新しい大学は、本当に大丈夫
12月12日文教委員傍聴録

最終更新日:2003年12月17日

Contents

今回の文教委員会での質疑の主なテーマは、

などです。

 委員(議員)からの質問に対する、大学管理本部の担当者の答弁・説明については、個別の問題については、宮下参事と大村参事が中心に行い、8月1日提案の新大学について基本方針の説明を繰り返す部分では、山口管理本部長が発言しました。

 次回の文教委員会には、是非多くの都民の方々が傍聴されて、都議会における審議の実態を皆様自身の目で直接に確認いただきたく、参加を呼びかけます。

補足説明

 記録は、先に議員名と質問内容、次に大学管理本部の担当者と回答を記入しています。

 記録は複数の記録者により分担しましたので、表現などに違いがありますが、発言趣旨については相互に確認しました。一部聞き取れなかった部分がありますが、ご容赦ください。なお、文中の敬称は省略させていただきました。

(1)山本議員(自民党)の質問;13:20−13:40

山本) 法科大学院設置について教員4名が辞任した件について、社会的に許されることではないと思う。承諾までしておいて急にやめるとは何事だ。また、教員の承諾書はいつ出したものなのか?

(大村)早急に対応したいと思う。今後、このようなことが無い様に注意したいと思う。辞職した教員については、社会的な責任について追求したいと思う。承諾書の提出は6月1日に提出したものであった。そして12月12日に退職を考えている先生が居て、それらの先生に関して以前からやめるという噂は聞いていたが、こんな法科大学院が立ち上がる直前にとは思わなかった。

山本)朝日新聞記事「河合塾に学部の理念を委託」について、河合塾が行う調査を大学の先生達が活かすことが出来るのか? (議員は朝日新聞はいつも批判的な記事を書いているとも言っていた。)また、なぜ河合塾を選んだのか。

(大村)委託の調査結果を踏まえた上で検討する。また、大学の先生方の反対もあるかもしれないがやる気をださせるようにする。四月末に本申請を行うことになるが、河合塾の調査資料は、そのための基礎資料であり、幅広く使えるようなものにする。河合塾を選んだ理由については、様々な大学についての情報収集や30万の模擬試験の受験者などの実績から判断して適切であるとして選択した。

山本 )私のところに沢山の人からファックスや手紙が届いている。内容は大学の自治や学問の自由についてである。今回の大学の改革を滝川事件と同じにとらえる人もいるが、私はそうは思わない。
大学の改革は時代の要請に応えるもので、新大学において、学問の自由が保障されるのは当然のこと。大学における学問の自由と改革の必要は別。学問の自由や大学の自治とは、公権力の干渉からの自由であることをさしているのではないか

(宮下)この点についての憲法の規定については私も知っている。多くの憲法の教科書にもそう書いてある。学問の自由が保障は当然のこと。

山本)都政は聖域なき改革が行われている。大学だけ象牙の塔にこもっているようではよくない。なぜ東京都が大学を持つ必要があるのか、根本問題にもかかわることである。法科大学院についてだが、授業料の設定がわかりにくい。条例の本則では78万、16年度に適用される付則では66万3000円とあるのは何故か?

(宮下)議会で上限額を議決してもらっている。今回本則で78万は、法人化後の上限として提示した。

山本) 66万3000円を直ちに見直すのか。

(宮下) 16年度入学の学生は平成18年に最初に司法試験を受ける。この結果と他大学を見て、弾力的に見直す。

山本) 66万3000円は全国で最低、その根拠は?

