【要旨】
1.犯行時少年の被告人が、道路交通法上の集団暴走行為について保護処分を受けることを恐れて、自己のアリバイ証拠をねつ造するため、犯行現場以外の場所にいたようにビデオテープを偽造するよう友人らに働きかけた行為は、証拠隠滅罪の教唆犯が成立する。
【裁判年月日等】
平成10年11月 6日/札幌地方裁判所/判決/平成10年(わ)第664号
【事件名】
証拠隠滅教唆被告事件
【裁判結果】
有罪
【上訴等】
確定
【裁判官名】
矢村宏 登石郁朗 田中幸大
【参照法令】
刑法104条
【出典名】
判例時報1659号154頁
【判例評釈】
増田啓祐・警察公論54巻8号81〜89頁1999年8月
野々上尚・警察学論集(警察大学校)52巻2号201〜208頁1999年2月
【著名事件名】
連続ピストル射殺魔事件第二次上告審判決
【要旨】
1.死刑制度は、憲法九条・一三条・一四条・三六条に違反しない。
2.犯行当時19歳の少年であった被告人が、窃取したピストルで4名を射殺する殺人2件、強盗殺人2件を連続して敢行したときは死刑を免れない。
【裁判年月日等】
平成 2年 4月17日/最高裁判所第三小法廷/判決/昭和62年(あ)第498号
【事件名】
窃盗、殺人、強盗殺人、同未遂、銃砲刀剣類所持等取締法違反、火薬類取締法違反被告事件
【裁判結果】
上告棄却
【上訴等】
確定
【裁判官名】
安岡満彦 坂上寿夫 貞家克己 園部逸夫
【審級関係】
第一審 昭和54年 7月10日/東京地方裁判所/刑事第5部/判決/昭和44年(合わ)第122号
控訴審 昭和56年 8月21日/東京高等裁判所/第2刑事部/判決/昭和54年(う)第1933号
上告審 昭和58年 7月 8日/最高裁判所第二小法廷/判決/昭和56年(あ)第1505号
差戻控訴審 昭和62年 3月18日/東京高等裁判所/刑事第3部/判決/昭和58年(う)第1105号
【参照法令】
日本国憲法9条/13条/14条/36条/刑法11条/199条/240条
【出典名】
判例時報1348号15頁
判例タイムズ727号212頁
【判例評釈】
曽根威彦・法学セミナー35巻11号132頁1990年11月
中山研一・ジュリスト960号71〜76頁1990年7月15日
【要旨】
1.被告人が犯行時19歳であつて、同人に有利な事情を考慮に入れても死刑に処する他はないとされた事例。
2.犯行時19歳6月の少年であった被告人が5名の少年らと共謀の上、強盗未遂、強盗致傷、強盗致傷と強盗強姦、殺人・死体遺棄の各犯行を重ね、主導的地位にあったなどの事情の下では、死刑を免れない。
【裁判年月日等】
平成 1年 6月28日/名古屋地方裁判所/刑事第4部/判決/昭和63年(わ)第486号、自第694号至第698号/昭和63年(わ)第876号、自第878号至第882号/昭和63年(わ)第908号
【事件名】
強盗致傷、殺人、死体遺棄、強盗未遂、強盗強姦、道路交通法違反被告事件
【裁判結果】
有罪
【上訴等】
一部控訴、一部確定
【裁判官名】
小島裕史 伊藤新一郎 柴崎哲夫
【参照法令】
刑法11条/199条/少年法51条
【出典名】
判例時報1332号36頁
判例タイムズ711号266頁
【判例評釈】
服部朗・法律時報61巻13号56〜62頁1989年11月
【要旨】
1.一 未成年者が責任能力を有する場合であつても、監督義務者の義務違反と当該未成年者の不法行為によつて生じた結果との間に相当因果関係を認めうるときは、監督義務者につき七〇九条に基づく不法行為が成立すると解せられる。
二 本件においては、当該未成年者の日常的な行動について口やかましく指導することは余りなく、その者を信じて、主にその判断に任せていたことがうかがわれるが、全く放任していたとまでは認められず、全体に監督は甘かつたとはいえるとしても、当時、高校三年生であり、また従前の生活態度に照せば、保護者として、監督義務を怠つていたとまではいえない。
2.少年が隣家に一〇回にわたり不法侵入して窃盗を繰返し、遂に発見され、その家族(夫・娘)に傷害を負わせ、住居侵入、強盗傷人の罪で現行犯逮捕された事件で、傷害を負つた者からの慰謝料請求につき、それぞれ二〇万円と三〇万円を認めたが、妻の請求は、相当因果関係なしとして否定された事例。
