「言語学の究極の目的は機械翻訳だ!」などと言うと、
びっくりする人がいるかもしれない。
コンピュータによる翻訳が機械翻訳だ。
ひところより機械翻訳の精度が上がったそうであるが、
結局、最後には人間の目で修正する必要があるそうである。
コンピュータの性能が今ほどよくなかったとき、
機械翻訳など夢の話で、お金をかけるわりには
つまらない翻訳しかできなかったそうである。
今はコンピュータの性能が格段によくなり、
機械翻訳と言ってもだれも笑わなくなった。
人間による翻訳の過程をつぶさに観察すると、
- 文を単語に解きほぐし,
- それに目的言語(target language)の単語を引き当てて、
- 文を構成する
あるいは、単語に分析せずとも、
一まとまりである表現をなすものは、そのまま、
一まとまりの表現として訳を割り当てたりする。
こういうことをコンピュータにやらせることは
不可能ではない。
| どう単語に解きほぐすかは | 形態素分析の問題、 |
| どういう訳を引き当てるかは | 辞書引きの問題、 |
| | これはコンピュータの最も得意とするところである。 |
| どう文を構成するかは | 文法そのものである。 |