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■ シンポジウム「廃止して良いのか?都立大学!!」 ■

■ 「都立の大学を考える都民の会」設立総会 ■

※ 以下は、この日の集会に参加していた本会世話人の一人の感想を中心にまとめたもので、細目については聞き間違いなどがあるかもしれません。特に、シンポジウムの正確な内容については、主催者の公式な発表をご参照ください。

■ シンポジウム「廃止して良いのか?都立大学!!」 ■


 11月1日4時半から、東京都立大学102号教室において、大学祭企画「廃止して良いのか?都立大学!!」が開かれました。この企画は都立大・短期大教職員組合、A 類・B 類自治会、体育会、サークル連合が共催、本会が後援したもので、連休の初日であるにもかかわらず、総計200名以上の人が参加しました。
 
 会は冒頭に、主催者から都立大学「改革」問題の経緯※1が説明され、続いて教員、OB、弁護士、学生・院生などそれぞれの立場から報告がなされた後に、会場にいる全体で討論が行われました。

 この報告・討論の中から、現在の都庁が強圧的に進めようとする「改革」の問題点や、学生・院生等が抱える不安が次々と明らかになっていきました。

 以下は、続いて行われた「都立の大学を考える都民の会」総会で出された意見をも含めた、都立4大学の「改革」問題に関する論点の一部です。

【経緯をめぐる問題点:秘密主義と強圧的改革】

○ それまで、二年間をかけて、不十分ながらも大学関係者の意見を聞きながらつくられてきた改革案が、8月1日に突然廃棄された。しかもこの8月案については大学関係者は誰一人知らず、プレス発表の一時間前に、突然4学長が呼び出されて簡単なメモをもとに都庁関係者から説明を受けた。あまりのことに、質問や抗議を行う学長達に対して、都庁側は「時間がない」と質問を打ち切ったとのことである。

○ 8月29日には、科技大・保科大学長・都立大学5学部長が呼び出され、教学準備会への参加について、個人の資格で参加すること、知り得た内容を口外しないこと(いずれも、大学関係者に情報提供を行ったり、相談・協議することを禁じるためか?)の「就任承諾書」の提出を条件として求められた。

○ 都庁側は、今回の「改革」は4大学の統合ではなく廃止であり、教職員の身分保障は当然には無いと言っている。また、あらたな都立の大学をつくるのであるから設置者権限によって都庁がすべてを決める権限があると述べている。このことは都庁の構想に疑義をとなえる教職員には、「新しい大学」には採用しないという脅しに等しいのではないか。

○ このような都庁の秘密主義と強圧的態度は、他の教職員にも向けられ、9月25日にはすべての教員に対し、内容を口外しないことを詳細設計参加への条件とする「同意書」※2の提出要求へと発展している。

○ ある大学では、一人ひとりの教員を個別に呼び出し、「『同意書』に署名しないと、免職になるかもしれない」「詳細設計に参加させない」等の脅しがかけられた。

○ 納得がいかない教員の中には「口外しない」との文に斜線を引いて不同意の意思を明らかにした内容の「同意書」を提出した者も少なくなかった。

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【大学の自治をめぐって】

○ 同様な問題を抱える「国立大学法人法」では、憲法で保障されている学問の自由や大学の自治の理念を踏まえ、大学の教育研究の特性に十分配慮するとともに、その活性化が図られるよう、自主的・自律的な運営を確保することが必要であるとの付帯決議※3が上がっている。東京都はこれをどのように考えているのか。

○ ほとんど同じ教育資源を使いながら、「廃止→新設」という形式をとるだけで、設置者権限で何でもできるということになれば、日本全国の独立法人化に大きな悪影響を与えることになる。なんとしてでも、東京都に今回のような強権的な案の提示は撤回させなければならない。

○ 都立大では、学問の自由と大学の自治をめぐって安部教授事件というものがあった。あのときも時間はかかったが、大学全体が一致して学問の自由と大学の自治を守り通した。私たちもこれに学ばなければいけない。

