テレビの前で「『や』じゃない」と叫ぶ

吉川 武時
2006.1.4
並立助詞には「と」と「や」ともう一つφ(ゼロ)がある。

AとB
AやB
A・B

である。
小泉首相は「中国・韓国」と言った。
そのときテレビの字幕は「中国韓国」となっていた。
発言と字幕が異なることはよくあるが、 この場合の「や」は適切ではない。
「や」は 列挙したもの以外のものを含むという 意味がある。
「中国韓国」と言えば、 他に何かが含まれていることを意味する。
小泉首相は適切に並立助詞φ(ゼロ)を"使った"。
「中国韓国だけ」と言えば、より適切だっただろう。

テレビで「AとBだけ」のことを 「AやB」と言う人が実に多い。
そんなとき、テレビに向かって「や」じゃない と叫ぶ。

「と」と「や」の教え方

「と」の用法を示すのは簡単である。
机の上にノートとえんぴつだけを置いて 次のような問答をする。

 机の上に何がありますか。
 机の上にノートえんぴつがあります。

「や」の用法を示すには 机の上にノートとえんぴつだけでなく、 コップ、消しゴム、本、紙、定規などいろんな物を置く。 すると、こういう言い方になる。

 机の上に何がありますか。
 机の上にノートえんぴつなどがあります。

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