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私はこれから研究をしていく身である。研究するからには当然それを意味のあるものしたいと思う。それはすなわち自分でしか書けない物を書くということである。
しかし自分主体になりすぎて研究をしていけば、それは中身だけが宙に浮いたものになってしまい、この本でいう印象的研究になってしまうだろう。また逆に表層的な事実ばかりに目をとられていると個性のない記述的研究になってしまう。そこでしっかりとした創造の方法論が重要となってくるのだ。いかにして問題を提起するのか、いかにして分析するか、この技術を身につける事が必要なのだ。この本を読んで強く感じたのは、この技術を身につけるための、読む、書くという能力の重要性だ。
研究は自分の経験の中から生まれる問題意識によって始まる。しかしそのような抽象的なもののままではしっかりとしたテーマにはならない。そこで読むということが重要になってくるのである。なぜなら既存の考え方に対する全体的な理解がなされなければ自分の立場としてはどの辺に位置するのか、また何が新しいことなのかも見えてこないからである。次にそこまではできたとすると、結果と原因の関係から自分なりの仮説をたてるという段階になる。そこで書く能力が重要になってくるのである。仮説をたてるということは既存の考え方に新しい知識を付け加えるということである。そこでは自分の経験を理論と結びつけるという作業が必須で、そのためには自分を表現する、すなわち書くという要素が重要になるのである。
このように創造的な研究をするためには読む、書くという2つのスキルがとても重要になってくるようだ。これからの研究を意味のあるものにするためにもこうしたスキルを身につけ、知的生産のできるようになろうと思った。
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