留学中の勉強方

まず、図書館を有効に活用しましょう。何を当たり前のことを・・・と思われるかもしれませんが、私も留学中は、日本の大学にいた頃とは比べ物にならないほど、ほぼ毎日図書館に通っていました。というか、行かなければ勉強にならないのです。

一応覚悟はしていたつもりでしたが、向こうでの勉強は、留学前に想像していたよりはるかに大変なものでした。大学での勉強と同時進行で語学の勉強もしなければいけないわけですから、普通に考えても勉強量は、日本での大学の2倍になったわけです。しかもそれに加え、シドニーの大学では、日本では考えられなかったほどの宿題が毎回出されました。

ほとんどは次回の講義に備えるための予習としての、教科書や資料などの読解なのですが、シドニーでは上の学年の授業になるほど、少人数制で、講義というよりディスカッションといった感じの授業が増え、従って読書を怠ると、全く授業についていけないのです。読んでこなかったからといってペナルティが与えられたりはしませんが、その分自分の理解が周りより遅れていくのは必至で、いずれやってくる自分のプレゼンテーションの際に泣くことになります。オーストラリアの大学では講義のほかにチュートリアルというディスカッションの時間があり、講義とチュートリアルがセットでやっと1単位となります。主に教授が学生に向かって話す形の講義とは逆に(それでも日本の大学ほど一方的な感じはありません。教授がしゃべっている最中でも遠慮なく質問や反論が飛び交いますし、教授も話しながら、よく学生に質問を投げかけてきます。)、チュートリアルではその日のトピックが決められており、(たいていその週での講義で扱った内容です。)担当となっている数人の学生がそれにそってプレゼンテーションをした後、学生同士でディスカッションを行います。教授が司会進行を務める場合もありますが、学生たちのディスカッションにはあまり口をはさみません。

伝統的な日本の勉強法に幼い頃から慣れ親しんでいた----つまり、覚えることは得意でも講義を通じて自分の考えをまとめるという作業をせず、まして他人の前で発表したり自分と反対意見を持つ人を説得することなど全く経験のなかった----私は、確固とした意見を持つことを当然と捉えて学生各自が嬉々として意見を戦わせるチュートリアルにただただ唖然とし、最初の頃は発言さえできず、このチュートリアルはストレス以外の何者でもありませんでした。

しかし、自分が発言できないのは単に英語力が原因であるだけではなく、自分の勉強不足に起因することが次第にわかってきました。他の学生に比べて、圧倒的に知識が不足していたのです。そのため、予習範囲内の教科書は必ず読むようにし、範囲内の自分がわからない箇所もできうる範囲で他の文献も調べるようにしました。準備を入念にすると、議論の最中の発言も次第にできるようになり、しかも他の学生と自分の意見を言い合うことによって、自分の意見の弱点や不十分である点が明確になることに気が付きました。そのようにして、自分の意見をより具体的に築き上げることができたのです。

日本人という立場上(これは、日本での教育システムや、沈黙を美とする日本の文化も関わってくると思うのですが)留学先の講義で発言をすることは最初はなかなか難しいことです。しかしそれは十分な準備をすることによって解決でき得ると思います。ひとつ強調しておきたいのは、留学中は、日本で行っていたような暗記の学習法では対応できません。多くの情報を学び、そこから自分の意見やそれを定義づける証拠を見つけることが不可欠です。如何に多くを覚えたかでなく、如何に多くを考えたかが大切になってくるのです。


・まず初めに日本でするべきこと   ・お金について   ・向こうでの滞在場所   ・stressfulになったらどうするか

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