(宮下) 都立大は現在いる教員が兼担し、晴海を校舎に使うことで実務教科の人件費と運営費のみで済むため。国立大学の授業料から参照している。全国で開校される大学院との競争力をはかるためにそのように設定した。

山本)平成17年の授業料設定については、どのように考えているのか。

(宮下)国立大学の授業料を参照に設定。法人化後には大学経営の観点から、学生が負担すべき経費を算出して決定する。

山本)法科大学院専任教員が退職願いを出したため、入試が延期になったというニュースを聞いた。どういう事情になっているのか。

(宮下)法科大学院については11月下旬に設置認可がおりた。教員は、病気などのために退職したいとの願いが出された。これらの教員が担当する授業については、新たな人員確保が必要。入試が延期になったことについては、昨日HPで告知している。大学管理本部は平成16年開設に向けて準備を進めている。

山本)大学院認可の申請の際には、教科担当の名前と、就任承諾書が必要であったはず。 それはどのようになっているのか。

(宮下)6月1日付けで担当教員より提出され、6月29日に【27日の可能性】(文科省に?)提出した。

山本)法科大学院設置の時には就任承諾書を出しながら、今になって退職するのは妨害行為ではないか。責任追及をすべきではないか。

(宮下)社会的混乱を与えた教員には、社会的責任をもってもらいたい。弁護士と相談している。大学管理本部としては平成16年開設を最優先としている。

山本)いわば、敵前逃亡だ。(退職した教員は)無責任極まりない。安易な妥協をしてはならない。改革に向けた大学管理本部の決意を聞きたい。

(山口)今の事情は非常に残念。社会から要請のある大学改革に(・・・4月開講に)向けて取り組んで行きたい。

山本)河合塾に理念を外注したという記事が出た。事実を確認したい。

(大村)・・・・・(聞き取れず)。12月4日に契約したのは事実。だが、11月14日に平成17年度の入試概要は発表済みで、理念の丸投げは事実でない。理念作成は教学準備委員会が行っている。新聞の見出しは間違い。

山本)理念の外注は事実ではないということ。なぜ外注委託が必要なのか。

(大村)外部の専門家と各学部の担当から、詳細設計が行われ、順調に進んでいる。・・・(聞き取れず) 但し都市教養学部は、学際的なので、・・。学際的な教学内容を魅力的なものにするために、民間の視点を採り入れることにした。教学準備委員会での検討内容と社会の視点にてらして、座長と相談の上、決定した。

山本)魅力的にしたいというのは理解する。では何故河合塾なのか。

(大村)今回の委託の中心は、社会の評価をいれること、・・・、受験者のニーズ、産業界のニーズに応えるため、シンクタンクを含めて検討し、経済産業省から委託された実績もあるということで、要件を満たす唯一の機関が河合塾だった。

山本)人文社会系の人々は、新しい改革を真っ向から反対しているとのこと。反対する人がいる中で、調査結果を生かすことができるのか。

(大村)人文社会系の作業ペースは他のチームとくらべて著しく遅れている。専門?委員が原案作成し、調査の案と付きあわせて作成する。・・

山本)人文社会系の了解が得られていない状況では、内容として優れていても、やる気を失わせるようなことにならないか。

(大村)現状を変えることが重要。現教員は(?)現状維持をはかろうとしている。真にやる気のある先生がやりがいのある大学にして行く。

山本)文科省が設置認可申請の際に、設計を民間に委託していると誤解を招くのではないか。

(大村)委託仕様書?のテクニカルな問題・・、四月末の文科省への設置申請形式に則ったもので・・、今回の委託内容は一部使えるように、活用できるように・・、仕様書の一つの在り方・・。
文科省への申請ができるように作ってある。

山本)基礎資料を集めるためにお願いしたということで、きちんとした資料作りを行おうとしているようだ。 平成17年開学に向けて、しっかりと取り組んで欲しい。反対のための反対に負けないように、大学管理本部は毅然とした態度でのぞむようもとめる。

