英語学習について(私の独断)


みなさんからの質問メールの中で英語力の向上についての質問をよく受けます。英語学習というのは個人的な
向き・不向きというものがありますので一概にどの学習が正しいとか効果的だということはできないのですが、
私が自分で苦手だった英語を克服した経験と、塾の講師として4年間見てきた経験を生かして私の独断での
英語学習法をご紹介します。
学習法に入る前にわたしの英語学習に関するバックグラウンドの紹介がありますが、自己紹介代わりということで
ちょっと参考にしてみてください。
これらに関して多くのご意見もあるとは思いますが、これもひとつの学習法かな?!ということで一度ゆっくりと
目を通してみてください。

私は中学校に入る前、確か小学校の6年生から学習塾で英語学習を始めました。もともと英語があまり
好きでなかったうえに特に目標ややりたいことがあったわけではなかったので、まあこんなもんかな…程度で
続けていました。それでも学習塾の効果はあったようで中学校の1年生時点ではかないよい成績は
取れていたのです。中学校2年生に入って徐々に難しい文法事項や分野が増えてきて成績が伸び悩んできました。
ちょうどこの頃私の父がアメリカに転勤することになったのですが、特にアメリカにも興味がなく英語が好きで
あったわけではわけではないので私はアメリカ行きを強く嫌がり、結局父は単身赴任となりその後約10年アメリカに
行っていました。
父がアメリカに渡って数ヵ月後の夏休み、私は初めて飛行機に乗りアメリカに行きました。その頃は成田空港は
パンナム(パン・アメリカン航空)パラダイスで、私もパンナムでニューヨークに渡りました。この時に初めて
スチュワーデスの仕事というものを目の当たりにして、「こんな仕事をしてみたいな」と考え始めたのです。
さて、ニューヨークと言っても私の父が転勤したのは同じニューヨーク州でもさらに飛行機で1時間ほど
飛んだところで、場所的にはナイアガラの滝の近くの街でした。ニューヨークからその街までのフライトはUS Air
(現USエアウェイズ)でしたが、水平飛行が40分足らずのフライトで軽食サービス・ドリンクサービスをてきぱきと
こなす乗務員たちに感銘を受けてますますスチュワーデスを目指すようになったのです。
何はともあれ、日本に帰ってきて自分なりに将来の夢が決まったところで英語学習を始めたのですが、やはり
成績は伸びません。その後も1年に1・2度はアメリカを訪れて旅行をして、いろいろと英語を話す機会は
ありましたがそれが英語力向上につながっているとは冗談にもいえないようなふがいない結果でした。

このように英語が苦手だった時期が高校の1年生の終わりか2年生の初めまで続いたのですが、ある時ふと
気付いたのですね。英語を上達させたいというモーティベーション(動機付け)があって、実際に英語を話す機会が
あるのに英語力が伸びないのって何故だろう???って。結局私が得た結論が基礎文法力の不足だったのです。
どんなに一生懸命新しい知識を勉強してアメリカで英語を話す練習をしても、それらを受容する受け皿がなくては
穴のあいたバケツに水を注ぐようなものだったのです。
それに気付いて中学校からの基礎文法を徹底的に復習し続けた結果、高校2年生の後期以降自分でも驚くような
結果が出始めたのです。偏差値にして60に届くか届かないか程度だった私が突然代ゼミや河合塾の模擬試験の
優秀者に載るほどになったのです。これははっきり言って自分でも驚きでした。

結局大学は外国語学部で英語学科を選び応用言語学を専攻し始めた私でしたが、そこではさまざまな知識を
学びました。人間は思春期(臨界期といいますが)を過ぎると子供たちのように耳と環境から自然と言語を学ぶ
ことができなくなること、これは大きな発見でした。この知識に自分の経験を照らし合わせてみても、私は
基礎文法力の必要性を強く確信しました。結局大人の語学習得には理論的に裏付けされた文法学習が
効果的であることを。

これだけしつこく基礎文法力について書いているので私が言いたいことはお分かりになられるとは思いますが、
勉強はしているのに英語力が伸びないと思っていらっしゃる方の中で私の書いたことに思い当たるふしの
ある方は少なくないはずです。

基礎文法力を養う上ではやはり良い参考書が必要になってきます。塾講師としてさまざまな参考書に接して
きましたが、私自身が納得のいくなと思った参考書は以下に示す1冊のみです。
新・英語をもう一度最初から 江藤正明著 東進ブックス 株式会社ナガセ版
この参考書は本当によくできていて完成度が高いために、外国語学部の学生や中高教師がバイブル代わりに
携帯するほどの代物です。
これはきっとあなたの学習の手助けになると思いますよ。

さて、これら基礎文法が身についてきた頃に私がおすすめするのが「海外個人旅行」です。飛行機のチケットも
ホテルも自分で手配して、現地でのチェックインや買い物…全て自分で英語でやってみることです。日本で
飛行機のチケットを手配することのどこが英語に関係が???と言われそうですが、これはこれで飛行機の時刻表を
読んだりすることで航空業界に理解が広まるという点で悪くないでしょう。
現地でホテルや飛行機のチェックインを英語ですることなどは良い経験になるはずですよ。ツアー旅行だと
どうしても英語を話す機会が減ってきてしまいますからね。英語を話す実地訓練だと思って英語に徹することです。

そして次のステップがTOEICを視野に入れた学習です。幸いなことにアルクという出版社からTOEIC関連の
多くの問題集や参考書が出版されていますからこれらを活用して自分の不足している点を補ってゆけば
よいのです。でもまずはTOEICを一度受けてみることが大事です。自分がどの程度のスコアが取れるのかを
知ることはとても大事ですから…。
もし600点に達しなかった場合はこれは基礎学習の不足と考えるのが妥当ですから、難しい要素に手を出す前に
基礎学習に徹してみてください。一般に言われているのは、700点程度までは成績はどんどん伸びて行きます。
ただしそれ以降はなかなか伸びてゆかないと。
TOEICは英検とは違って難解な単語ばかりが出題されるわけではないので、勉強すればしただけスコアアップに
つながっていきます。


外資系の会社に入ってみて思うのはやはり英語力の大切さですね。単純に面接さえ通ればそれで良いのかと
いうとそれは大きな間違いで、日本語でも難しいであろう訓練は全て英語で行われますし、航空力学や病名などの
専門用語なども当然英語(ドイツ語・ラテン語)で習います。いざ乗務が始まればクルー間のコミュニケーションや
乗客とのコミュニケーションは英語になるわけです。「言いたいことが何とか話せる」程度では全く歯が立たないと
言うのが私の持っている感想です。西洋人の乗客がギャレーに集まってきてクルーと雑談することなどは日常
茶飯事ですから、普通に日本語を話すように英語が操れることが条件になってきます。

英語を学ぶということはそれほど簡単なことではありません。かと言って、決して不可能なことではありません。
勉強をしつづけているのに上達がしないという場合は何か問題があるはずです。その問題のほとんどが
基礎文法力の欠如であると思います。もう一度ご自分の学習を振り返ってみて、何か大切なことを忘れて
いないかをチェックしてみてください。



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