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【大学教育の質をめぐって】

○ 石原知事は、「入りやすく、出にくい大学をめざす」と言っているが……。新大学では、必修科目・履修年次が全くなくなる上に、他大学でとった単位を無条件に認めるらしい「単位バンク構想」なども出ているので、学問体系を無視して基礎学力のない学生が育つのではないだろうか。「なんでもあり」のこの様な構想では、かえって現在より卒業が簡単になり、専門力量のない者でもどんどん卒業することになるのではないか。

○ 人文系の科目を大幅リストラする今回の構想では、世界的にも評価の高い研究の基盤が無くなる上に、現在は取得できる国語等の教員免許が取れなくなり、心理・社会福祉関係の資格取得にも大きな影響が出る。

○ 新構想での資格取得への障害は、なにも人文・社会関係に限らない。理工学系コースでもABEE認定基準との不整合の可能性が高くなり、3年以降でしか系統的な専門科目がとれないために資格を取れない可能性が大きくなる。

○ このように大学の教育内容については、まったく具体的な見通しが無いにもかかわらず認可だけを急いでるのが都庁のやり方だ。特に、大学院については学部と一緒に設置することが困難なため、「暫定大学院」等という繋ぎのためだけの構想を持っているのではないだろうか。

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 こうした改革案については、学生・院生の間からも不安の声が繰り返し出されました。

【学生・院生の不安】

○ 勉学条件がどうなるのか心配で、これまで何度か大学管理本部に尋ねた。ところが、尋ねるたびに違う答えが返ってくる。ある人は、「6年は居られますよ」と言うのだが、別の人に会ったとき聞いてみたら「6年もいられるはずがないでしょう」との答えが返ってきた。また、ある人は「9年は大丈夫なんじゃない」等と言っていた。

○ 今回のシンポジウムを意識して、大学管理本部から、とってつけたような学生・院生の勉学条件に関わる「お知らせ」が出された。昨日の夜に大学当局に通知があったようだ。これによると、基本的には平成22年度まではどうにか現在と変わらないようなことた書かれているが……。

○ これまで、学生・院生の公開質問状を含めて、管理本部はこれに対する回答を一切していない。卒業まで教育条件を保障するといっているが、具体的な事を聞かれてボロが出るのが怖いからではないか。人文では、かなりの先生がエクステンションセンターに配属になるようだが、それでは院生の指導はできなくなるのではないか。また、定年や辞職で辞めた後はどうなるのだろうか。現に、現在でも廃止が予定されている専攻では、退職に伴って新しい先生が採用されていないために宙に浮いてしまった院生がいる。

○ 特に院生はこれからの人生との関わりでも問題が大きい。専攻が無くなった場合、論文指導など充分にしてもらえなくなるし、教員がいなくなることは、就職の際の推薦者を失うことになるだろう。研究に必要な資料・蔵書だって、どうなるかわからない。※4

○ 廃止が予定されていない専攻でも、ロースクール等の専門大学院ができた場合にはどうなるのだろうか。例えば、ロースクールなどは晴海にできるそうであるが、これに伴い多くの先生方がそちらに配置されるだろう。東京の端っこにある南大沢まで、充分に時間をとって指導に来てくれるだけの条件があるのだろうか。

○ 助手制度もどうなるのか。廃止された場合は、実験・実習などを指導してくれたり、身近な相談相手になってくれる人が居なくなってしまう。すべてを教員に頼るわけにはいかないし…。学生としては大変困る。


○ 実用主義と対費用効果だけを主張されると課外活動はどうなるのだろうか。部室やグランドを使うにもお金が必要になるのか。課外活動は専門とは必ずしも一致しない場合が多いが、ここで仲間と集い今後の人生を豊かにしていくもので、学生生活に必要不可欠なものだと思う。

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【夜間課程のあり方をめぐって】

○ 経済的時間的にも学習する権利を保障してきたB類・夜間課程を、経済効率の観点からだけで廃止することは問題。いままでにない魅力的な大学をつくるといいながら支出を切りつめて、受益者負担の原則の下、授業料などを値上げすることになったら、もうここで勉強することはできなくなってしまう。

○ 最近は、経済的理由から学業を断念しなければならない学生が多いのに、こうした夜間課程の廃止とはどう考えているのだろうか。

○ 知事は都民に貢献する大学をめざしているらしいが、B類や夜間課程ほど貢献してきたものはない。働きながら自分のスキルアップに大学に学ぶ者も多い。特に、私の周りにいる教員など、現職のまま自らの力量を向上させることに役立てている。最近、私学などでは夜間課程を廃止する動きが多いようだが、都立大学こそ、単純な経済効率に振り回されることなく、東京と日本の未来に貢献する人材を養成する課程を残すべきだ。