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(2)石川議員(公明党)の質問:13:40−13:50

石川)法科大学院の事態の事実関係をはっきりさせたい。まず、いつ文科省の認可がおりたのか。

(宮下)11月18日付で認可が出た。

石川)最初に辞職者が出たのはいつか。

(宮下)11月19日に最初の退職願いが出された。

石川)設置認可の翌日。その次は。

(宮下)認可書が交付された翌日の11月27日。そして12月9日に二人から退職願が出された。

石川)12月9日とはどんな日か。

(宮下)文科省への補正申請締め切り日の前日で、補正人事が教授会にかかった日。

石川)管理本部はいつの時点でこうしたことがあったのを知ったのか。

(宮下)よもや退職願が出るとは想定していなかった。来年度3月に退職するかもしれない人がいるという噂はあったが、今年度とは思わなかった。法学部長の前田先生からの連絡等で知った。

石川)整理すると、認可内示の翌日、認可書が交付された翌日、2人の補充人事が教授会にかかった翌日。まるで狙いすましたようだ。

(宮下)お二方については11月19日に退職され、それがなんらかの形で文科省に伝わったので、説明にうかがった。退職した先生方の社会的責任は重い。

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(3)曽根議員(共産党)の質問:13:50−

曽根)法学部教授4人退職という事態に至った責任は誰にあるのか。

(宮下)16年度開設にむけて努力する責任は管理本部と大学にある。しかし今回の事態の責任は就任承諾書を出したのに退職した先生方にある。

曽根)退職の事由はあるのか。

(宮下)3人は体調不良。1人は一身上の都合。

曽根)大学院の構想がかたまったのは6月。申請は(聞き取れず)月。新構想発表後の前というのは極めて重要。自分は新大学にはついていかないとはっきりと表明した先生が法学部にいることは聞いていた。大学構想をつくっていた先生からも。つまり8月1日以降の都のやり方にはっきりと反対を表明している。責任は管理本部にある。

(宮下)16年4月に開設予定。その内容はなんら申請時と変わってない。職業人の約束としておかしい。

曽根)新大学に入らない先生はもういた。開学して1年後にもうダメになることがわかっていたのに、文科省が心配して問い合わせた時に大丈夫だと言ったらしいが、どうか。

(宮下)そういうことは聞いていたが、想定しなかった。

曽根)青島知事の時に臨海開発に協力し、大学改革も積極的に推進した人が、河合塾問題で絶望したと言っている。まさに墓穴を掘ったとしか言いようのない事態。石原知事は記者会見で「やめたい奴はやめろ」と言っていたのだから、辞めるのにとやかく言うことはできない。

(宮下)就任承諾書の約束をきちんと果たすのが社会人としての常識。

曽根)やめたい奴はやめていいと知事は言った。知事のような上位の人の発言の方がよっぽど社会的責任がある。

(宮下)知事は新大学について言っている。

曽根)ロースクールと新大学はセットだ。
河合塾に3千万円で委託するのはどのような根拠においてか。

(大村)人文・社会系の先生は非協力的。河合塾は実績があり、国内外の大学のケースの検討も行いながら構想してもらう。

曽根)3千万円は人件費だが、そのような金額を払わないでも現大学のスタッフで行うことができる。「都民の会」が出している声明の通りだ。他の大学を参考にするのはけっこうだが、先生方でカリキュ ラムの申請案を作成していると聞いている。

(大村)カリキュラム作り全体を委託したのではない。現在の先生方は、学問の縦割りの考え方で、逆に学際的に構想してもらう。「いわば味付けのようなものです。」

曽根)全くつながっていない。じきにまた8月1日のようなことがあると思う。そういうことが繰り返されるだろう。誰ももう信じていない。文科省は必修科目をきちんと設けるように言っているのではないか。

(大村)文科省には説明をしている。必要があれば制度改革のお願いもしつつ。

曽根)厳密に確認したい。今は必修科目を置かないということか。

(大村)まだそこまで具体的につめる段階ではない。

曽根)文科省からは厳しい指摘をされていると聞いている。カリキュラム一つとってもそういう事態がある。先生に書類を書かせて文科省に申請しても、結局は外注するという事態になりかねない。先生が大事にしてきた学問の領域はどうなるのか。自治と自律性を担保できるのか。それらは憲法、教育基本法に定められている。管理本部が自ら言ったことを守る保証は無いと先生方が言っているのは当然では。

