渡米後(2002年11月)
○ 2002年11月8日(金)
大分前に、実験が上手く行きかけたと書いたが、トンネルから抜けたら、また長いトンネルが待っていた。なので、何をしてもあまり上手く行かず、ここ1ヶ月はちょっとだらけ気味だった。そして、先週あたりにポスドクに軽く”ぐちったら”怒られてしまい、「これではあかん」と思い直して、ここ1週間は良くがんばったと思う。平均して帰宅は深夜0時くらい(水曜は朝4時)。
で、今日これだけがんばって出したデータ整理を半日かけてやったのだが、4サンプル行ったのうち1個だけ”それらしい”データが出ていた。しかし、確立4分の1なので、そんなデータはあまり信用できない。再度条件を改善して日曜に行うつもり。
明日は朝からテネシー州まで2時間のドライブで、仲間10人(以上)とロッククライミングに行く予定。実は先週の土曜日も同じ場所に行って、デジカメを持っていったのだが、なんせ上るのに夢中でついつい写真を撮るのを忘れてしまう。明日こそは写真をいっぱいとって、HPで紹介したい(あくまで希望)。
○ 2002年11月10日(日)
昨日行ったクライミングの写真。1番目の一番左(白いパーカー)と2番目の下でロープを握っているのが私。今回行ったのは全部で11人で、11月にしては天気が良く、先週にも同じ場所に行ったのだが、そのときよりも暖かかった。先週なんかは、体を支えるために岩に捕まっていると、手の平から体温がどんどん逃げていき、だんだん手が痺れて感覚が無くなっていくという、ある意味スリリングな体験ができた。
○ 2002年11月16日(土)
今日はラボメイト(ハン)の結婚式に招待されて行ってきた。約1ヶ月前くらいにも友人のリズの結婚式に出席したのだが、そのときデジカメを持って行かず、「写真をとってあげたら、良いプレゼンとになったのに!」と後で後悔したので、今回はカメラマンのように50枚近く撮った。これをCDに焼いて後でプレゼントするつもり。
その中の1枚を紹介。左から、私、ジェイミー(私と同じく大学院に入ったが、1年弱のスピードでマスターを取得して、今では学部生の実験指導)、アート(私のボス)、リン(新婦)、ハン(新郎で私のラボメイト、現在院在籍4年目)、ミラ(ボスの奥さん、研究員でラボで実験もしている)、ライアン(今年の秋に院生活をスタート、ちょうど去年の私と同じでTAと授業の忙しい生活)。新郎新婦とも中国人で、当然出席者の大半も中国人。私も、会場で何度も中国語で話し掛けられた。これを機に中国語でも勉強しようかな。
○ 2002年11月17日(日)
今日は車で1時間のところまで行ってクライミング。ただ、駐車できる場所から登れるところまで、1時間半のハイキングをしなければならないのと、本日の天気が曇りで強風のため、温度計では5度くらいなんだけれども、体感気温はマイナス。しかも、クライミングするときには動けるように薄着だし、クライミングシューズは通常裸足ではくので、さらに寒さ倍増。普段は岩を触ると冷たいのだが、逆に岩のほうが暖かかった。ということで、本日はクライミングができるような状況ではなく、ほとんどハイキング。
中央に見える白い部分が岩場。ここまでで半分くらいの山道をハイキング(45分くらい)。 このころはまだ暖かいほうだった。頂上に着いたとたん、天気が悪くなり、帰りはパラパラと雪が降っていた。 見晴らしはすばらしかった。寒さを除けば。 今日は、今週末に学会があったため参加人数は私を含めた4人。この写真はそのうちの3人。今日はクライミングに行かなくて正解。帰りはみんなで「寒い寒い」と言いながら鼻水をたらしていた。この3人は来週も「ここに来るぞ!」と行っていたが私は知らない。 木々の紅葉は終わりかけていた。 この写真が一番寒さが伝わるような気がする。雲が低くて黒く、しかも風が強いため、飛ぶように流れていた。
○ 2002年11月28日(木)
