3.大学生活
〜激闘編〜

高橋:今度は大学生活なんですけど・・・
雄一:今現在2002年2月10日なんだけど、まあ2年間としても本当にいろんなことがあったってことだね、まずは。
高橋:その中でも最も印象に残っている出来事はなんですか?
雄一:そうだなぁ、そういわれるとなんだろう・・・最もではないけど・・・やっぱり順位はつけられない。印象深いものはたくさんあるから、そのどれもがいい思い出かな。
でも一番最初の重要な出来事は上京して読売新聞に入ったことだろうね。って大学生活じゃなくなってるけど、新聞配達の仕事があって大学生活があるといっても過言ではない感じだから、重要だったね。
高橋:というと、何がそんなに重要だったのですか?
雄一:それはもちろん生活を作るってこと。
高橋:生活を作る??
雄一:そう、つまり生活のリズムを作るってこと。その点に関して言えば読売新聞や、この奨学生システムには感謝してるんだけどね。
高橋:どういうことですか?
雄一:っていうのは、高校3年(2000年)の3月8日に上京したんだっけな?そのころなんてまだ俺の友達は地元にいるわけでしょ?相当早い上京だったわけ。それですぐに読売新聞の研修に2泊3日で行かされて・・・仕事とは云々みたいなことを説明されて帰ってくるの。その後すぐに業務を覚えさせられて、そのやり始めた1週間がもう長くて長くて、一生で一番長い1週間だったってことを覚えてるな。それで学校が始まるまでが1ヶ月くらいあるっていう奨学生のシステムがよかったんだな。
高橋:大変だったっていうことですか?
雄一:それもあるのかもね。でも一番はとにかく生活のリズムを作ろうとしたってこと。それに業務を少しでも早く覚えようってこと。業務を覚えないことには生活のリズムも何もないからね。それで一生懸命頑張った。空回りとか順路帳チェックとかノートもよく見たりね。
*空回り:自分の配達区域を見回る、配達後の復習と次の配達の予習を兼ねている。
*順路帳:最も大切な武器。配達すべきお客さんの一覧表。
*ノート:日々の重要な情報が記載されている。毎日欠かさずチェックする。
高橋:それで生活のリズムは作ることができましたか?
雄一:リズムができ始めたのは1ヶ月くらいしてからかな。もう3週間くらいから余裕が出てくる、少しだけど。それからようやく自分の生活のことを考えられるようになるから、そこからだったね。だけど仕事を一生懸命やり過ぎてしまってよくない方向に行ってしまった。
高橋:というと?
雄一:起きるのは2時で、帰ってくるのは6時過ぎ。もうそれで7時くらいになると眠くて眠くてしょうがないの、今までそんな生活したことなかったし、地元にいた時も、「きっと上京してからは自由な生活ができないだろう」ってんで夜更かししまくってて、で、そんな生活が一変して大変なことになった。だから帰ってきてまず寝ちゃうわけなんだな。その眠さってのが本当にすごくてさぁ、今まで味わったことのないような眠さなわけ、それでもう布団に入った瞬間に気持ちよくなって、多分5秒後くらいには寝てた(笑)。
それで起きるのはいつも決まって10時くらい。それがいけなかった。10時っていうと朝から3時間寝てるでしょ?学校がもしT時限から始まるとしたら完全に遅刻だ。それがよくない方向だったんだな。
高橋:でも学校はイヤでも始まってしまう、どうしたんですか?
雄一:そうなんだよ。はじめは根性で起きて何とか行っていたんだけど、前期は何度か寝坊したような気がする。それが専門の必修科目に限ってT時限に入ってるもんだから休めないんだよね。どうにかこうにかって感じだった。
高橋:それで、生活のリズムは前期には完成したんですか?
雄一:そういうことだね。でも、もっと大きな問題がいよいよやってきた。
高橋:もったいぶらないで下さい。
雄一:ハイ。それは高校のときとのギャップだね。
高橋:何と何のギャップですか?
雄一:だからようやく学校にも、仕事にも慣れ始めたころ、たまに学校を遅れて行ったりすると、自分に腹が立つわけよ。「どうして起きられなかったんだぁ」とかいって。だって高校の時って最後の方はまた上田から長野まで2時間かけて毎日通ってたでしょ?だから毎朝5時起きで、毎日電車に乗って、皆勤で学校に通ってたんすよ、偉いでしょ?にもかかわらず今はどうしてそんなこともできないんだろうって。T時限の授業だって週に2回だったし、下手すると油断しまくってU時限の授業だって遅れたときもあった。そういう自分に腹が立ってしょうがなかったのがまず一つ。
高橋:まだ何かあるんですか?
雄一:野球をやってた時の生活とのギャップだね。
高橋:というのは。
雄一:高校野球っていうのは、特に長野日大っていうのはけっこう練習した方だと思うんだよね。起きてメシ食って朝グランド整備して、昨日の練習で使ったグローブとかスパイクを手入れする。授業は半分くらいボーっとしてて(もちろん疲れから)、早弁は常習でやってたし、あとの楽しみは昼飯でしょ。普通の学校生活が4時に終わってそれから猛ダッシュで部室に行って、着替えてまたグランド整備して4時半に監督のミーティングから練習開始。8時前後に練習終了、それから帰ってメシ食って風呂入って素振りをして寝るだけ。つまり野球以外にやることがなかったというか、それだけに集中してた。だから本当に充実してた。
その生活と大学での生活に、あまりの違いを感じてしまって・・・だから常にオレの頭の中には高校野球の生活があったんだな。で、大学の生活は忙しいんだけど、何か今ひとつ物足りないって感じてた。
高橋:それは野球生活と大学生活を比べていたってことですか?
雄一:そう、しかも無意識のうちにね。だから余計に何かをやろうとして、とにかく動き回ったり、そこらじゅうに行ったり、高校の奴等と野球をしたり、大学で所属してたジャズ研の活動に参加したり。結局何を考えてたのかっていうと、「充実=忙しいこと」って思ってたんだな。だから只管がむしゃらに何かをやって、無理に疲れて体を壊した、何回も。大きく壊したのが6月の野球をやった後に下北に飲みに行った時。
高橋:ど、どうしたんですか?
雄一:あの時はもうねぇ、初めてベロベロになるまで飲んだの。それで帰ってきたらなんかサンダルを手に持ってて、友達と一緒だったんだけど、いつのまにかサンダルを買ったらしい。途中で気持ち悪くてしゃがんでるのは覚えてるんだけど、本当に買ったっていうのは覚えてない。もちろん次の日は2時に起きて朝刊だったから気持ち悪くてしょうがない。初めての二日酔いだった。
高橋:それはやっちゃいましたね。
雄一:やっちゃったんだね、その後急に腹の調子がおかしくなってきた。すぐに病院も行ったし、薬ももらって飲んだけど全くよくならなかった。本当にもうどうしようもないくらい状態が悪くて、授業も休んだり、行ってもずっとうずくまっていたりだった。
しかもその原因が飲み過ぎって全くわからなかった。だから余計に怖くなってきて、ずっと1ヶ月くらいそんな状態が続いて、試験期間中(7月中旬)くらいまでずっとだった。
高橋:それは大変でしたね。
雄一:もう本当だよ。だからその辺からだね、今までの生活に疑問を持ち始めたの。そして大学生活初めての夏休み・・・で、またターニングポイントが来るんだけど・・・それはまた次回っつーことでね。今回はどうだったろうね、激闘編。
高橋:ハイ、激闘編でしたよ。