(山口)文科省からは不安の声は聞いていない。都立大だけでなく、他の大学もある。反対する人もいるが、賛成が大多数である。平成12年9月の包括外部監査があり、特に学生数、教員数に対する指摘があった。独法化される時に、経営の視点を入れなければならない。運営資金の多くは税負担であることには変わりがない。

曽根)12月3日の説明会でも新大学のことを説明できなかった。既に受験準備に入っている高校生に説明しなければいけない。都民に信頼される大学になっていない。
気になっているのは、都市問題をやっていくといいつつ、30年の歴史を持つ都市科学研究所が新構想に入っていない。拡充して新大学の中心に位置づけてもよいくらいだ。

(大村)大学全体で取り組んでいく。

曽根)どのようなプランでか。

(大村)都市研にいる先生も含めて大学全体で。

曽根)今でも大学全体でつくっている。所長は総長である。いろいろな学部や他大の協力のもとにある。なぜ不必要になるのか。たとえば都市科学研究科長の中林先生は地震研究で有名であるというように宝の山である。都市研との協議は行ったのか。

(大村)今度の大学は大学全体で(「大学全体で」をあと2回繰り返す)。学際的に。

曽根)都市研のあり方は縦割りをむしろ避けるために考えられている。そんなことがわからないようでは話にならない。むしろ都市研を拡充すべきだ。こういうボタンの掛け違いがあらゆるところで出ている。
大学院は平成22年までというが、22年の根拠はなにか。博士課程は9年間い続けることがあり、前回の文教委員会ではそのことを「学業不振者」と答弁したが、むしろ一流の研究者になっていくための大切なステップである。

(大村)前回は学部のことを話して「学業不振者」と言った。大学院には学業不振では入ることができないので。平成22年というのは、6年間の中期計画の終わり。いろいろなメドとしてとった。大学院生も「きちっと早めに社会に出す」。

曽根)最長9年。17年度の入学生は平成22年という年限では6年間しか在籍できない。

(大村)それ以上在籍する人は他大学ではいない。現在は29名。

曽根)前回は10名と言っていた。9年いたくても6年しかいられない人が29名いる可能性がある。研究者を目指すからこそ先生の教えを請いながら学問の道を志す。大学でいちばん大事にしなければいけない、後継ぎである。29名いるということは重大な問題。在籍期間を保障することは最小限の 義務として課せられている。訴訟になれば管理本部は負ける。約束違反である。

(大村)これから入る人は既に掲示しているからそれを目標としてがんばってほしい。それでも出られなければ新しい大学に編入させる。

曽根)新大学の博士課程の在籍期間は6年にするつもりか。

(大村)基本はあくまでも3年。許可が下りれば休学は可能だが、権利ではない。

曽根)では新大学の在籍期間は6年になるのか。

(大村)今の大学と必ずしも同じではない。

曽根)大学院は学部を卒業した後に入るもので、一人一人を大事にするのは大学の大事な部分。保障すべきだ。狭間の17年度入学生は6年で切られるということだけはっきりしていて、その前後ははっきりしていない。その根拠は中期計画。制度に人間を押し込めている。大学は何をするところなのか。少数の大学院生のための予算はたいしてかからないではないか。(涙ぐむ)

(大村)全く逆で、私たちは単位バンクという考え方をしている。大学院も単位バンクで。それに新大学で研究を続けることができる。

曽根)こんなこともやれないようでは何が大学だ。新大学構想の中心にいる西澤氏が会長をしている公立大学協会が10月2日に出している見解の中では、大学法人は自主的、自立的にと繰り返し言っている。西澤名で出た見解である。この公立大学協会の見解に対する評価をお訊きしたい。

