@ 生活体験が希薄になり、現実と言葉が解離している。
A 活動要求が旺盛なのにそれをうまく生かされずにストレス状態にある。
B 何でもありの生活状況の中で育ち、目的をもった抑制ができない。
C 家族関係、教育環境の中で自己肯定感をもてなくさせられてきた子どもの増加。
D 生身の他者との交流経験をひどく欠いた子どもたちの増加。
@ 正解主義に強く彩られた学校教育の中で『できる・できない』に強くこだわるため、学ぶ
こと=脅迫感を植え付けるor =自己否定感の増幅を生み出すものになっていないか。
A個性重視の名のもとに、できないのも個性という形で切り捨てられているのではないか。
B教育内容の系統性なきスリム化による、基礎学力を保障する公的責任の放棄
C「基礎基本の重視」のためドリル主義に陥っている状況
D学校五日制の部分導入により現行指導要領にのっとった教育課程の形式的消化の状況。
以上のようなことが子どもたちの学ぶ意欲を日常的に損なっていることになっていないかをしっかりと確認していくことが重要になってきている。
@『子どもたちの興味・関心を大事にしよう』の合言葉が学びを形骸化させ、格差を生み出
しているのではないか。
・他者から孤立・分断された『自己目標型』の学びを強いる。
・ 共同の論議がなくものの見方や考え方をぶつける討論がなく、単なるアドバイスタイ
ムとなり下がっている。
・好きなテーマ、グループ間の格差があり、それが学習の中でさらに助長されていく。
・家庭の文化差がもろに出てくるという問題。
A 経験主義が流行る。その先には何があるのか?
・子どもたちは学びからさらに逃走していく。
B すぐに、『自分自身でできることは何ですか』と問いかけていくことを通じて、実践的道徳の授業に化してしまう例。「新自由主義的イデオロギー」(自己責任の原則)の注入
C 郷土愛の押しつけ授業
これらの問題状況に特徴的なことは、現実とどう向き合い、子どもどうしの共同の学びあいの中で問題をどう立て、どう考えていったらよいのか自由に論議し合う中で自分づくりをしていくという視点の欠如であると考えられる。
@ 「問題をどう主体的に解決するか?」よりは、学級の子どもたちの分析の中で、何をこそ
問題として立てればよいのか?、同じ問題にしても、その立て方によってはまったく違う
学びの内容になっていくということ。
Aできる子を威張らせるだけで、できない子の手も足も出せなくさせるのではなくて、学級のもっとも困難な子の学習要求を普遍的なテーマに編み直していく学びの自治を作り出していくこと。
B話し合いにおける多様な見方から学びあうこと。たとえば一人暮らしの老人に手紙をあげようという実践においては、それに疑義をはさむ意見こそ大切にすること。「福祉=心の問題」だけにすりかえないさせないこと。
C他者との応答的な関係と対話する能力を高めていくこと。書き取る、書きこむ、聞き取る、問題化する、保留する、部分的な賛成や反対意見をつくる、合意する力、納得するように抗議する力、仲裁する力、あいまいにする力、提起する力、想像する力…
@低学年期
『不思議の時代』、たっぷり五感を使って不思議発見を。友達といっしょに学ぶことが楽
しいという経験をつむこと。そしてたくさんお話を聞き取っていき、それを広げていくこ
と。自己肯定感をしっかりつくること。
A中学年期
『知的冒険の世界』活動的な体験と知的な驚き疑問をつないでいく。自分の言葉づくり。
B高学年期
『自分を見つめ、友だちを見つめ、世界とかかわる』
共に学び共に生きることを問い直す課題の追求が必要。
綴り合い、読み合い、わたしの知らないあなたとわたしを発見していく学びを。