現在、様々な食品に関する不安が叫ばれています。それは偏に、昨今の一連の食品表示に関する偽装事件に因るものだけではありません。 例えば、亜硝酸ナトリウムNaNO2という化合物は、市販のウィンナーソーセージへ発色剤(食品に対して色素を表面化させる薬品)として添加されています。これは、各研究団体や欧州での検査で変異原性(遺伝子を傷付け、突然変異を起こさせること)や発がん性の疑いがあるとされている薬品でありますが、我が国(食品添加物に関する主務官庁は厚生労働省)では、「データ不足」という理由から、未だに使用禁止にはなっておりません。我が「食品環境班」での実験では、市販のウィンナーソーセージから、多量のNaNO2が検出されました。これは水質調査班使用の亜硝酸テスターを用いての検出でありますが、水質中では殆ど考えられない程度の検出量でありました。現在、以下に示すような薬品が危険な食品添加物として挙げられます。
《厚生労働省指定の添加禁止食品添加物》
* 薬品名 添加用途 添加禁止の理由 (1) 赤色4号 着色料 ラットへの経口投与で肝臓に腫瘍を確認。 (2) ズルチン 甘味料 発がん性を確認。 (3) チクロ 甘味料 発がん性を確認。 (4) AF2 殺菌剤 変異原性を確認。
《添加容認となっている危険性の高い食品添加物》
* 薬品名 添加用途 (5) 亜硝酸Na 発色剤 (6) BHA 酸化防止剤 (7) 臭素酸K 品質改良剤 (8) OPP 防かび剤 (9) サッカリン(Na) 甘味料 (10) アスパルテーム 甘味料 (11) 安息香酸Na 保存料 (12) ソルビン酸K 保存料 (1)左図の薬品は、発がん性や変異原性など、人体に対する悪影響が懸念されている。
(2)サッカリン(Na)は、一旦添加禁止後、食品添加に対する再認可が下されている。
(3)サッカリン(Na)に代わる人工甘味料として、ステビアが清涼飲料水などに多く利用されているが、経口摂取後の、男性の精子減少が危険視されている。
食品添加物に対する消費者の関心が、現在要求されている。
さて、我が班の活動目的、活動状況についての説明をさせていただきたいと思います。我が班は、2001年度から新たに設立された実験班であり、初年度の実験目的としては、「昨今、身体への影響を問題視されている人工食品添加物の含有を試薬を用いて調査し、また人工食添を実際に合成することによってその安全度・危険度を含めて理解すること」(実験計画書抜粋)を掲げています。2002年初期の段階としては、様々な「御菓子」に添加されている人工食品添加物のうち、人工着色料をクローズアップして、その検出を行っています。かなり多くの菓子で、子供が手を出したくなるような色鮮やかな人工食品添加物が検出され、データの上から政府が「安全」と認定していない添加物が子供の体内に摂取され、蓄積されることへの懸念は否めません。その他には、人工食品添加物(主として着色料)の合成や、精米の新鮮度検査など、食品添加物に関する実験を幅広く行っています。 文化祭での化学部展示では、我が班としては、合成によって得られた人工着色料の展示や、御家庭でも出来る発色剤(NaNO2)の検出方法などの説明を予定しております。是非、御来場下さい。
2005年度班長 大瀧 和紀(高1)