3.少年が、隣家に一〇回にわたり不法侵入して窃盗を繰り返し、遂に発見され、その家族(夫・娘)に傷害を負わせ、住居侵入、強盗傷人の罪で現行犯逮捕された事件で、この少年の家族等が反省・謝罪し、事件の新聞報道も未成年であることを理由に名が伏せられたのに、被害家族の妻が、近隣者、通行人に少年が泥棒したと触れ回り、その少年の両親の勤務先にまで嫌がらせの電話をした点について、一般に他人に犯罪行為を公表することは、当該犯罪者の名誉、信用を著しく低下させるから、仮に真実であるとしても、その公表には自ずから制約があるとし、その公表行為が許容されるのは公表の目的、必要性、手段方法等に照し、社会的に相当と認められる場合に限られ、特に、本件では、少年犯罪であることも考慮すべきであるとして、この妻の行為は、社会的に許容されたものではないとされた事例。
4.未成年者が責任能力を有する場合であつても、監督義務者の義務違反と当該未成年者の不法行為によつて生じた結果との間に相当因果関係を認めうるときは、監督義務者につき七〇九条に基づく不法行為が成立すると解せられる。
5.少年が、隣家に10回にわたり不法侵入して窃盗を繰り返し、遂に発見され、その家族(夫・娘)に傷害を負わせ、住居侵入、強盗傷人の罪で現行犯逮捕された事件で、この少年の家族等が反省・謝罪し、事件の新聞報道も未成年であることを理由に名が伏せられたのに、被害家族の妻が、近隣者、通行人に少年が泥棒したと触れ回り、その少年の両親の勤務先にまで嫌がらせの電話をした点について、この妻の行為は、社会的に許容されたものではないとしたが、その親族である、夫と娘が加担した証拠はないとして、共同不法行為者としての責任を負うとはいえないとされた事例。
【裁判年月日等】
昭和62年 5月15日/京都地方裁判所/民事第1部/判決/昭和59年(ワ)第539号/昭和60年(ワ)第1497号
【事件名】
損害賠償請求・同反訴請求事件
【裁判結果】
一部認容
【上訴等】
控訴
【裁判官名】
彦坂孝孔
【参照法令】
民法709条/710条/711条/719条
【出典名】
判例時報1250号104頁
判例タイムズ655号188頁
【著名事件名】
連続ピストル射殺魔事件第2次控訴審判決
【要旨】
1.犯行当時19歳の少年であった被告人が、ピストルおよび実包等を窃取した上、4名を射殺する殺人2件、強盗殺人2件を連続的に敢行した事案に対し、無期懲役刑を言渡した控訴審判決が量刑不当で差戻された後の控訴審判決において、第一審の死刑判決が相当とされた事例。
【裁判年月日等】
昭和62年 3月18日/東京高等裁判所/刑事第3部/判決/昭和58年(う)第1105号
【事件名】
窃盗、殺人、強盗殺人、同未遂、銃砲刀剣類所持等取締法違反、火薬類取締法違法違反被告事件
【裁判結果】
控訴棄却
【上訴等】
上告
【裁判官名】
石田穣一 田尾勇 中野保昭
【審級関係】
第一審 昭和54年 7月10日/東京地方裁判所/刑事第5部/判決/昭和44年(合わ)第122号
控訴審 昭和56年 8月21日/東京高等裁判所/第2刑事部/判決/昭和54年(う)第1933号
上告審 昭和58年 7月 8日/最高裁判所第二小法廷/判決/昭和56年(あ)第1505号
差戻上告審 平成 2年 4月17日/最高裁判所第三小法廷/判決/昭和62年(あ)第498号
【参照法令】
刑法11条/199条
【出典名】
判例時報1226号142頁
判例タイムズ634号105頁
高等裁判所刑事裁判速報集(昭62)46頁
【著名事件名】
永山事件控訴審判決
【要旨】
1.少年が盗んだけん銃により1箇月内に4名を射殺し1名に発射したなどの強盗殺人・同未遂、殺人等の事案について、言渡した第一審の死刑は、被告人の犯行時の年令、成育時の劣悪な環境、現在の心境変化、遺族に対する慰藉の措置等を考慮すれば、酷に過ぎて不当である。
2.犯行時19歳の少年であった被告人が、ピストルによる殺人2件、強盗殺人2件、強盗殺人未遂1件等を犯したものではあるが、出生以来極めて劣悪な生育環境にあったため、精神的な成熟度においては、犯行時実質的には18歳未満の少年と同視しうる状況にあったと認められ、かような劣悪な環境にある被告人に対し救助の手を差延べなかった国家社会もその責任を分ち合わなければならないと考えられることなどの事情を綜合すると、被告人に死刑を言渡した原判決は重きに過ぎ、無期懲役に処するのが相当である。
【裁判年月日等】
昭和56年 8月21日/東京高等裁判所/第2刑事部/判決/昭和54年(う)第1933号
【事件名】
窃盗、殺人、強盗殺人、同未遂、銃砲刀剣類所持等取締法違反、火薬類取締法違反被告事件
【裁判結果】
破棄自判
【上訴等】