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 こうした意見交換が行われる中で、B類の学生から次のような意見が述べられ、拍手をもって迎えられたことが印象的でした。

○ 今回の「改革」騒動は、B類の廃止の時に似ていると思う。経済効率などを口実にB類が廃止されそうになったとき、B類の関係者は一丸となってとてもがんばって廃止に反対した。運動も盛り上がった。

○ この呼びかけに答えてくれた都民や教職員、A類の学生達も少なくはなかったけれど、ほとんどの大学関係者は自分に関係ないとおもったのかあまり積極的に動いてくれたようには感じられなかった。それは、単に「関係ない」と思っただけではなく、声を出さなければ自分たちだけは見逃してもらえると思った人も多かったためではないか。

○ こうして、B類の廃止は一足先に決まったのだけれど、同じような効率性・有用性を口実に、今度は全体に飛び火して、一つずつ切り崩されようとしている。

○ 今、都立大を本当に守れるのは、私たち都立4大学関係者だけだ。これまで積みあげてきた都立4大学の良さを守り、本当に都民のためになる都立大学をつくるために、支えてくれる都民と一ともに、今こそ一つになってがんばるべき時ではないだろうか。

 シンポジウムの最後には、同様の問題を抱える横浜市大からも連帯のあいさつと市大の状況についての報告がありました。※5

 なお、今回のシンポジウムでは、より多面的な視点から問題を見るべきであるとの意見が実行委員会の中であったために、大学管理本部に対して、シンポジウムの中で都庁の立場からの説明と報告を事前に求めたが「報告できない」と拒否されたとの報告が、主催者側からありました。

 直接、都民や大学関係者から上がった具体的な公開質問については無視しながら、都合のいい事だけを書き連ねた「通知」一編をもって事足りるとする東京都庁の強圧的で秘密主義に固まった姿勢が、ここにも現れていると、筆者である私には感じられました。

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■ 「都立の大学を考える都民の会」設立総会 ■

 シンポジウムに続いて、「都立の大学を考える都民の会」の設立総会が開かれました。現在、賛同者に名前を連ねて頂いた方は、148名にのぼります。

 総会では、準備委員会から設立趣意書の原案の報告がなされ、シンポなどで話された内容をうけながら、これをめぐって討議がなされました。行われた討議の内容は、主に次の通りです。

○ 「都民の会」というと都民だけしか対応していないように思える。もっと広くこの問題に関心を持つ全国の人たちに呼びかけるという事を趣意書の中に入れて欲しい。 → 議論の結果、趣旨の中に入れることが決まった。

○ 呼びかけ文の中に「真理の追究」という意味の言葉を入れて欲しい。穿った読み方をすれば、石原の言うように「都民の意向=役に立つ」という意味での「実用」に捉えられるかもしれないので。→ 議論の結果、「大学」というものがそもそも「真理の追究」を目的としているものであること、東京都の現在の問題であるということの焦点をはっきりさせたいということから、文言そのものを入れると言うことは見送った。しかし、この会の趣旨としては、大学の当然の、本来の機能として「真理の追究」があることが確認された。

○ 呼びかけ文はこれでよいが、しかし常に当面の目標を明らかにしていく必要があるのではないか。でなければ状況に流されてしまう可能性がある。

○ 呼びかけ人を何人くらいにするつもりか。また、推薦できるのか。→準備会としては、世間に対するアピール力を考えて、都立大学に強い関係と関心を持った著名人の中から選びたいと思う。具体的には、今後、世話人会を中心に話し合っていきたい。

○ 今回の問題で、私は情報公開のための手続きをとっている。しかし、専門的・技術的な側面や費用の面で一人ではやりきれない。是非会として力を貸して欲しい。 → 会として協力しながら情報を公開させるための活動を推進することを決めた。

