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夏の夜
ドンドン。ドンドン。
年に数回しか聞けないこの音が熱帯夜を駆けめぐり、
街の明かりに照らされた小さな部屋へとやってくる。
ひっきりなしにこだまするその音は、見ている人たちを楽しませる。
暑い夜には花火が似合う
16年前にたてられたこの家の2階には、
さびれた公園で遊ぶ子供達を家へ家へと駆り立てる光が、
部屋いっぱいに差し込んでくる
少々働き過ぎの明かりはいつも、
6畳一間の小さな部屋を主役にする。
暑い日にはいつも26度のクーラーにあたってのんきにテレビを見ている僕を、
この光が昭和の時代へと、レトロな空間へと、クーラーのない部屋へと、
自然に自然に誘い込む。
あたりはすっかり暗くなっているこのせまい部屋の布団に向かって、
街灯の明かりは毎日やってくる。
こんな瞬間がとても好き
おくれてごめんな。そう心の中でつぶやいたとき、
花火の音が遅刻した。
お前も同じ遅刻だね。
この部屋にクーラーなんかいらないだろ?
ドンドン。ドンドン。
花火がそう語りかけた。
つづけ(笑)9/1