(大村)大学のほとんどの先生の協力を得てカリキュラムをつくっている。自治、自主性はある。

曽根)早晩破綻するだろう。学長はこんな大学に来たくはないだろう。立ち止まって、改めて教員との協力体制をつくることを求める。

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(4)山口議員(ネット)

山口) 新大学は、廃止して新設なのか、移行なのか。廃止の場合、現行の大学の廃止手続きの必要はあるのか。

(大村) 現在ある大学を廃止して新設する。文部科学省との申請手続きに、移行というのはない。独立行政法人化の際には移行型となる。これは別概念。文部科学省との話し合いで、平成22年までには廃止の手続きが必要となる。廃止は設置者の権限である。

山口) その際、評議会や教授会の了承は必要ないということか。相当数の大学院生を抱えている大学でありながら、大学院の構成はまだ検討中なのか。

(大村) 検討中である。

山口)大学院の構成がいまだ検討中というのは、一般的に納得しにくいことを指摘しておく。都市教養とはどういう内容の学部か。

(大村) 現在4大学の先生にお願いしている。古典的な教養というより、現代社会に生きていくために必要な教養。

山口) 河合塾への委託については教学準備委員会座長とも相談したと聞いたが、教学準備委員会の承認は得られたのか。

(大村)どこに出すかは大学管理本部で決定した。外部の力という意味では承認をもらっている。

山口) ロースクールの件。異例の事態が引き起こされた原因は大学管理本部にあるのではないか。法学部の先生は、前提となる根本状況がすっかり変わってしまったと言っている。今後どのように混乱を収束しようとしているのか。管理本部長に聞きたい。

(山口(本部長)) 外部監査によって学生数・教員数などの指摘がされている。大学側からこの点についての対応がない。経営の視点を理解してもらう所に価値観の共有ができる。

山口) これまでの経緯が不透明。もっと開かれた改革の在り方を求める。

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(5)福士議員(無所属 市民)の質問:

福士)私はお聞きしたいことを管理本部の方に淡々とお聞きしたいと思います。11月14日に新大学の学部構成・入試科目等の発表があったのですが、そのわずか三日後の17日に説明会がありました。この日程設定に関してどのようなご説明いただけますか?

(大村)受験生のために、とにかく早く、という思いから、このような日程となった。この説明会への参加者は四回、44人、66人、66人、28人総勢で202名ほどであった。実際の参加者は保護者、高校生、進路指導。その時点でお伝えできる事項に関して具体的に説明した。
数々の質問が出たが、そのうち「東京未来塾」への質問については、「縦割りで申し訳ないが」、教育庁の管轄なのでお答えすることができなかった。

福士)前回の文教委員会での管理本部の説明では、「新大学にまつわる問題に対して、学生らに対して大学側がきちんと説明していない。」との発言が多かったが、聞くところによるとちゃんと説明会は開催されていた。そのことについて問いたい。

(大村)10月15日に説明会が行なわれていたことは知っていた。また、こちらから送った経過措置についてのお知らせを掲示していた事実も知っている。ただ、そこでの説明が不十分だったのではないか、との意図であった。

福士)大学側に責任を回すのでなく、きちんと答えて欲しい。また、事実に基づいて報告して欲しい。単位バンクについて、大学に金さえ納めれば都立大で一切授業を受けなくてもここを卒業できるようになるのか?

(大村)確かに現時点では可能ではあるが、それは特殊な事例であろう。都立大としての「アイデンティティ」をもてるような措置を何らかの形で用意したい。

福士)卒業者に与えられる学位の名称はどのようなものか?特に「都市教養コース」に対して。

(大村)現在教学委員会との間で検討中。

福士)16年度までの入学者のうち、22年度まで残っている学生に対する措置についてはどのような考えか?

(大村)そのような学生に対しては、個別に対応する。旧課程のまま存続させる場合もあり得る。

福士)新大学に対する申請上の問題点は?

