アリステアスの手紙
                Epistle of Aristeas

聖書のギリシア語への翻訳計画(1−11)ユダヤ人の捕虜の釈放(12−27)
プトレマイオス2世、大祭司に依頼する(34−50)、王の贈り物(51−82)
神殿や祭司の務めに関する描写(83−120)
食物規定に関する意味の説明(128−171)翻訳者の到着(172−181)
王と翻訳者の質疑応答(187−294)翻訳の完成(301−321)

この書はプトレマイオス2世の時代に70人訳がつくららた経緯をまとめた伝承
です。多くの部分はユダヤ人の信仰を弁明することにあてられており、
そのような目的で書かれたものと考えられます。

レビ記の食物規定について:ユダヤ人の持つ食物規定は周りの諸国民に
とって風変わりなものとみなされていたため、その習慣を弁明し
意味付けが行われています。「ひづめが分かれたもの」と「反芻するもの」
について霊的な意味が付され、「ひづめが分かれたもの」とは
正しい行為を1つ1つ認識することであり、「反芻する」とは懸命に記憶
すべきことを意味しているといわれます。(150,153)
聖書自体はレビ記11章に特に明確な意味付けを与えていないように
思われますが、これは当時のユダヤ人による1つの理解といえるでしょう。
(クリスチャンの理解については「バルナバの手紙」10章を参照)

ギリシア文化の影響:自制の大切さ(222)や王になるべきなのは「性質の
気高い者」であるべきこと(288)など随所にストア派の思想の影響がみられ、
またユダヤ人賢者の1人が王に劇場での楽しみを奨めていること(284)
などから、特にアレクサンドリアではギリシア文化の影響が大きかったことを
みることができます。