フリードリッヒのお値段&住み心地

初めてのベルリン生活のスタートは旧東エリアでした。それも、若者に人気のある地区ミッテの中心、オラニエブルガー通りと交差したところのフリードリッヒ通り。日本で言えばちょっと裏の渋谷とか代官山とかのオシャレな感じと新宿の裏のいかがわしさを足して二で割った感じの地区。

この家はフランクフルトで通っていた語学学校とネットワークを持ってる、ベルリンの語学学校の斡旋でゲット。
建物はiiinuが希望していた、「アルト・バウ」(正確な定義はあるんだけど、要に戦前からある古い建物)。部屋はもうiiinu的にかなりパーフェクトな感じ。建物の最上階にあって、天井が高くって、床は板張り。家具は必要最低限で、飾りのないシンプルなもの。壁は白くって一枚だけシンプルな抽象画が掛けられていて、窓は大きくって、ここに掛かっているカーテンもブルー・グリーンの単色の超シンプルなもの。それに窓からの眺めが最高!窓の下にはトラムが走っていて、旧東の崩れた街並みが広がっていて、そして何より旧東のランドマーク・タワーのテレビ塔が見えるの!

建物にエレベーターがないのは大変だったけど、この部屋を見たとき、iiinuは嬉しくって、一人で大興奮していた。しかも、お値段は一ヶ月500マルク。ここはいわゆるWG(ボーヌング・ゲマインシャフト)というやつで、同居人とキッチン、トイレ、お風呂を共用するんだけど、共用部分もすごかった・・・。

台所はすっごい広いし、共用のサロンというところはダンスパーティができるくらいの大きさ。しかも同居人がオシャレ好きなので、部屋の家具の趣味がかなりいいのだ。アンティークを主体にしつつ、モダンなモノも少し取り入れるって感じ。

同居人自体もすっごいオシャレだった。ここはアンドレアスとウリ(ウルリケの愛称)っていう30代のカップルがメインの居住者だったんだけど、初めて会った時、二人があまりにキレイだったので、iiinuは引いてしまった・・・。

フランクフルトのドイツ人ってほぼ8割がデブで、キレイな人たちはみな外国人だったから、こんなキレイなドイツ人と一緒に住めるんだ〜って結構嬉しかったの。

ウリはブラウンの髪で、ブラウンの瞳。道行くドイツ人も、よく振り返るほどカワイイさ。それにスタイル。身長は170センチくらいあって、痩せているっていう訳ではないんだけど、引き締まっていて、健康的なセクシーって感じ。
アンドレアスは180センチ以上は絶対にあって、金髪で青い瞳の典型的な美しい外人。しかも、女性に異様にやさしい。

でもね、このやさしさには裏があったね・・・。

エレベーターなしとか、テレビがないとかっていう欠点はあったにせよ、ここはかなりいい物件だったと思うよ。でも、iiinuは2ヶ月半でこの家を去った。

なぜならこの2人、オシャレな生活を維持する為に、日本人のiiinuを利用してたんだもん。

特にアンドレアス、彼は典型的なホスト。
彼はいろんなパーティにiiinuを連れて行ってくれたりして、初めは嬉しかったのだけど、だんだん疑惑が湧いてきたんだよね。だって、私と一緒だと、どんなに近くても必ずタクるのね。「歩くより、クルマで行く方が美しいと思わない?」って感じで、ニッコリ微笑むのよ。でも、彼一人で行く時は、自転車だったり、徒歩だったりするんだよ。つまり、私が一緒ならタクシー代が半分で済むから、それで、iinuを誘ったって訳。

あと、食事。この2人は有機農法の食べ物しか食べないのね。iiinuはそういうのはあまり関心がないので、近所のスーパーで適当なものを買っていたの。そしたら、「そんなものを食べてると体が汚れるよ、僕達のパンやチーズを食べてみなよ。美味しいし、体にもいいから。」って感じで、かなり無理矢理試させられたの。

まぁ、美味しかったよ、それなりに。だから、「うん、美味しいね。どこで売ってるの?」ってなんとなく聞いたの。その数日後、彼らの行きつけのお店に連れて行ってもらったんだ。私は、話のタネにちょっとだけ、自分の物を買うつもりだったんだけど、アンドレアスはいろんなものをカートに入れ、レジのところで「iiinuもこれ食べるだろ?じゃ、一緒に買おう。」って・・・。

「えっ?」って思ったよ。
野菜やチーズとかならまだ納得できるんだけど、カートの中にはワインとかもあってさ・・・。iinuはアルコールは全く飲まないし、そのことはアンドレアスも知ってるのに・・・。

思った通り、この日購入された食品のほとんどが、彼らの胃の中に収まり、iiinuはお金を払ったのにも関わらず(半分出したのよ!)、チーズとクッキーとパンちょっとを口にしたのみ・・・。

あとね、この2人、当時失業中だったのね。それにも関わらず、部屋の掃除は掃除婦にやらせていたの。iiinuが引っ越して来た時にも、掃除代として、一ヶ月50マルク、家賃の他に要求されたの。
まぁ、共用の部分があまりに広かったから、当番制で掃除をしなくてはいけないって言われるのも、厳しいかなって思ってさ、これについては何も言わなかったんだけど。この掃除婦の人、結構サボるのね、だから、iiinuは自分の部屋は自分で掃除することが多かったな。ここでもボラれてたのかな?

でも、なんと言っても決定的だったのは、クスリ

こっちでは、植物系のドラッグは当たり前のように使用されてるみたいなんだけど、日本で生まれ育ったiiinuには植物であろうと、化学系であろうとドラッグは全て違法ドラッグである。

引っ越してきて一ヶ月くらい経った時に、来月、2人が主催するパーティをやるからって言われたの。招待客はなんと100人!しかも、このパーティでクスリをやるって言われてさ・・・。

もう、マジ引いたよ・・・。でも、驚愕したiiinuにこのオシャレな2人は、「小さなiiinuは心配性だな(2人はiiinuのことを子供的に扱っていたので、こういう呼ばれ方をしていた)、こんなのベルリンじゃ当たり前だよ。」って軽くあしらったのよ。

そこから、iiinuの新たな引越計画は急務と化したね。新居は一応見つかったんだけど、残念ながらパーティの前に入居できなかったの。でも、その後、iiinuの人生でも衝撃的なことが起こり、そのパーティの時にはiiinuはベルリンにいなかったの。事件自体は、ショックで未だに現実感がないのだけど、このお陰であの場にいなくて済んだというのは、すごくラッキーだったと思う。

見つけた新居って? |

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