(大村?)学部は17年度、大学院は18年度。…。

福士)都知事の発言の中にある、「タコツボ的発想」とは実際にどのようなものなのか。→新聞記事として載っていた、という記憶はございませんが、「縦割り構造」的な発想だという見解は持っております。諸活動の進行が遅れ気味で、学問の枠に捉われた物の見方しかできていないように思われます。
※(傍聴者からの新聞記事提示により、)その後上述見識を訂正。

福士)法学部の辞職願いを出した教員に対して、「約束を守る道義を果していない」という指摘に対して、8月1日の都知事の声明もまた同様。とにかく事実についての報告を求める。

福士)河井塾に対する事業発注の3千万円、小さな額ではないが、内訳はどのようになっているのか?

(大村) 3千万という額は一般的にいってそう高いものではない。内訳については河井塾と財務省のほうで只今交渉中であり、こちらは把握していない。

福士) 法学部の存在しない大学が法科大学院を持つという事例はあるのか?

(宮下) 横浜国大、大宮○○などがある。廃止になったところはない。

福士) 法学部のない大学にちゃんとした人が集まるのか?

(宮下?) 法学系が置かれ、法律学コースと政治学コースがあるので心配御無用。

福士)確かに今まで通りの大学では駄目なのは分かるが、経営の論理ばかりでもまた駄目だ。法学部辞職教員の承諾書提出は6月で、8月に新構想が打ち出された。その中で辞職という決意に至ったのだろうが、この事態で最も困るのは学生の側である。そこを踏まえておいて欲しい。(質疑終了の意図があった模様。)

(宮下)法律の先生なんだから、「社会的責任を持て、と言いたい。」

福士)8月1日に都が構想をひっくり返したことの「社会的責任」の重さに対して、一般社会に理解を得られる形で示して欲しい。

(宮下?)12年の頃から検討は続けており、全く覆ったわけではなくかつての意向が存続されている面も多い。だから辞めた教員とは別の責任である。

福士)議論において反対意見というものは付き物だが、どこかに双方が妥協できる点があるはずである。そこへ向けての話し合いを求める。

外野の委員(遠藤議員 自民):今の質疑過程において委員長の進行に異議あり。質問者が返答を求めていないのに発言がなされた。逸脱行為であり、今後ご注意願いたい。

委員長:発言の意向があると見なしたに過ぎず、…。(侃々諤々。ヤジが乱れ飛ぶ)

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(6)野上議員(公明党)の質問:15:35-15:47

野上)任期制年俸制を導入しているがその違いは。また教員に対しての利点などは何であるのか。

(宮下)新大学で外部の教員の視点を取り入れるなどしてやっていく予定。年齢やコスト管理にとらわれることなく、教員補助のインセンティブを確保したいと思う。教授、準教授の主従関係を生み出す形の現在のシステムを変える。

野上)優秀な教員であればあるほど外に出てしまうと思うのだが、どのようなシステムになっているのか。

(宮下)今までのシステムから脱却して、最初に研究員2年から3年で準教授に、1回のみ再任が可能で審査を通せば大丈夫。能力業績主義で消化するしくみ。

野上)それはどういうことか

(宮下)特筆すべき実績がないと再任がないということではない。また、現在具体的な詳細については検討中。また、業績の評価は学長が設定する。

野上)頑張っていればクビにならないということか。

(宮下)(うなずく)

野上)新大学の設置は優秀な教員の確保が重要だと思うのですが、任期制・年俸制で優秀な教員が抜けないのか。

(宮下)今、大学は厳しい競争時代に入っている。優秀であればあるほどさっていく可能性があるが、やればやるだけ業績が上がる。優秀な教員はむしろ活躍する。そのような教員については自由な研究環境を与えます。

野上)優秀な教員が外部に出ない仕組みも大切です。また、評判のよい教員をひっぱってくるということも重要。有名教授を確保するには公募だけでは無理ではないか。

(宮下)公募による採用がによって(聞き取れず)それだけで評判のよい教員を確保できるかどうかは難しいスカウトも組み合わせようと考えている。野球の世界でも年俸制でやっているのでそのような形で。(傍聴席から笑い)

野上)年俸の構成は?

