3-4-1 一般不当利得
1 不当利得の定義
(1) 定義
(2) 性質
通説→公平の理念
(3) 他の請求権との関係(不当利得返還請求権の補助性の問題)
2 不当利得の要件
(1) 他人の財産又は労務によって利益をあげたこと
(2) そのために他人に損失を与えたこと
(3) 受益と損失との間に因果関係があること
社会観念上、受益と損失の間に因果関係があれば足りる
契約上の給付が契約の相手方のみならず第三者の利得となった場合に、給付をした契約当事者がその第三者に利得の返還を請求することができるか(転用物訴権)
@契約上の債権が無価値(因果関係)
A利得者の契約の相手方との契約を全体としてみて、利得者が対価関係なしに利益を受けた(法律上の原因の有無)
(4) 法律上の原因がないこと
騙取金によって債務の弁済がなされた場合、被騙取者は、弁済受領者に対して不当利得の返還請求権を行使できるか
債権者が債務者から弁済を受領するにつき悪意又は重過失がある場合には、被騙取者は不当利得返還請求権を行使できる
3 不当利得の効果
(1) 返還義務の内容
原則として利得した現物、現物返還が不能な場合には、価格(金銭)賠償
利得された財産に受益者の行為が加わることによって得られた利益(運用利益)は返還されるべきか?
社会観念上受益者の行為の介入なしに損失者が現財産から取得したはずの収益を返還すべき
(2) 返還義務の履行と消滅
(a) 返還義務の履行
(b) 当事者間に相互に返還義務が生ずる場合の問題
(3) 返還義務の範囲
(4) 善意の受益者の返還の範囲
(a) 「利益の存する限度」(現存利益)の意味
(b) 現物が受益者の手中にある場合
(c) 現物が受益者の手中にない場合
(5) 現存利益に関する問題
不当利得による受益者の利得は、現存するものと推定される
利得を原物で返還すべき場合は善意の不当利得者は、果実の返還義務を負わない(189条〜191条、196条)
(6) 悪意の受益者の返還の範囲
(a) 利息の付加
(b) 損害の賠償
4 不当利得類型論について
(a) 給付利得
双務契約の場合、契約の裏返しである不当利得返還においても、危険負担や同時履行の抗弁権など、もとの契約や民法典の規定の趣旨を反映させるのが当事者の公平に合致する
(履行済みの売買契約が無効となった場合には、物の返還と代金の返還は同時履行の関係に立たせることが公平である)
(b) 侵害利得