ソロモンの詩編
                 The Psalms of Solomon

1,2,7,8,17 イスラエルの罪とポンペイウスによる裁き
3,4,10,11,13,14,16 義なる者と邪悪な者
17 メシアは離散した民を再び集める

この書は西暦前63年のポンペイウスによるエルサレムの征服を受けて
なぜ神がそのようなことをお許しになったのかを論じ、またメシアによる
ローマからの救いがもたらされることを期待した書です。

イスラエルの腐敗した状況(前1世紀):ハスモニア王朝の支配下において
祭司職は腐敗し「エルサレムの住民は主の聖所を冒涜」していました。(2:3)
また「エルサレムの息子らは娼婦に見たてられ」(2:11)乙女たちは
「乱雑な混交により身を汚して」いました。(2:13、8:9,10)
この書には西暦前63年のポンペイウスによるエルサレムの征服が示唆こ
されていますが(8:14−22)、神はこのような腐敗した状況のために
そのことをお許しになったとの考えを読み取ることができます。
同時にやがてダビデの子孫であるメシアが到来し、イスラエルの栄光を
回復することに対する熱い希望が17章において表明されています。
メシアにより異邦人の支配から救い出されるというはっきりとした期待が
そこにはみられます。(17:22,45)聖書をみるならばイエスの使徒たち
さえそのような期待を持っていたことがわかります。(Ac1:6)

パリサイ人の思想:この書の義なる者と邪悪な者の対比やメシアへの期待は
この書がパリサイ人によって書かれたものであることを思わせます。
義なる者とは罪を自覚し(3,13章)、内面を清く保ち(4章)、懲らしめを
受け入れる人であるといわれます。(11,14,16章)