Berakhot
                         祝福

1−3:シェマを唱える方法と免除される人々
4−5:受け入れられる祈り
6−8:食事での祈り
9:神殿における祈り

1日3回の祈り:1世紀のユダヤ人はどのような祈りの習慣を持っていたのだろうかと
いうことを知る手がかりをこの書は与えてくれる。1日3回祈るという習慣はかなり古くから
あったようだが(Da6:10)、その形式はおそらく各地のシナゴーグでの崇拝にも
取り入れられていったように思われる。ベラホートは朝夕にシェマを唱えるべきことを
最初に規定しているが(1.1,2)一日に3回祈る習慣の一部であった。(4.1)
それらは神殿での犠牲の時間にあわせて行われていたようである。(Lu1:10)
第6時(
Ac10:9)や第9時(Ac3:4,10:30)はそれぞれ朝昼の祈りの時間であった。

祈りの長さ:シェマに付随して祈られたのが「18の祈願」といわれるものである。(4.3)
1世紀におけるその内容は口伝で伝えられていたようなのではっきりはわからないものの
後代に編集されたものから考えてもそれはかなり長大なものであった。
ある人々は「言葉を多くすれば聞かれる」と考えていたといえるかもしれない。(
Mt6:7)
またラビたちは祈りが流ちょうであれば聞かれているという考えも持っていたようである。(5.5)

食事への感謝:ベラホートの明らかにするところによれば、食事中もぶどう酒、野菜、
パンなど食事時の種類に応じてそれぞれが捧げられた。(6.1)
主の晩餐においてはパンとぶどう酒のためにそれぞれ祈りが捧げられているとはいえ、
日常の食事においてそうすることは聖書では求められていない。

神殿への敬意:イエスは神殿を抜け道として利用していた者たちを非難されたが
Mr11:15-17)ベラホートにも同じ禁令がある。(9.5)
ミシュナを編纂したパリサイ人たちは神殿に不敬な態度を取って
いたサドカイ人ないし祭司階級と対立していたといえるかもしれない。