ACTH刺激試験
02.10.27.
はじめに
利点
- 正常な副腎と、自然発生クッシングおよび医原性クッシングの鑑別。
- 下垂体性クッシングの85%、副腎腫瘍性クッシングの70%で診断的。
- 自然発生クッシング全体での80-85%が検出可能。
- 1日のうちでいつでもできる。
- 試験がシンプルで短時間。
- op'-DDD療法の治療効果のモニター。
欠点
- 下垂体性クッシングと副腎腫瘍性クッシングの鑑別はできない。
- 臨床徴候がクッシングと一致している場合、ACTH刺激試験が正常だからといって、クッシングを除外することはできない。
- 慢性的なストレスがある症例(ex.子宮蓄膿症、糖尿病)はある程度の副腎過形成を起こすことがあり、ACTH刺激試験が異常を示す。これらは通常、基礎疾患治療後には正常となる。
原理
- 副腎が過形成または腫瘍化していれば、ACTH負荷により大量のコルチゾールが放出されるが、萎縮した副腎は反応しない。
方法
- 採血を行いpreの血清とする。
- 合成ACTHを犬0.25mg/head、猫0.125mg/head筋注。
- 犬では1時間後、猫では30分後と1時間後に採血しpostの血清とする。
- 血清サンプルにつきコルチゾール定量を外注。
評価
- pre、postの増加の比率で評価するのではなく、それぞれの絶対値で評価する。
| 正常コルチゾール値 |
|
pre(μg/dl) |
post(μg/dl) |
| 犬 |
0.5-4.0 |
6.0-18.0 |
| 猫 |
1.0-4.4 |
6.0-12.0 |
- 犬>18μg/dl、猫>13μg/dl
- 犬>24μg/dl、猫>16μg/dl
- postで全く反応なし
- op'-DDD療法の良好な導入
注意
- ヒドロコルチゾン、プレドニゾロンまたはプレドニゾンのような糖質コルチコイドが投与されている場合は、多くのコルチゾール測定系で交差反応を示すため、検査の24時間前には中止しておく必要がある。
- デキサメサゾンは交差反応は示さないが視床下部-下垂体-副腎軸が正常な場合は、コルチゾール濃度を抑制するはずである。