TSH刺激試験(犬)
02.10.18.
はじめに
利点
犬の甲状腺機能低下症の確定。
欠点
TSHは入手しにくく、高価なため、現在この検査はほとんど行われない。
内因性のTSHにより甲状腺の機能を明確に評価できない。
注意
材料として血清を採取する
T4が高値を示す午前中にサンプリング
絶食ではT4は影響されない
溶血や血清の凍結融解にも影響されない
室温で8日間安定だが、冷凍または冷蔵保存が望まれる
方法
動物薬ではなく試薬なので、その旨インフォームドコンセントを取る
preの採血
TSHを0.1U/kgを静注
6時間後に採血
血清T4値を測定
評価
正常:postのT4が3μg/dl以上、またはpreより2μg/dl以上の上昇
文献によってはpostのT4>2.3μg/dlの上昇
十分な反応がみられない場合、低下症と評価
評価が困難な場合は、再度TSH刺激試験を実施
TSHストックの作成
Sigma TSH(T-3538)を入手。
ラベルで蛋白mg当たりのIUを確認。(例:2.0IU/mg …1))
ラベルでバイアル当たりの蛋白mgを確認。(例:5.3mg t…2))
1)x 2)から1バイアル当たりのIUを算出。(例:2.0 x 5.3 = 10.6IU …3))
3)の数字分のmlの滅菌生食でバイアルを溶解し、1IU/ml溶液を作成。
ミリポアフィルター(0.45or0.22μm)で濾過滅菌。
滅菌エッペンドルフに1.1mlずつ分注。(1ml吸えるようにする)
ラベルにTSH 1IU/ml x iml、日付を記入。
-20℃で冷凍保存。(数ヵ月間保存可能)
参考
総T4の評価
総T4の評価
>2.5μg/dl
一般に低下症はありそうもない
<1μg/dl
特徴的な徴候を伴っていれば低下症が強く疑われる
(ただし偽甲状腺機能低下症も当然このレンジに含まれる)
注意
偽甲状腺機能亢進症との鑑別には確認検査を行う。
総T4>2.5μg/dlの場合でも臨床的に甲状腺機能低下症が疑われる場合には確認試験を行う。
総T4の再測定の際には6-8週間後、あるいは徴候が軽快した後が望ましい。
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