(12)ガラテア

(1) ピシデヤのアンティオキア

アウグストゥスの時代にローマの植民都市になった、ガラテアの中心地。 宣教者の活動はまず主要都市から
始められるが、パウロの場合も キプロス島から上陸した後まっすぐにここに向かいました。
現在ここは廃虚となっていますが、アウグストゥスの神殿や水道橋の跡が 残っています。

(2) イコニウム

現在のコンヤ。聖書時代の遺跡は残っていない。 また近くのルステラ、デルベも廃虚となっている。
ルステラはテモテの出身地である。

(3) アンカラ

現在のトルコの首都アンカラは当時アンキラと呼ばれていた。 ガラテア北部のアンカラにも2世紀には
会衆が設立された。

(13)カッパドキア

この地方ではペテロが宣教を行なったようである。ペテロは第一の手紙の中で この地方にあいさつを送っている。この地方は岩の多い特異な景観で知られており 地下都市があって迫害を逃れたキリスト教徒が住んだとも
いわれているが これはかなり後の時代のことである。

(14)メソポタミア

(1)エデッサ

古代から東方での宣教活動はトマスによってなされたと言われてきた。 彼はパルチア、ペルシャ、またインドに
までキリスト教を伝えたとされている。 トマスの墓とされるものはエデッサにある。

(2)ドゥラ・エウロポス

ドゥラ・エウロポスはアレクサンダーの将軍セレウコス・ニカトールにより設立された町 で、ローマ時代にはペルシャに対する防衛拠点となった。 ドゥラとは要塞を意味し、エウロポスはアレクサンダーの生まれた村の名から とられている。1928年から発掘が行なわれギリシャ、ローマ、パルミラの神々と ならびクリスチャンの崇拝の場所も発見された。最初クリスチャンは最初個人の家々で 集会を開いていたようだがやがて集会のための場所を持つようになった。 ここドゥラ・エウロポスの集会場は「保存されている最も古い教会」と呼ばれる ものである。壁には「水の上を歩くキリスト」や「麻痺した人を癒すキリスト」の フレスコ画が見られる。 この地方出身のクリスチャンとしては
タティアノスがいるが、彼はユスティヌスから学び 聖書をシリア語に最初に翻訳したようだ。その断片はドゥラ・エウロポスで発見された。 キリスト教の教えは早くからギリシャ哲学に汚染されていたため、 魂の不滅という教えを
信じる人々が多かったが、タティアノスは 魂は死ぬことや、世の終わりとともに体が復活することを信じていた。

(3)ニシビス

後にネストリウス派がニシビスを活動拠点とする。 ネストリウス派はエフェソス公会議でマリアを「神の母」とする
ことに反対した。 彼らにとって神が苦しんだり、誘惑されるとは考えられないことであった。 ネストリウス派教会は一時期バグダッドから長安に至るまで広められ 世界最大の教会の一つとなった。中国では景教と言われたが、
実際には 仏教思想などとの融合が進んだ。

(15)キリキア

(1) タルソス

パウロの故郷で天幕作りなどの手工業により経済的に発展していた。 いろいろな文化の影響を受けてきた町で、哲学者たちを輩出してきた学都としても 知られる。おそらくパウロ自身この地方での宣教を行なったことだろう。