○ OB会に対する訴えかけを強めるべきだ。その場合、東京都立大だけでなく、その他の都立の大学についても同じように働きかけることが必要である。

○ できることから始めるべきだ。簡単なものでは、電子メールにつける電子署名などにメッセージを入れておくなども一つの方法であると思う。

 このように、総会で出された意見をふまえて、設立趣意書を修正して、賛同者を募りつつ会の活動を進めていくことなどが確認されました。

● 設立趣意書 >> ここをクリック!! ●


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注1 大学改革の経過の詳細については、本会サイトの「都立大学をめぐる動き」及び「都立大学改革問題資料集」を参照。 >>本文に戻る

注2 同意書本文は次の通り。http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Lounge/3113/siryousyu_031002kikinoganjyou2_chu.htm#s_d。なお、この通知が出されたのが25日(木)であるから、教員それぞれに手渡されるのに1日をようしたと考えて26日(金)。27日・28日はそれぞれ土曜日・日曜日で休業日であるから、通知のいう提出期限の30日(火)までには実質上、一日しかないことになる。これも、都庁側が教員側が集団討議をして疑義を挟むことを嫌ったためであろう。この点から考えても、この「同意書」提出要求は極めて拙速であり、異常な事態であると言えよう。>>本文に戻る

 

注3 参議院で挙げられた付帯決議は次の通り。

国立大学法人法案、独立行政法人国立高等専門学校機構法案、独立行政法人大学評価・学位授与機構法案、独立行政法人国立大学財務・経営センター法案、独立行政法人メディア教育開発センター法案及び国立大学法人法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案に対する附帯決議

2003.7.8 参議院文教科学委員会

 政府及び関係者は、国立大学等の法人化が、我が国の高等教育の在り方に与える影響の大きさにかんがみ、本法の施行に当たっては、次の事項について特段の配慮をすべきである。

一、国立大学の法人化に当たっては、憲法で保障されている学問の自由や大学の自治の理念を踏まえ、国立大学の教育研究の特性に十分配慮するとともに、その活性化が図られるよう、自主的・自律的な運営を確保すること。

二、国立大学法人の運営に当たっては、学長、役員会、経営協議会、教育研究評議会等がそれぞれの役割・機能を十分に果たすとともに、全学的な検討事項については、各組織での議論を踏まえた合意形成に努めること。また、教授会の役割の重要性に十分配慮すること。

三、役員等については、大学の教育研究や運営に高い識見を有し、当該大学の発展に貢献し得る者を選任するとともに、選任理由等を公表すること。また、政府や他法人からの役員の選任については、その必要性を十分に勘案し、大学の自主性・自律性を阻害すると批判されることのないよう、節度を持って対応すること。監事の任命に当たっては、大学の意向を反映するように配慮すること。

四、学長選考会議の構成については、公正性・透明性を確保し、特に現学長が委員になることについては、制度の趣旨に照らし、厳格に運用すること。

五、中期目標の実際上の作成主体が法人であることにかんがみ、文部科学大臣は、個々の教員の教育研究活動には言及しないこと。文部科学大臣が中期目標・中期計計画の原案を変更した場合の理由及び国立大学法人評価委員会の意見の公表等を通じて、決定過程の透明性の確保を図るとともに、原案の変更は、財政上の理由など真にやむを得ない場合に限ること。

六、法人に求める中期目標・中期計画に係る参考資料等については、極力、簡素化を図ること。また、評価に係る業務が教職員の過度の負担とならないよう、特段の措置を講ずること。

七、国立大学の評価に当たっては、基礎的な学問分野の継承発展や国立大学が地域の教育、文化、産業等の基盤を支えている役割にも十分配慮すること。また、評価結果が確定する前の大学からの意見申立ての機会の付与について法令上明記し、評価の信頼性の向上に努めること。

八、国立大学法人法による評価制度及び評価結果と資源配分の関係については、同法第三条の趣旨を踏まえ慎重な運用に努めるとともに、継続的に見直しを行うこと。

九、国立大学法人評価委員会の委員は大学の教育研究や運営について高い識見を有する者から選任すること。評価委員会の委員の氏名や経歴の外、会議の議事録を公表するとともに、会議を公開するなどにより公正性・透明性を確保すること。

十、独立行政法人通則法を準用するに当たっては、総務省、財務省、文部科学省及び国立大学法人の関係において、大学の教育研究機関としての本質が損なわれることのないよう、国立大学法人と独立行政法人の違いに十分留意すること。

