上海博物館蔵戦国楚竹書

 上海博物館蔵戦国楚竹書(以下、「上博簡」と略称)は、1994年に上海博物館が

香港の古玩市場から購入した竹簡群である。2001年11月に上海古籍出版社より出

版された『上海博物館蔵戦国楚竹書(一)』(上海古籍出版社)の序文には、上博簡の

発掘地点や墓葬年代は不明であると記されている。しかし、1993年の冬に出土

した郭店楚簡と重複する篇が存在するなど、いくつかの共通点があることから、上博簡

は、郭店楚簡とほぼ同時期、楚が郢より撤退する二七一年以前に造営された貴族の墳

墓の副葬品であろうと推定されている。郭店楚簡は前300年以前の資料と推定され

ているため、現在の所、上博簡も前300年頃の資料と考えるのが中国では一般的な

見解のようである。

 また、上博簡は竹簡数計1200余枚、文字数35000字の膨大な量に上り、そ

の内容は哲学・文学・歴史・宗教・軍事・教育・政論・音楽・文字学等、多岐に亘ること

が記されている。現在、本文が発表されているのは、『上海博物館蔵戦国楚竹書(一)』

にある「孔子詩論」篇・「性情論」篇・「緇衣」篇のみであり、未だ上博簡の全容は明らか

でない。

 

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