シビュラの託宣3
                Sibylline Oracles3

1−45   :序文
46−92  :メシアの登場とローマの滅び
93−210 :世界の創造と世界強国の移り変わり
211−294:ユダヤ人の歴史
295−829:アジアにおけるメシアの登場と諸国民の裁き

マカベア時代にギリシャからの独立を楽しんでいたユダヤ人は
アジアからメシアが出現し、当時台頭してきたローマを打ち負かして
いくことを期待していました。この書は前140年頃エジプトで書かれた
ものと思われます。

成就しなかった預言:正典の預言との大きな違いは預言が成就したかどうか
によって判断することができます。シビュラの託宣によれば神は「東から一人の
王を遣わし」戦争をやめさせること(652ff、707)、最良の実りがもたらされ、
甘い蜜、果実、牛、羊、山羊が与えられ豊かな平和を楽しむこと(744ff)が
予告されていました。そしてローマがアジアから奪った財宝の3倍を
アジアがローマから受けるようになり(350)不義のローマはただの通り道と
なることになっていました。(356-362、356)逆に聖典であるダイエル書は
ローマとそこから派生するヨーロッパ諸国が、神の王国が到来するときまで
優勢であり続けることを予告し、それが成就していることをみるときに
聖典の預言との対照をはっきりとみることができるでしょう。(Da2:40-44,7:7-14
エフェソス、アンティオキア、スミルナ、サモス、デロス、フリギア、トロイア、
ロードス、キプロス、サルディニア、コリントなど各地に災いが宣告されますが
成就しなかったものの方が多いといえるでしょう。

ユダヤ人の地的希望について:メシアの支配の様子は完全に地上の状態として
描写されています。イザヤ11章も引用されそれが地上の動物たちであることが
はっきりと述べられています。(788-793)(Isa11:6-9)
ユダヤ人は地上でのパラダイスが回復することを願っていたことは、他にも
「エノク書」や「ソロモンの詩編」などからも知ることができます。