(宮下)生計費(?)的な位置づけで。役職に基づくものも組み合わせていく。生計費プラス職能給プラス業績給というものです。なお、職能給というのは授業のコマで誰が見てもokというものです。

野上)これは?どのようになされるのか。

(宮下)新大学の業績、つまり教育と研究と学部管理というものを組み合わせ、部局の教授がやっていく。

野上)例えば都立大学には日本に三本指に入るような先生もいらっしゃるが、そのような人を誰が評価できるのですか?また、研究というのは短期間でやってくものみではないのではないか?単年度評価はどのようになるのか?

(宮下)評価の対象は研究だけではなく、一定の期間、例えば三年から四年の評価をやっていく。ただし途中で例えばノーベル賞をとるなどですね(笑)、顕著な成果があれば別ですが。

野上)ノーベル賞を取れるようなそのような仕組みを引き続きご検討ください。

 (宮下)新大学にはエクステンションセンターや教育センターをおき、学外でも東京都民を支援するような(聞き取れず)

野上)エクステンションセンターは自立的運営をめざすということか?

(宮下)運営が安定するまでは都がお金を払う。

野上)先生方も都民カレッジのようにやっていくということか?エクステンションセンターに配属される学生を教員は教育できるのか?

(宮下)院生指導も可能である。新大学の教員については配属はそのままである。新旧は併存する。新旧大学で併存しながら、教官の院生指導をやっていく。

野上)経済的な視点も必要だが、そのような点もやらなくては。

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(7)臼井議員(自民党)の質問:15:47−

臼井)新聞記事を読むと、これで大丈夫なのかという不安がある。ダメージが出た。財政が逼迫している東京都にあって、都立大は都民に支持されなけばならない。新大学構想がきちんと説明されていないという意見があるが、もう終わったこと。大学改革の手続きはもう進んでいる。都議会ではもう議論しなくてよい。管理本部と(不明。大学?)でがんばってほしい。それが学生の幸せ(傍聴席より笑い声)。今後どのようにやっていくつもりか。

(宮下)受験生に与える影響は大きい。今後できるだけ速やかに進めていきたい。

臼井)先生がいないと心配になる。そのへんしっかりやってほしい。新思考と古典的な学究的な考え方が一致していないのが不安。災いを福に転じてがんばってほしい。都立大だけが非協力的で、一部に抵抗勢力がある。(ここで、前方を視点が定まらないままに見上げての「演説」が始まるが、つい記録するのをやめてしまった。「先生の熱意と情熱でぜひよい大学をつくってほしい」、四つの中で大学のなかで都立大だけが非協力的だが、というような内容だった。)

(山口)外部監査結果で、学生数、教員数のことが指摘されたことを考えてほしい。独立行政法人化されたら、大学は新しいものになる。学生数、教員数のことをまず考えてから議論してほしい。その後で改革のやり方などの話になる。それから、工場等制限法の廃止がある。私学は教員一人につき学生35人。経営の視点を持った上で競争に耐える体力を持ってほしい。

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(8)松原議員(自民党)の質問:16:25-17:00

松原)私の質問は、これまでの都立の新大学とは少し違いますが、中小企業を多く抱える大田区からの選出議員として、この不景気の時代に、東京都の物作りの中心になってきた中小企業のこれからの活性化が非常に重要になっているので、それに関連して、東京都の科学技術振興策はどの様にすすめようとされておるのか、お伺いしたい。

