| 植物起原酵素の生化学 −−−PPOとPODの場合−−− |
| 【スケジュール】 1日目:試薬調整、サツマイモへの傷害処理、デイスクゲル作成 2 〃 :酵素の抽出、デイスク電気泳動、セミナー出席、PPO活性染色 3 〃 :PPOとPODの活性測定 4 〃 :試薬調整、酵素抽出 5 〃 :不活性型PPOの活性化 6 〃 :不活性型PODは存在するか?、まとめ、大掃除 |
| 今年の3年は熱心です。DEAEイオン交換クロマトグラフィーについて、TAが説明。 | ハッショウマメの葉からPPOを抽出し、PPO活性を測定中です(07/5/30.) |
| ★考えよ ※補足説明 【目的】 高等植物に含まれる代表的な酵素であるポリフェノールオキシダーゼ(PPO)とペルオ キシダーゼ(POD)について、1)植物組織に機械的な傷害を与えた場合にそれらの酵素 がどのような挙動を示すか、2)抽出した不活性型酵素がどのように活性化されるかと言っ た、いわば酵素の生理的機能について考察する。 傷害誘導現象とは? 種々の環境変化に対応して生体(生物)が反応するのは、全ての生物に共通の現象である。 しかしながら、高等植物は動物や細菌と異なり、一定の空間から移動することができない。 したがって、高等植物は環境の影響に対する感受性が非常に強く、その環境要因も数多く存 在する。例えば、傷害、光、高低温、栄養条件、水、病原体などであるが、生物がこれらの 要因に遭遇すると、それに対応した生理的変化(代謝変動)が起こる。最も端的な例として は、その変化に関連する酵素の誘導現象があげられる。そこで、本実習でも傷害誘導による 生理的変化、特に酵素への影響について調べることにする。 ところで、この酵素誘導現象は酵素タンパク質のde novo合成であることがわかっており、 サツマイモやジャガイモ、キクイモなどの貯蔵組織でよく研究されている。植物組織が機械 的に傷つけられると、傷害部に隣接した細胞の代謝活性が著しく上昇し(例:酵素の誘導な ど)、リグニン(二次代謝産物※のひとつ)やコルクの形成によって癒傷組織を形成し、植 物組織を病原菌の侵入や乾燥・枯死から守っている。 二次代謝産物※ 生命現象は、多数の代謝系の活動によって営まれている。そのうち、生命維持に不可欠な代謝系(例えば核酸やタンパクの合成など)は、一次代謝系(Primary metabolism)と呼ばれている。これに対し、ある特定の種、ある特定の組織、ある特定の成長段階、さらには各種ストレスに対してのみ特異的に発現する代謝系を、前者の一次代謝に対して二次代謝系(Secondary metabolism)と呼んでいる。そしてこの代謝系から生合成されてくる物質群を二次代謝産物 (Secondary metabolite)といい、多くは有用物質である。高等植物に含まれるこのような二次代謝産物は、約1万種あることが知られており、生理的機能も多岐に渡る。傷害への防御反応(リグニン)、抗酸化物質(タンニン、フラボノイド)、病原菌に対する抗菌物質(リグニン、タンニン、ファイトアレキシン)、他感物質(フェニルブロパノイド)、昆虫からの補食防御物質(非タンパク性アミノ酸、アルカロイド)、昆虫誘因物質(フラボノイド、精油)などがその例であるが、まだ生理的機能が分かっていない二次代謝産物も多い。 今回の格言;「実験は、頭でせよ!」 |
