最終更新日:2003年12月17日
東京都管理本部は、都立大学の学生・院生から新大学の構想について質問や抗議などが出ているのは「東京都立大学の教員が学生に対して説明責任を果たしていないからだ」と新聞報道や都の文教委員会で答弁を繰り返しています。しかしながら、東京都立大学は「意見表明」「声明」のみならず、管理本部からの告知を掲示、全学生に対しての説明会、大学構成員への説明会を開催しており説明会を実施しています。ここでは今月12月3日に開催された、「総長説明会:大学改革の現状と本学の取り組みについて」について報告します。
説明会には、600人近くの参加者がいて大盛況でした。その会場では、管理本部からの「お知らせ」を掲示するまでの事情を総長から説明し、都立大学でこれまで進められてきた、ワーキンググループの仕事を提示し、議論するという内容でした。
まず始めに、総長からの説明がありました。総長からの説明は、以下三点のポイントがありました。
(1)大学管理本部からの「お知らせ(10月5日掲示)」について
(2)任期制・年俸制について
(3)学内のWG(ワーキンググループ)について。
以下、それぞれの説明になります。
10月5日の学内掲示について、大学管理本部側から掲示せよと言ってきたので、掲示した。ただし、学則に違反している内容・基本的な間違いなどがあり、下線部分より下の部分が、総長の意見、その上を「大学管理本部側の知らせ」と区分した形で、掲示した。
とはいっても、大学管理本部側の記述については、2カ所は削除した。17年度大学院の部分について「便宜的に、暫定的に」という記述があったが、まだ決定されていない内容に「便宜的」との表現は、大学院の位置づけが軽いと見なされるうるし、内部の混乱も相当起こると思ったので削除した。また、学則違反である「15年度入学者の休学期間を組み入れる」という所は削除した。
総長見解について、その掲示自体が、遅いという批判があるかと思うが、こちらの勉強が遅かったため。国立大学の合併の例だが、ご存じの通りa.東京商船大とb.東京水産大が合併され、海洋大学となるが、このような二つの大学が一つの大学へ統合される場合、a. b.の大学はそれぞれ存続し、それにプラス形で新たに海洋大学つくられる。その場合、a. b.大学の学生は、a. b.の大学卒業の証明を受けることになる。学生証は、a. b.各大学の名前で出、また、卒業証も同様。海洋大学の学長の名によって、a. b.大学の学生証、卒業証がでることになる。教育課程についてもa. b.大のままで、身分処遇には変化がない。また、教員の削減は大幅にはない。したがってカリキュラムを保証される。こうした事を知った上で、見解をだした。
都立大の場合、「22年度まで存続」とあるが、これは「22年度で廃止」という意味。その場合、都立の条例の改正、学則の改正を必要とする。先の国立大の例をとれば、大学を廃止する必要はない。(都立大学の場合も)国立大の例に沿うものと考えている。ここは大学管理本部の考えと異なる所。しかしながら都立大の場合、教員定数の大幅な削減が行われようとしており、これによってカリキュラムの保証は、難しい。これも先の国立大の例と異なる。また、大学院については、指導教授がいなくなるという問題がある。大学院では高度の教育を行っており、簡単に代わりの人が指導するというわけにはいかない。管理本部が出している「エクステンション・センター」にかわる代案を、都立大学内のWG内で検討している。条件整備について追求していく。
大学としての見解を表明する必要があると考えている。これについては、まだまとまっていない。学内WGで、合意形成をとるよう議論している。そこでは、任期制、年俸制についての大学としての見解をまとめると同時に、大学の発展のためについての提案をすることを考えている。最低限でも、助手を含めた形で議論していきたい。
学内で四つのWGを作っている。教養教育WG、大学院問題WG、基礎教育・エクステンションのふたつのセンター問題WG、法人化・統合についての法的措置問題WG。教養教育WG、大学院問題WGの提案については、教学準備委員会で扱ってもらえるよう大学管理本部に提案しているが、いまだ扱われていない。これについては、他大学への呼びかけも必要と考えている。センター問題WGについては、都民の生涯学習の要求に答える、都民とのインターフェイスを深めるために、大学院を立ち上げることを考えている。センターを卒業した人たちが大学院へ進める形を考えている。これは、新大学の必須の部分として提案したいと考えている。
7月まで構想されてきた基礎教育(外国語、体育、基礎ゼミなどの必修科目)、教養教育(1?4年、2,3年から取るように構想されていた)は、1,2年次に進めるようにする。1,2年次にやるのは、日野キャンパスとの兼ね合いから。大学管理本部は、必修科目を置かないといっているが、それは認めず、大学としては、必修として要求していく(大学側が説明会に提出したプリントには、「第一外国語は、8段位必修」「基礎ゼミは2単位必修」「情報教育は4単位必修」とある)。
都市教養プログラムについては、7テーマ、4系列を大学側は考えている(大学側配布プリント;「1テーマについて3学系、12単位以上」)が、これは4テーマ、5系列(インターンシップ含む)とする大学管理本部と異なっている。インターンシップを1、2年次から行うのには、無理があるので削除した。また技術者養成プログラムの指標であるJABEEを検討している。人文・社会系は、教員定数が大幅に削減されるため提供科目は、削減せざるを得ない。
教養教育も含めて、全学的にGPA(グレード・ポイント・アベレージ;海外の大学をうけるときGPAが要求されることが一般的になっている)を導入する。これは7月までに検討していたこと。これは、大学管理本部の「単位バンク」構想と相反する内容をもっていて、どっちをとるか?ということが問題になる。
内容は、大学管理本部へ提出ずみ。8月1日以前と、ほぼ変わらない内容になる。それに加えて管理本部の設計の枠内で、検討している。そのため大枠では変わらないものになっている。
配布したレジュメは、基本的には中間報告(10月16日付)をベースにしている。今回は、その改訂版。中間報告との違いは、当初、学部と大学院は、一括して開くべきと言っていた部分について、その同時開校は無いと言うところ。新大学院について、大学管理本部は何もいっていない。旧学部の学生、現在の新入大学院生は、新しい大学院の学生になる。
基礎教育、エクステンション両センターの機能を充実させる必要がある。それには、大学院レベルの研究教育機能が必要。ここでは、人間科学研究科がそれにあたる。現在;システムデザイン学研究科、保健科学研究科については、不詳。
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