第2章



下島と交戦して得た感想…



















(やりにくい…)






















清水はため息を押し殺す。











かつて戦場であれだけの好ポジションで

仕留められなかったことはない。










しかし今は撃退されてしまった。









投じられた物が非致死性だったのは

巻き添えを恐れてのことだろうが、

相手が少し詳しければ

自分一人がやられたことだろう。











愛用の武器じゃないどころではなく、






ロクな整備も為されてなければ

弾薬も安物。


















この銃はサイレンサーが

ついてないから

こんな狭い島では暗殺には向かない。


























(結局Hit&Awayってか)















清水押し殺したため息を吐き出した









御堂の中で瞑想する影。







彼女−幡山は高ぶる気を鎮めていた。










心が高揚して判断を鈍らせることを

避けるため、












武器も捨てた。









彼女はロシアの軍隊式格闘術、












コマンドサンボ一つで

戦おうとしているのだ。


















(さっきの爆発・・・近かったわね)


















正直火薬を相手に

素手で戦うのは分が悪い。

気配を絶つ、















あるいは舌先三寸で騙し、

近づき、一撃で仕留めるしかない。














(足音?無警戒な足音。一人)

















五感を研ぎ澄ませた幡山は

近寄ってくる何者かの

気配を感じ取っていた。














下島は歩調を速めていた。

清水の噂は聞いたことがある。















不良同士の諍いで嬉々として

致命的重傷を負わせたことがあるのだ。















その相手が

あのまま引き下がるとも思えなくなり、
















少しでも早くあの場から

離れようとしているのだ。
















しかし森の中は歩きにくく、

焦れば皮膚が草や枝に裂かれてしまう。
















ちくちくとした痛みが体にまとわりつく中、

精神力一つで歩き続けた。

















(あの中で休むか)













御堂を見つけ、

罠を警戒することもなく入っていった。







つづく