| ┌─────────────────────────────┐ 1日目:試薬調整、ゲル作成、植物材料の傷害処理 └─────────────────────────────┘ 以下にあげる各試薬の作成量は、1班当たりの量である。各班ごとに試薬は調整すること。 但し、電子天秤での計量が困難ならば、作成量を多少増やしてもよい。 【試薬の調整】 ※班ごとに作成試薬を指定しますが、下記の量は1班あたりの量です。 (1)KPB(0.2,pH6.0)を300ml作成。 (2)上記のKPBのうち200mlを取り、酵素抽出用および希釈用として、低温室で冷蔵保存。残りは酵素活性測定用なので室温放置。 (3)H2O2の4mM溶液を30ml作成する (4)3MのHC1を20ml。 (5)CBB(G-250)濃縮液を5倍希釈して、濾紙でろ過した使用液を20ml。 (6)減菌したDWを100ml用意する。 ※滅菌水を最初に作成。 (7)PPOの基質であるDOPA(3,4-ジヒドロキシフェニルアラニン)の4mM水溶液を50mlほど作成する。明日、電気泳動後に使用する。 (8)脱色液(MeOH:酢酸:水=5:1:5)を100ml。 (9)CBB(R-250)を脱色液0.25%になるように溶かす。 ┌──────────────────────────────────┐ │ (3);PODの基質、 (4);PODの反応停止薬、(5);酵素液のタンパク定量用、 (6)サツマイモ切片培養用、(7)PPO基質、 (8)ゲルのタンパク染色の脱色液、 (9)デイスクゲルのタンパク染色液 ├──────────────────────────────────┤ │ MW(分子量);KH2PO4=136.19、K2HPO4 =174.18、H2O2 =34、濃HC1=12M、DOPA=197.19、O−アミノフェノール=109.13 └──────────────────────────────────┘ ※PODのもう一つの基質である0−アミノフェノールは分解しやすいので、3日目に作成する。 【試薬の廃棄など】 (1)CBB・酵素反応液、基質は毒物タンクへ、他の試薬等は水を流しながら流しに廃棄。 (2)CBBを使用したガラス器具類は、微量のEtOHで予洗いした後、洗浄すること。 【サツマイモの傷害処理】 (1)サツマイモを2〜3mmの厚さに輪切りにして、コルクボーラーで直径約1cmの円盤に打ち抜き、計量(新鮮重量が20g以上は必要)。 (2)シャーレに、滅菌したDWを20m1入れサツマイモの円盤を浮かべる。 (3)恒温室で24時間静置して(つまり傷害処理24時間という事)、2日目に酵素を抽出する。 ★以上がこちらから指示するサツマイモの処理方法である。さらにどのような実験が必要なのか、班内で検討せよ。分からなければ、申し出よ。 ※材料はジャガイモの方がクリアーに出ると予想されるが、ジャガイモはポリフェノールが多く褐変化し易いので、酸化防止剤の添加が必要。 【デイスクゲル作成】 (1)分離ゲル作成 (a)液:A=3.5ml+C=3.5ml (b)液:過硫酸アンモニウム0.014g/10ml・・・(a)液の7ml+(b)液の7ml(14ml) (2)ガラスカラムの片方の口にラップを貼って密閉し、ゲル作成台に垂直に立てる。 (3)各カラムに1mlずつ上記の(1)液を注入し、表面を空気と遮断するためにDW を5mm厚に慎重に重層する。 (4)約20分で境界面の数ミリ下に、新しい界面が出来る(重合が進行中)。さらに20 分ほど静置後、上層の水を特製ピペットやろ紙片で吸い取り、分離ゲルの完成。 (5)濃縮ゲル作成;B、D、Eの各溶液を0.5ml 、Fを2ml、水を0.5ml加える。 (6)各カラムに0.15mlずつ上記(5)の溶液を注入し、水を静かに重層させて、蛍 光灯で光照射する。重合進行に従ってゲルは白濁する。濃縮ゲル完成後、水抜き。 ┌──────────────────┐ 2日目:PPOの抽出と電気泳動 └──────────────────┘ 【酵素の抽出】 (1)シャーレからサツマイモ円盤を取り出し、ろ紙で水分を取って計量。 (2)円盤をハサミで2,3mmに細断し、コニカルビーカーに入れる。 (3)低温室へ班ごとに移動。冷却しておいた抽出用のKPB(0.2,6.0)を10mlほどコニカルビーカーに加えて、ホモジェナイザーで3分間破砕する。 (4)ナイロンメッシュでろ過する。高速冷却遠心機で15.000g、15分間の遠心分離を行い、得られた上清を酵素抽出液とする。 【電気泳動】 (1)サンプルにスクロースを少量加えて、比重を高くする。 (2)カラムをゲル電極槽にに差し込み、垂直を確認。 (3)上部電極槽に泳動用バッファーを満たし、カラム管内の空気を追い出す。 (4)下部電極槽にも泳動用バッファーを満たし、上部電極槽を下げて、セッテイング。 (5)各カラムにサンプルを当量ずつ注入し、上部電極槽にマーカーの0.001%BPBを2ml添加。 (6)濃縮ゲルをマーカーが移動中はカラム1本当たり1.5mA、分離ゲルでは2mAの定電流で泳動を行う。 (7)マーカーがゲル下端5mmになったら、泳動を終了。すぐにゲルを取り出してフロントをマーキングし、ゲルを取り出す。 (8)活性染色は、昨日作ったDOPA溶液を試験管に半分ほど入れ、その中に取り出したゲルを入れて30℃でインキュベートする。特に反応停止は行わず、バンドの色・濃さを見て、数時間後(翌日)に蒸留水を入れた試験管に移して観察。 (9)タンパク染色は、CBB(R-250)中で2時間インキュベートし、その後脱色液に数日間つける。 ┌───────────────────┐ │3日目:PPOとPODの活性測定 └───────────────────┘ 【試薬の調整】 (1)PPOの基質であるDOPA(3,4-ジヒドロキシフェニルアラニン)の4mM水溶液 を30mlほど作成する。電気泳動用のDOPAが着色することなく残っていれば、それを使用して構わない。 (2)O−アミノフェノールの1mM溶液を30ml作成する。 ※O−アミノフェノールは分解しやすいので(黄色になる)、初日ではなく実験直前に作る。 【PPOの活性測定】 (1)まず、予備実験を行い、抽出した酵素の活性の強さを調べる。 KPBを1.5ml、基質のDOPAを1ml、酵素抽出液0.3mlを加えて、室温で(良 いので)反応液色調の時間変化を観察する。2、3分で反応液に赤味がさして来たら 大丈夫だが、10分を過ぎても変化無い場合は申し出よ。 (2)30℃で、KPBを1.5ml、基質のDOPA1ml、酵素抽出液0.5mlを加えてX分後に 475nmの吸光度を測定する。酵素活性は、反応時間X分後の吸光度から0分の数値 を差し引いた差として表す。 (3)酵素量を変化させる実験を行う・・・計画は班で決定。 (4)基質量を変化させる実験を行う・・・計画は班で決定。 【PODの活性測定】 (1)反応時間をまず決定する。そのためにH2O2を1ml、KPB(0.2,6.0)を1ml、 基質 のO−アミノフェノールを1ml、酵素の抽出液を1mlの合計4mlの組み合わせで反応を 進行させ、色の付き具合をみて反応時間を決定する。 (2)30℃で反応を開始させ、X分後にHC1を0.5ml加えて反応を停止させる。コ ントロールは、反応時間0分にHC1を0.5ml加えて反応を停止させたもの。酵素活性は、反応時間X分後の吸光度から0分の数値を差し引いた差として表す。 (3)生成された2,2'-ジヒドロキシアゾペンゼンに由来する450nmの吸光度を測定する。 (4)酵素量を変化させる実験を行う・・・計画は班で決定。 (5)基質量を変化させる実験を行う・・・計画は班で決定。 ※平均と標準偏差を出すために、酵素反応は1試料につき同じ組成の試験管を3本作って行うべきだが、機器類の都合で今回はやむなく1本のみにする。 【タンパク質定量】 (1)酵素液をピペットマンで0.1mlとり、CBB試薬5mlを加えて撹はんする。 (2)10分〜60分の間に、溶液の595nmにおける吸光度を、分光光度計で測定する。 (3)タンパク質を先週配布した検量線より求める。 ┌────────┐ │その他・備考 └────────┘ ★使用したサツマイモの個体差をどのように考えたか? ★傷害反応時に働きだす酵素はデノボ合成の結果と考えられているが、これを証明するにはどのような実験をさらに行えば良いか? ★PPO活性の強弱と活性バンドの濃淡に相関関係は見られたか? ★活性染色のバンドの本数は、何を意味しているのか? ★今回の実験内容を大きく逸脱しない範囲で、各人ごとに新しいテーマ、実験方法などを考えなさい。 |
