ぼくの夏休み その5




8月27日(水) 雨

なんだか無性に腹が立つ。なぜだろう。
だんだんだんだんストレスが溜まっていく。
何かストレス解消になることをしなければ。。

そう思って僕はパキスタン人の所へ行った。

僕「おい!」

パ「なによー」

僕「今からおまえを・・・ぶっとばす!」

パ「おまえ なに しこっとんなよ。やれるもんやったらやってみーよ。」

僕「はあああああ・・・・・」

僕は気をためた。

パキスタン人の攻撃。
パキスタン人は ふしぎなおどりをおどった。
僕のやる気が5ポイント減った。

僕の攻撃。
エネルギーを一気に放出した。
僕「しねえええええ!!!!!」

パ「きくかーよ」

パキスタン人は僕の攻撃をはね返した。

パキスタン人の攻撃。
パキスタン人は張り手をかました。
僕は土俵際までおいつめられた。

僕の攻撃。
僕はパキスタン人の髪をつかんでひっぱった。

パ「ちょちょちょーまてよ、髪の毛反則じゃよ!」

僕の攻撃は取り消された。

パキスタン人の攻撃。
パキスタン人は僕の首ねっこをつかみ、土俵の外に放り出した。

勝負あった。パキスタン人の勝ちだ。
パキスタン人はとても誇らしげな顔をしている。
そして僕のほうを見てひと言。

パ「余裕でって。」


僕のストレスはさらに蓄積した。



8月28日(木)はれ

朝、起きて台所に行く。
今日もパキスタン人がいる。
気が重い・・・。

よく見ると、パキスタン人はTシャツを着ている。
僕は彼に、「今日はTシャツなんだね」と言った。

パ「そうじょ。きょうわわTシャツじょ。」

僕「・・・・」

パ「なんなよ。」

パキスタン人は紺色のTシャツを着ている。
でもよくみると、汗をびっしょりかいている。
そして、さらによく見ると、
背中のあたりは汗が乾いて塩をふいている。

僕「今日は・・・暑い?」

パ「当たり前やろがよ。」

僕「Tシャツ・・・塩ふいてるで」

パ「・・・・・!」

パキスタン人はみるみる悲しそうな顔になった。
そして下を向いてうなだれ、首を横にふった。

いらないことを言ってしまったな、、と僕は思った。

僕は言った。
「カレーでも食いにいこう。おごるよ。」

そう言うとパキスタン人は、少しだけうれしそうな顔をした、、。




8月29日(金)大雨


朝起きて台所に行くと、
パキスタン人がじゅうたんの上に座っていた。
パキスタン人は僕のほうを見ると、
「そこに座れ」というようなジェスチャーをした。
僕がじゅうたんの上に座ると
パキスタン人は話しはじめた・・・。
古代ギリシャの地形や自然、人々の生活について。
「ギリシャではヤマヒツジが・・・」
なんだかしゃべりかたが ねちゃねちゃ している。
すべてを話し終えたあと、パキスタン人は「どうだ」というような
得意げな表情を見せた。

僕「ヤマヒツジというのは・・・ひょっとして・・・ヤギのこと??」

パキスタン人は僕の言葉が理解できないようだった。



8月30日(土)くもり

今日は日帰りで城崎温泉に行った。
城崎には8つほどの外風呂がある。
入浴料も200円ほどで、とても良心的だ。

しかしパキスタン人はそんな外風呂には目もくれず、
小さな旅館の中の、小さな温泉に行きたいと言った。

小さな温泉は、湯船もとても小さく、
2人入ったらもう満員だ。
パキスタン人は体が大きい(190cm以上)ので
パキスタン人が1人入ったらもう満員だ。
だからパキスタン人が風呂につかっている間は
僕はとても寒い思いをした。

パキスタン人は風呂に入っている間、
ずーーっとガンダムの話をしていた。

僕は寒いので風呂から出ようとすると
パキスタン人はその長い手で僕の足首をつかみ、
僕を風呂場に引き戻した。
そして
「温泉の空気中にはマイナスイオンが豊富に含まれていて・・・」
と、健康レクチャーを始めたかと思うと、
「そういえばガンダムのビームシールドも根底にはマイナスイオンの原理が・・・」
と、無理矢理ガンダムの話に結びつけたりして、
僕はすっかりカゼをひいてしまった。



8月31日(土)


温泉でカゼをひいてしまった僕は、
帰ってきてからも体調が悪く、高熱を出して寝こんでいた。
もうまったく動く元気もない。

昼をすぎたころ、パキスタン人がやってきた。
彼は「プリンを買ってきてやったぞ」というジェスチャーをした。
僕が ありがとうを言うと
パキスタン人はとてもうれしそうな顔をした。
そしてパキスタン人はそそくさと部屋を出ていった。

僕はプリンを食べようとした。
が、スプーンが入っていない。
店の人が入れ忘れたのだろうか。
仕方がないので容器の底をたたきながら、
流しこむようにしてプリンを食べた。
最後にカラメルがまとめて口の中に入ってきて
甘ったるくてとてもいやだった。

ふと気付くと、部屋の中に白い もや がかかっていた。
もやの色ははだんだん白く濃くなっていく。
ドアの下を見ると赤い小さい筒から 白い煙が出ている。
バルサンだ!
どうやらパキスタン人が仕掛けて帰ったらしい。

「おのれ・・・はかったな・・!!!」
遠のく意識のなかで そう強く思いながら
僕は白い煙にまかれていった・・・。