(大村)地域経済活性化に役立つように、東京都としての産業科学技術振興指針の策定を予定しております。

松原)その産業科学技術振興指針について、ご説明願います。

(大村)東京都の産業振興に取り組む姿勢の方向性を示したものです。

松原)特に産業科学技術振興指針を策定するメリットは何ですか。

(宮下)国の予算については、地域結集推進事業の申請が可能になります。

松原)具体的に、どの様な事業が対象になるのですか。

(宮下)2つほど申請を準備しておりまして、第一は、「ナノテクノロジーセンターの設置」の申請です。これが通りますと、毎年12億5千万円が5年間交付されることになります。これは、都立の大学とか産業技術研究所とか企業とかが一体となって、申請書類の準備中です。第二は、「老化マーカーによる健康監視技術の開発」です。これは、まだ計画案の準備中ということで、保健科学大学が中心になって作成中とか聞いておりますが・・、詳細は把握しておりません。

松原)ほー、それは大変に大きな予算がつきますね。特に、ナノテクは詳しいことはよく分かりませんが、この分野の説明資料によりますと、ナノメータサイズの非常に小さな材料を使った新しい素材の開発や、女性の化粧品にまで使われるそうで、大いに結構だと思いますね。それで、それらの予算を国から貰って来たときに、具体的にはどのように進めるのか、ご説明願います。

(宮下)大きくは2つあります。一つ目は、城南地域に、ナノテクノロジーセンターを置きまして、都立の大学とか、産業技術研究所とか、企業とかが一体となって研究を進めまして、その成果を中小企業に移転することを考えております。二つ目は、新しく産業技術大学院を設置しまして、高度な技術者の養成を図って行きたいと考えております。

松原)ナノテクノロジーセンターとか産業技術大学院については、大田区として、いや品川大田区として、大いに注目しております。最近、中国でも、従来の下請け的なもの作りではなくて、高度な製造を目指そうと、ドーンと大変大きなお金を出してナノテクノロジーの技術を育てようとする動きがあると聞いております。そういう状況がありますので、人材育成に当たっては、ぜひ実践的な人作りを目指していただきたいと希望しております。 それから、産業技術大学院の構想について質問しますが、どの様な内容になりますか。

(宮下)企業単独では可決不可能な、共通的な課題作りを進める予定です。産業技術大学院の基本的考えは、城南地区の企業からのアンケートを元に、技術力の向上、新製品開発、それらに必要な人材育成を図って行きたいと考えております。そのためには、現在の都立工業高等学校や高等専門学校は、大変優秀な卒業生を送りだしているのですが、卒業時の資格が準学士、というわけです。学士の資格を貰うには、4年生大学への編入試験を受けなければなりません。そこで、是非学士の資格がもらえる様に 専攻科を置きたいと考えております。

松原)それは、是非学士の取得ができる様にしていただきたい。宜しくお願いしますよ。ところで、現在のところ、日本全体では、高専や工業高校で専攻科を置いているのはいくらなのですか。

(宮下)高等専門学校では、55校のうち44校、工業高等学校では5校のうち3校です。専攻科の設置については、大学管理本部と教育庁とが一体になって連携をとって、進めていきたいと考えておろります。

松原)ところでJABEEのメリットについて説明してください。また、日本の産業は製造業が中心で、これまでは大企業で一定の経験を積んで、その経験を活かしてベンチャーの中小企業を立ち上げてきたわけですが、今は大企業に余裕が無くなってきたために、何も経験できないままに、中小企業を起こして失敗する例が増えています。いずれにしましても、以前に無かった中小企業の苦しい状況を打開するためにも、ぜひ高度な技術者を育てていただきたい。

(宮下)JABEEといいますのは、アメリカなどで一定の水準の技術資格があるのだと証明してもらう資格に相当する日本での資格、といったものです。

東委員長)以上で予定していました議題は全て終了しました。この他に、議題の提案をされる委員の方はおられますか・・。無いものと認め、これで本委員会を終わりといたします。ご異議はございませんか。

(異議なし ! との声が多数あがる)

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