| ────── │第4日目:試薬調整、酵素抽出 └──────────────── ★考えよ ※補足説明 【目的・背景】 高等植物に含まれる代表的な酵素であるポリフェノールオキシダーゼ(PPO)とペルオ キシダーゼ(POD)について、先週は植物組織に機械的な傷害を与えた場合にそれらの酵 素がどのような挙動を示すかを調べた。そこで今週は、抽出した酵素に不活性型が存在するか?また、その酵素がどのように活性化されるかという事について考察する。ところで、先週のPPOの活性測定では基質にDOPAを用いたが、PPOにはDOPAの ようなジフェノールを酸化する能力に加えて、チロシンのようなモノフェノールも水酸化す る能力(チロシンヒドロキシラーゼ)のあることが15年ほど前に明らかにされた。そこで、 今週のPPO活性化実験では、DOPAの代わりにチロシンを基質とした実験を行う。 材料のハッショウマメは南方原産のマメ科植物で、一粒蒔くと八升取れるという逸話から 和名が付いたとされ、その全草には多量のDOPAを含んでいる。したがって、茎や芽生え などを傷つけると、滲み出したDOPAがPPOや空気中の酸素によって素早く酸化され、 およそ30秒後には赤色のドーパクロム、数分もすればメラニンにまで一気に酸化が進む。このように、ハッショウマメはポリフェノール酸化研究の優れた材料だが、褐変化が激しい ので極めて迅速な処理を要する材料である。 不活性型酵素とは? 端的な例は、トリプシンとトリプシノーゲンの関係である。ヒトの膵臓で生成されたトリプシノーゲンは不活性型であるが、ある種のタンパク分解酵素によってトリプシノーゲンが限定的分解を受けると構造が変化して活性型のトリプシンとなり、十二指腸で消化酵素として活躍する。このような不活性型 (latent)を持つ酵素は、タンパク分解酵素の仲間に多く見受けられる。先週より引き続いて調べているPPOとPODは二次代謝系に含まれる酸化酵素だが、20年ほど前にPPOにも不活性型が存在することが分かった。先週測定したPPOは活性型だが、ある処理によってのみ活性化される不活性型PPO(いわば眠れる獅子のような)をあぶり出そうというチャレンジである。 今回の格言;「一にやる気、二に根気、三に好奇心のYKK」 【試薬の調整】※班ごとに作成試薬を指定しますが、下記の量は1班あたりの量です。 (1)KPB(0.2,pH6.0)を300ml作成・・・※前週の残りは使用OK。 (2)上記のKPBのうち170mlを取り、酵素希釈と2ndのG-25用として、急速冷蔵する。30mlは酵素活性測定用なので室温静置。100mlにはアスコルビン酸75mMを加えて急速冷蔵し、酵素抽出と1stのG-25用とする。 (3)H2O2の4mM溶液を30ml作成する (4)3MのHC1を30ml。 (5)CBB(G-250)濃縮液を5倍希釈して、濾紙でろ過した使用液を20ml。 (6)チロシンの6mM水溶液を25ml。 (7)0.25%のフェリシアン化カリウムを20ml。 (8)20%のNaOHにアスコルビン酸ナトリウムを2%に溶解した溶液を20ml。 (9)トリプシンを0.1mg/mlの濃度で2ml作成し、冷蔵保存。 ※トリプシンは酵素なので、必ず冷蔵すること。 ┌─────────────────────────────────────┐ │ (3);PODの基質、 (4);PODとチロシンヒドロキシラーゼの反応停止薬、 (5);タンパク定量用、 (6);PPOの基質(チロシンヒドロキシラーゼ)、 (7)と(8);DOPA定量試薬、 (9);不活性型酵素の活性化物質 │ ├─────────────────────────────────────┤ │ MW; KH2PO4=136.19 K2HPO4 =174.18、 H2O2 =34 濃HC1=12M チロシン=181.19 フェリシアン化カリウム=329.26 O−アミノフェノール=109.13 アスコルビン酸=176.13 └─────────────────────────────────────┘ ※PODのもう一つの基質である0−アミノフェノールは分解しやすいので、3日目に作成する。 【試薬の廃棄など】 (1)CBB・酵素反応液・基質は毒物タンクへ、他の試薬は水を流しながら流しに廃棄。 (2)CBBを使用したガラス器具類は、微量のEtOHで予洗いした後、洗浄すること。 【酵素の抽出】・・・量は1班当たり。 (1)圃場で栽培しているハッショウマメ(Stizolobium hassjoo)の大きな葉を5枚ほど収穫 し、計量する(5g以上あればOKです)。 (2)葉をハサミで2,3cm角に素早く細断し(※60秒以内)、すぐに液体窒素を加えて乳鉢中で一気に破砕する。 (3)コニカルビーカーに粉末を入れて解凍状況を見ながら、冷却しておいた抽出用のKPB(0.2,6.0)を30mlコニカルビーカーに加えて、ホモジェナイザーで2分間破砕する。 (4)ナイロンメッシュでろ過する。高速冷却遠心機で15,000G (12,000回転)、15分間の遠心分離を行い、上清を得る。 (5)上清に含まれるポリフェノール類を除くため※a、1stのG-25用KPBで平衡化したセファデックスG−25に流して、同じ緩衝液で溶出する。 (6)2ndのG-25用KPBで平衡化したセファデックスG−25に流して※b、同じ緩衝液で溶出する。 ※a;ポリフェノール類やその酸化物は、酵素タンパクに結合して酵素を失活させるので、酵素タンパク溶液から一刻も早く除去する必要がある。 b;続けて同じ種類のカラムに流すのは、1stカラムの緩衝液に75mMという高濃度のアスコルビン酸が含 まれており、これがPPOの酸化反応を阻害するからである。 ┌───────────────────────────┐ │第5日目:酵素抽出、不活性型PPOの活性化 └───────────────────────────┘ まず、予備実験を行い、抽出した酵素の活性の強さを調べる。 ※先週のサツマイモと異なって活性はかなり強いことが予想され、酵素液の希釈が必要だろう。 【トリプシンの有無によるPPOの活性化処理】 (1)2本の試験管を準備し、各々にKPB0.2ml、酵素液0.1ml、DWを0.2ml加えて、30℃で5分間の活性化処理を行う。・・・※実際は無処理ということです。 (2)2本の試験管を準備し、各々にKPB0.2ml、酵素液0.1ml、トリプシン溶液0.2mlを加えて、30℃で5分間の活性化処理を行う。 ※トリプシンは酵素なので、必ず冷蔵すること(価格も高い!)。 DW処理した2本とトリプシン処理した2本について、PPO活性を《基質をチロシン》として測定する。※今週はPPOの基質がDOPAではなく、なぜチロシンかは後述。 【PPOの活性測定】 《基質はチロシン》 ┌ 1本の酵素液0.5ml,KPBを1.5ml,基質のチロシン1ml→30分後にHClを0.3ml DW処理2本┤ └ 1本の酵素液0.5ml,KPBを1.5ml,基質のチロシン1ml→0分後にHClを0.3ml ┌ 1本の酵素液0.5ml,KPBを1.5ml,基質のチロシン1ml→30分後にHClを0.3ml Trp処理2本┤ └ 1本の酵素液0.5ml,KPBを1.5ml,基質のチロシン1ml→0分後にHClを0.3ml ↓ 上記の各試験管にフェリシアン化カリウムを0.1ml加えて撹拌し5分間静置する。 