上告
【裁判官名】
船田三雄 櫛淵理 門馬良夫
【審級関係】
第一審 昭和54年 7月10日/東京地方裁判所/刑事第5部/判決/昭和44年(合わ)第122号
上告審 昭和58年 7月 8日/最高裁判所第二小法廷/判決/昭和56年(あ)第1505号
差戻控訴審 昭和62年 3月18日/東京高等裁判所/刑事第3部/判決/昭和58年(う)第1105号
差戻上告審 平成 2年 4月17日/最高裁判所第三小法廷/判決/昭和62年(あ)第498号
【参照法令】
刑法199条/240条/刑事訴訟法381条
【出典名】
最高裁判所刑事判例集37巻6号733頁
判例時報1019号20頁
判例タイムズ452号168頁
東京高等裁判所(刑事)判決時報32巻8号46頁
【判例評釈】
斎藤静敬・ジュリスト758号99〜104頁1982年2月1日
【著名事件名】
正寿ちゃん事件上告審判決
【要旨】
1.登校途中の6歳の児童を身代金取得のため略取し殺害した事案について、死刑を言渡したことは、やむをえないものとして是認せざるをえない。
【裁判年月日等】
昭和52年12月20日/最高裁判所第三小法廷/判決/昭和51年(あ)第1559号
【事件名】
身代金目的略取、同要求、殺人、死体遺棄、身代金目的拐取予備、器物毀棄、恐喝未遂、現住建造物放火未遂被告事件
【裁判結果】
上告棄却
【裁判官名】
天野武一 江里口清雄 高辻正己 服部高顕 環昌一
【審級関係】
第一審 昭和47年 4月 8日/東京地方裁判所/刑事第12部/判決/昭和44年(合わ)第322号
【参照法令】
刑法11条/199条
【出典名】
判例時報876号127頁
【著名事件名】
正寿ちゃん事件第一審判決
【要旨】
1.登校途中の6歳の児童を身代金取得のため略取し殺害したときは、被告人が犯行当時19歳の少年であった点を考慮しても、死刑はやむをえない。
2.被告人に対する精神鑑定書に「被告人の本件犯行時における精神状態は、行為の不法性を洞察し、この洞察に従って行動することを期待することは全く不可能ではなかったが、著しく困難であった疑いが強い。」旨記載されていても、その結論を導出す過程において不確定のものを根拠としていたり、矛盾点があるなどの誤りがあるとの疑が強く、また右と異なる鑑定も存するときは、右鑑定を採用しないことができる。
【裁判年月日等】
昭和47年 4月 8日/東京地方裁判所/刑事第12部/判決/昭和44年(合わ)第322号
【事件名】
身代金目的略取、同要求、殺人、死体遺棄、身代金目的拐取予備、器物毀棄、恐喝未遂、現住建造物放火未遂被告事件
【裁判結果】
有罪
【上訴等】
控訴
【裁判官名】
熊谷弘 礒辺衛 金谷利広
【審級関係】
上告審 昭和52年12月20日/最高裁判所第三小法廷/判決/昭和51年(あ)第1559号
【参照法令】
刑法11条/39条/199条/225条の2
【出典名】
刑事裁判月報4巻4号729頁
家庭裁判月報25巻7号104頁
判例時報673号96頁
判例タイムズ278号260頁
【要旨】
1.19歳の少年が強姦致傷、殺人等を犯した事案について死刑が言渡された事例。
2.19歳の少年の強姦致傷、殺人等につき、死刑が言渡された事例。
3.被告人(少年)は、(1)自動車を運転中、通りかかった女性に車を接触させて驚かそうと考え、同女に自動車を接触させて加療約24日を要する頭頂部挫傷等の傷害を与え、(2)甲方で現金300円などを窃取した上、犯行の発覚を恐れ、指紋等の証拠を湮滅するため同家に放火して全焼させ、(3)自動車を運転中、通りかかった婦人に前同様自動車を接触させ、意識不明になった同女を助手席に乗せ、人通のない場所に置去りにするため進行を続けるうち劣情を催し、同女を強姦しようとしたが通行人を認めたため目的を遂げなかったけれども、全治約1週間の処女膜裂傷の傷害を負わせ、更に犯行の発覚を恐れて同女の頸部を締めつけ窒息死させた事案に対し死刑が言渡された事例。
【裁判年月日等】
昭和44年 2月28日/東京地方裁判所八王子支部/判決/昭和43年(わ)第366号
【事件名】
殺人、強姦致傷、窃盗、放火、傷害被告事件
【裁判結果】
有罪
【上訴等】
弁護人、被告人控訴
【裁判官名】
樋口和博 水沢武人 伊藤博
【参照法令】
刑法11条/108条/181条/199条
【出典名】
刑事裁判月報1巻2号161頁
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