十一、独立行政法人通則法第三十五条の準用による政策評価・独立行政法人評価委員会からの国立大学法人等の主要な事務・事業の改廃勧告については、国立大学法人法第三条の趣旨を十分に踏まえ、各大学の大学本体や学部等の具体的な組織の改廃、個々の教育研究活動については言及しないこと、また、必要な資料の提出等の依頼は、直接大学に対して行わず、文部科学大臣に対して行うこと。

十二、運営費交付金等の算定に当たっては、算定基準及び算定根拠を明確にした上で公表し、公正性・透明性を確保するとともに、各法人の規模等その特性を考慮した適切な算定方法となるよう工夫すること。また、法人化前の公費投入額を踏まえ、従来以上に各国立大学における教育研究が確実に実施されるに必要な所要額を確保するよう努めること。

十三、学生納付金については、経済状況によって学生の進学機会を奪うこととならないよう、将来にわたって適正な金額、水準を維持するとともに、授業料等減免制度の充実、独自の奨学金の創設等、法人による学生支援の取組についても積極的に推奨、支援すること。

十四、国立大学附置研究所については、大学の基本的組織の一つであり、学術研究の中核的拠点としての役割を果たしていることにかんがみ、短期的な評価を厳に戒めるとともに、財政支出の充実に努めること。全国共同利用の附置研究所についてもその特性を生かすこと。また、各研究組織の設置・改廃や全国共同利用化を検討するに当たっては、各分野の特性や研究手法の違いを十分尊重し、慎重に対応すること。

十五、法人化に伴う労働関係法規等への対応については、法人の成立時に違法状態の生ずることのないよう、財政面その他必要な措置を講
ずること。また、法人への移行後、新たに必要とされる雇用保険等の経費については、運営費交付金等により確実に措置すること。

十六、国立大学法人への移行について、文部科学省は、進捗状況、課題などを明らかにし、当委員会に報告を行うこと。

十七、学校教育法に規定する認証評価制度の発展を通じ、国立大学等が多様な評価機関の評価を受けられる環境を整備し、ひいては我が国における大学評価全体の信頼性の向上を図るため、認証評価が円滑に行われるよう必要な資金の確保、その他必要な援助に努めること。

十八、国立高等専門学校については、各学校の自主性・自律性を尊重し、教育研究の個性化、活性化、高度化が一層進むよう配慮すること。

十九、国は、高等教育の果たす役割の重要性にかんがみ、国公私立全体を通じた高等教育に対する財政支出の充実に努めること。また、高等教育及び学術研究の水準の向上と自立的な発展を図る立場から、地方の大学の整備・充実に努めること。

二十、職員の身分が非公務員とされることによる勤務条件等の整備については、教育研究の特性に配意し、適切に行われるよう努めること。また、大学の教員等の任期に関する法律の運用に当たっては、選択的限定的任期制という法の趣旨を踏まえ、教育研究の進展に資するよう配慮するとともに、教員等の身分保障に十分留意すること。

二十一、法人への移行に際しては、「良好な労働関係」という観点から、関係職員団体等と十分協議が行われるよう配慮すること。

二十二、公立の義務教育諸学校の教職員の処遇については、学校教育の水準の維持向上のための義務教育諸学校の教育職員の人材確保に関する特別措置法を今後とも堅持し、国家公務員に準拠する規定が外されることにより同法の趣旨が損なわれることがないよう、十分配慮すること。

二十三、高等教育のグランドデザインの検討に当たっては、生涯学習社会の形成の観点から、専門学校を含む高等教育全体について、関係府省、地方公共団体等とも連携しつつ、広範な国民的論議を踏まえ行うこと。

右決議する。

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注4 かつて「文化」人・石原都知事は、東京都立図書館の書物・資料を経済効率性を理由に大量に除籍・廃棄を計画した前例がある。詳細については、黒子恒夫「『知る自由』を確保しようの運動」(月刊社会教育2003年10月号・国土社)など。>>本文に戻る

注5 横浜市大の問題については、横浜市立大学を考える市民の会(http://www8.big.or.jp/~y-shimin/)など参照。>>本文に戻る

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