次に、アスコルビン酸/NaOH 混合液を1ml加えて撹拌、20分後に蛍光分光計を用いて、励起波長365nm、蛍光波長485nmで生成されたDOPAを定量する。 ※PPO活性を《基質をチロシン》で測る理由・・・ ┌────┐ ┌─────┐ ┌─────┐ ┌────┐ │チロシン → DOPA → dopa-クロム →→ メラニン └────┘ └─────┘ └─────┘ └────┘ │チロシンヒドロキシラーゼ活性 └─────────┘ │DOPAオキシダーゼ活性 └─────────┘ │ PPO活性 └─────────────────┘ 先週はPPO活性測定の基質としてDOPAを用いたが、本来、PPOはチロシンからDOPA、DOPAからdopaクロムへの2段階反応を触媒していると考えられている。また、最初のチロシンからDOPAへの水酸化反応は非常に弱く、これまでに検出されたケースは数例である。したがって、先週は活性検出が容易なDOPAを基質としたDOPAオキシダーゼ活性を調べた。しかしながら、ハッショウマメの葉において、トリプシンで大きく活性化されるPPOを私達は見いだしたので、本実習では基質をDOPAではなくチロシンにする。 ┌────────────────────────┐ │第6日目:不活性型PODは存在するか? └────────────────────────┘ PPOには不活性型が存在することが分かっているが、PODについては殆ど知られていない。そこで、皆さんには果たして初の発見!となるのかどうか、調べてもらいます。 【試薬の調整】 (1)O−アミノフェノールの1mM溶液を30ml作成する。※O−アミノフェノールは分解しやすいので(黄色になる)、初日ではなく実験直前に作る。 【トリプシンによるPODの活性化処理】 (1)2本の試験管を準備して、KPB0.2ml、酵素液0.1mlに、DW0.2mlを加えて、30℃で5分間の活性化処理を行う。・・・※実際は無処理ということです。 (2)2本の試験管を準備して、KPB0.2ml、酵素液0.1mlにトリプシン溶液0.2mlを加えて、30℃で5分間の活性化処理を行う。 DW処理した2本とトリプシン処理した2本について、次にPOD活性を測定する。 【PODの活性測定】 ┌ 1本の酵素液0.5ml,KPBを1ml,H2O21ml,amino1mlの→5分後にHClを0.5ml DW処理2本┤ └ 1本の酵素液0.5ml,KPBを1ml,H2O21ml,amino1ml→0分後にHClを0.5ml ┌ 1本の酵素液0.5ml,KPBを1ml,H2O21ml,amino1ml→5分後にHClを0.5ml Trp処理2本┤ └ 1本の酵素液0.5ml,KPBを1ml,H2O21ml,amino1ml→0分後にHClを0.5ml ↓ 生成された2,2'-ジヒドロキシアゾペンゼンに由来する450nmの吸光度を測定する。酵素活性は、反応時間5分後の吸光度から0分の数値を差し引いた差として表す。 【タンパク質定量】 (1)酵素液をピペットマンで0.1mlとり、CBB試薬5mlを加えて撹はんする。 (2)10分〜60分の間に、溶液の595nmにおける吸光度を、分光光度計で測定する。 (3)タンパク質を先週配布した検量線より求める。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 補足実験用 【PPOの活性測定】 《基質がDOPAの場合》 (1)KPBを1.5ml、基質のDOPA1ml、上記DW処理した試験管のうち2本について、酵素抽出液0.5mlを加えて5分後に、475nmの吸光度を測定する。 (2)次に、DWの代わりにトリプシン処理した試験管のうち2本について、同じ実験を行う。 (3)酵素活性は、反応時間5分の吸光度から0分の数値を差し引いた差として表す。 |