公務員試験紹介
1.国家公務員試験T種(大卒程度)
いわゆる、「キャリア官僚」。「官僚」という言葉が、この試験による採用者を指すことも多い。法律・経済・行政の試験区分による採用者は「事務官」、心理や物理など理系の区分で採用された人は「技官」と言われる。一般に、事務官の方が昇進が早い。事務官は政策の企画、立案から法整備まで手がけ、また、幅広い分野の業務を短いサイクルで回っていく。キャリア組は原則として課長の座が保障されている。そこから先はキャリア同士の争いで、官僚の最高のポストである「事務次官」を目指す。事務次官は基本的に同期に一人である。競争に敗れた者は必然的に官僚の世界から去っていくことになるが、その場合も「天下り」といって、特殊法人や地方公共団体、民間企業などに再就職し、高い給料や退職金をもらうことになる。ただし、現職の間は激務であるが、最もやりがいのある職業の一つと言っても過言ではないだろう。なお、同じキャリアでも、省庁間の地位の差はあり、省庁の違いにより、力関係も違ってくるようである。また、外局及び法務省採用のキャリアは他の省庁より待遇が劣るようである。行政改革以前は外務省のキャリアは「外交官試験」で採用していたが、行革以降、国家公務員試験T種に統合された。どの省庁も試験に合格した上で官庁訪問を行い、面接を繰り返し、内定を得なければ採用とはならない。合格者は、東京大学・京都大学・早稲田大学・慶応大学など、有力大学出身の人が多い。ただし、省によっては大学名をあまり考慮しないところもあり、地方大学生も十分に可能性がある。試験は全国の主要都市で行われる。
2.国家公務員試験U種(大卒程度)
キャリア組に対して「ノンキャリア」と呼ばれる。中堅幹部候補生として扱われる。最高到達点は一般に課長補佐から課長程度。まれに局長(財務省印刷局長、但し外局)まで出世する人もいるが、ごく希な例である。しかしながら、ノンキャリアからの幹部登用の必要性が叫ばれており、今後、活躍する機会は増えると見込まれている。国T同様、行政分野の「事務官」と機械、物理などの分野の「技官」に試験は分かれている。ノンキャリアが業務の大半を担っていて、キャリア以上に活躍している省庁も多く(財務省、外務省など)、やりがいは国Tに劣らないとも言える。なお、外務省独自の採用試験であった「外務専門職員採用試験」は、国家公務員試験U種に統合される予定。国Tに比べ、採用の裾野は広く、出身大学は様々である。また、国家公務員試験合格者の中での割合を拡大し続けている。
3.国家公務員試験V種(高卒程度)
国T、国U試験と異なり、政策にタッチする機会はあまりなく、また、本省庁よりも、地方の出先機関で働く機会が多い。配属部署は総務・庶務など。受験年齢の上限が決まっているため、大学卒はあまり受けられなくなったようである。なお、国T、国Uとも、大卒程度、というのは学歴を指すのではなく、試験の難易度を指しており、年齢制限はあるが大学を卒業していなくても受験は可能である。