しかし、「なんだ、楽勝?」って思っていたiiinuの悲劇はそれからすぐ起こったね。
このカリキュラム、かなりキビシイのよ、特に言葉に問題のあるアジア人には・・・。まず、1学期目に2つの講義を履修し、学期末に筆記試験に合格すること。そして、アルバイト・ゲマインシャフト(通称AG)という、答案の書き方ゼミみたいなものに参加すること。そしてゼミナールに参加し、レポート(最低12枚以上)を提出、それに関する発表をすること。
2学期目は修士論文の作成とその口述試験。
でも、これを聞いた時はまだ甘かった。外人だから、きっと甘い評価基準だろうって。それに、ご学友もみんな少なからず外人だから、そんなにドイツ語もきちんとしたものでなくっていいんだろうなって。甘かったよ、ヨーロッパを甘く見すぎていたね・・・。ご学友はフランスやイギリスなどそれも名だたる大学のご出身で、「ホントはドイツ人なんじゃ?」って思うくらいにドイツ語が話せる・・・。
講義は聴くだけならそんなに問題はないんだけど、それについてその場で質問したり、発言をするだけの語学力はiiinuには残念ながらございません。
しかも、血の気が引いたのはAG。これがすっごい激しいゼミでさ。一応、外国人学生用なんだけど(でも中にはスイス出身の子がいたよ、しかもドイツ語圏出身でさ。ズルイよ〜)、参加者は15分に一度は絶対指される。しかも、ここで答案の書き方を習ったんだけど、ちょっとはカンタンにアレンジされてるんだろうけど、表現が難しいのよ。日本で司法試験を受けたことがある人なら、分かると思うんだけど、あのスタイルのドイツ語版ですよ。問題提起、定義、解釈、あてはめって感じ。ここで習った表現で一般ドイツ人と話すと「オイオイiiinu、変だよ。」って言われる。
しかも体中の血が無くなるって思ったのは、試験の問題は一般の学生と全く同じものだってこと。
一応、採点は甘くなるって言われたけど、その前提にはまず問題を正しく理解するってことが必要ジャン〜。
このAGに参加するまで、「日本の刑法はドイツのコピーみたいなもんだから、そんな大変じゃないだろう。」って思ってたんだけど、甘かったよ、iiinu・・・。
ドイツの刑法って日本のより何倍も精密でさ、例えば、日本では人を故意で殺せば殺人罪なんだけど、こっちじゃその殺し方や、どんな動機で殺したかで、重い殺人罪(Mord:謀殺)か軽めの殺人罪(Totschlag:故殺)に分かれるのね。その重い方の成立要件っていうのが、例えば「残忍に殺す」とかさ、いくつかあるんだわ。
しかも、この要件だけじゃ、不十分で、ここからさらに「残忍に殺すとは〜ということである」という判例の定義も覚えなくちゃで・・・。マジ、日本に帰ろうかと思いました。日本語で覚えるんなら、記憶も定着しやすいんだけど、試験の時にはもちろん当たり前のごとくドイツ語で書かなくちゃいけないから、この定義(しかも膨大にあったのさ)をほぼドイツ語で丸暗記しなくっちゃでさ・・・。
学期始まった早々に、iiinuは定義暗証のカード作りとその暗記に忙殺されました・・・。
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