワーカホリック)

第一回  アナウンス中毒


■  商店街

   商店街の道をとぼとぼ歩くパットしない青年。

古尾谷   はぁ、リストラか、、、世間は世知辛い。ん? 

 すると反対側からあるサラリーマンがやってくる。するとパット見た目やくざが彼とぶつかり、サラリーマンが倒れる。

サラリーマン  うわ!

やくざ     オイこら兄ちゃん!ぶつかっておいて何もなしかよ!

     突然に目の輝きが増す古谷。そしてスーツを脱ぐ古谷そして実況中継が始まる。

古尾谷      おーっと。みたでしょうか!ついに世紀の対決!誰もが一度は見たかった、サラリーマンとやくざの対決が

          今、まさにこの商店街にて始まります!おーっとゴングが鳴り響きました。


ラウンド1  サラリーマンVSやくざ 

サラリーマン  す、すいません。

やくざ     すいませんですむんだったら警察はいらないんじゃ!

古尾谷      決まったー。やくざ必殺のきめ技「警察はいらないんじゃ」この一言にサラリーマンはたじたじだ。

          まさに会社のため家族のために働いてきた。まさに日本のサラリーマンの代表には返す言葉がでない!

やくざ     あいたたたた、鎖骨折ったかも、治療代よこせや。

サラリーマン  治療代ですか?

古尾谷      また決まった!「治療代よこせ」このダブルパンチにサラリーマンおうむ返ししかできない!

やくざ     ほら、はよだせや!

サラリーマン  僕は、僕は、、、

古尾谷      日々、平平凡凡に過ごし波風立たせずひっそり生きていた俺がなぜこんな目にあわなければならないんだ。

         そんな彼の悲痛な思いが伝わるようだ!

サラリーマン  お前に払う金なんてない!昔のいじめられていた僕のままじゃないんだ!

古尾谷      おーっとサラリーマン反撃だ!まさにこれが窮鼠猫をかむ。もう俺は成人。

           人並みながらも家族を持ち、会社でもがんばっている。

           それが今の彼をつき動かしているのかぁぁぁ。

   サラリーマンがいった

瞬間にやくざがサラリーマンをなぐる。

サラリーマン  すいませんでした!

やくざ     人間素直が一番やぞ。よーく覚えとけや。

古尾谷      これが現実なのか!これが今までのがんばってきた俺なのか。彼の前に突きつけられた現実。

          高過ぎるまでの壁。その思いを抱きながらただただやくざの去っていく姿を見ることしかできなかった。


   しゃべり終わった古谷は恍惚とともに立ち尽くしている。その姿を見ていた少女が一言

子供      おかあさん。あの人何しているの?

母親      見ちゃ

いけません。

   去っていく親子。少し恥ずかしがる古尾谷

古尾谷   また、やってしまった。

      「そう元浅草どっこいテレビアナウンサー古尾谷次郎はリストラされた今もこう

      してアナウンサー時代の培った解説を日常生活をしながらもやってしまうのだった。」

      はっ、また自分の身の上をナレーションしてしまった、、、。


  とぼとぼ歩いているとカップルが歩いてくる。そして古尾谷とすれ違う。

  するとカップルが古尾谷とすれ違う。

    ねぇ本当にやるの?

    あ、当たり前だ。明日やるって決めたべ。

                                       (つづく)

第二回  金中毒