今日はサンクスギビング(感謝祭)のため大学はお休み。そんで、明日の金曜も休日のため、土日をあわせてアメリカでは4連休。
去年だったら、休日でも大学に行って少しは研究を進めようと仕事をしたが、ここ最近は休日は一切研究のことは考えないようにした。すべて現在と同じ境遇で、もし場所だけ違って日本で働いていたら、このような心境の変化は無かっただろう。一種の”アメリカナイズ”だろうか(単に、休日にクライミングに行く口実のようだが)。
で、サンクスギビングの今日、ボスの家にラボメイトと招待された。昼は寿司、夜はボス特製の伝統的なチェコ家庭料理(ボスはチェコ出身)をご馳走になった。ボスは一時期、研究生活がいやになり(?)、アメリカにおいしいレストランが少ないこともあり、本当にレストランを開こうと思ったほどの料理の腕前。それはそれは美味かった。多分アトランタに来て一番上手いものを食べたかもしれない。
夕食後はみんなでオペラ鑑賞。周囲の家は、外交官や弁護士が住んでるらしく、いわゆる高級住宅街。ボスいわく、「ここら辺では一番小さい家」だそうだが、それでも広い庭にはプールがあり、地下には今流行りのホームシアターの設備が整っており、巨大なスクリーンに、大きなスピーカー。
ボスいわく、「このオペラ、劇場で生で何回か見たけど、家で見るのが一番」と言うだけあって、オペラをまったく知らない私でも、それなりに楽しめた(普段聞かないような高周波数の音をいっぱい聞いた。コウモリだったらびっくりだろう)。
関係無いけど、ボスのミドルネームはArt(我々は、ボスをアートと呼ぶ)なのだが、その名の通り、かなり芸術に対する造詣が深い。今までに何回かアトランタにある美術館にも連れていってもらったした(その中で私が認識できるのはムンクだけだったが)。やはり研究者たるもの、多岐にわたり人間的にも洗練されて魅力がないと一線で活躍することができないんだろうか。そういった事柄が私を休日のラボから足を遠のかせたのであった。
○ 2002年11月29日(金)
今日(サンクスギビングの次の)金曜日は、「ブッラク・フライデー」と呼ばれている。名前だけ聞くと怖い感じがするが、これはサンクスギビング(木曜)の次の金曜に店が”サンクスギビング・セール”をし、そのセールの売上によって今まで赤字だった店が黒字に変わるため、「ブラック・フライデー」と呼ばれているらしい(私のリスニング力では詳細に間違いがあるかもしれないが、大体はそんな感じ)。
なので、早い人だと朝5時くらいから店に並ぶらしい。しかもあちこちでセールをやっているので、店のハシゴである。
それで私もアメリカ生活を満喫しようと、このセールに行ったのだが、朝5時から並ぶ根性が無いので、友人に昼過ぎにピックアップしてもらった(友人達は朝4時おきで店をハシゴ)。合流後、彼らがまだ買い足らないものを購入するために付き合いで店を数件寄った後、ロッククライミングの店へ。
そう、ここも例に漏れずセールをしていて、私はロープ(60メートル)と、バックパック(ロープやクライミングギアを入れるため)を購入。総額330ドル。合計で100ドルくらい得した。
○ 2002年11月30日(土)
今日はクライミングに行った。天気予報だと最低がマイナス1度、最高が12度。そして明日の日曜の最低がマイナス5度、最高が5度。「せっかくの連休だからキャンプして二日ともクライミングしよう」という私のクライミング師匠(Anthony)の提案。
前日の計画段階ではみんなノルキだったのだが、当日の朝6時半に集合してみると、むちゃくちゃ寒く、明日の朝はこれより寒いことを考えると(しかも、北に車で3時間進み、さらに山に登るため実際の気温は10度近く下がる)、キャンプをする事を考えただけで鳥肌が立つので、結局日帰りで行った。でも、昼間はポカポカ陽気でクライミングには最適だった。写真もあるのでそのうち掲載します。