3-5-3 一般不法行為の効果
1 損害賠償をめぐる問題
(1) 損害賠償の意義
(2) 金銭賠償の原則
(a) 意義
不法行為によって生じた損害は、原則として、金銭に評価して賠償される(722条1項・417条)
(b) 趣旨
(c) 原状回復
(3) 請求権者
(a) 総説
(b) 胎児
胎児は、損害賠償請求権については既に生まれたものとみなされる(721条)
(c) 父母・配偶者・子
不法行為によって生命を侵害された被害者の父母・配偶者・子は、財産的損害及び精神的損害について賠償請求権を取得する(711条)
被害者が傷害を受けた場合でも、近親者が被害者の死亡にも匹敵するほどの精神的苦痛を受けた場合には、709条、710条に基づき慰謝料請求権を有する(判例)
∵711条は、立証責任の軽減を図ったもの
(d) 祖父母・孫・兄弟姉妹
(4) 請求権の発生時期
(a) 総説
(b) 所有権侵害
(c) 抵当権侵害
(d) 継続的不法行為
2 損害賠償請求の範囲と額の算定
(1) 損害額算定の一般的基準
(2) 相当因果関係
(a) 内容
416条を不法行為の場合に類推適用する(判例)
(b) 批判
(3) 損害額算定の基準時
(4) 財産的損害の算定
(a) 物の滅失の場合
(b) 物の毀損の場合
(c) 賃借権の侵害の場合
(d) 生命侵害の場合
(e) 身体傷害の場合
(5) 非財産的損害の算定
(a) 慰謝料請求権の性質
(b) 慰謝料請求権の発生
(c) 慰謝料額の算定
(6) 損益相殺
(a) 定義
一方で損害を受けながら、他方において、支出すべき費用の支出を免れたというように、同一の原因によって利益を受けている場合に、この利益を損害額から控除して賠償額を算定すること
(b) 具体的検討
生命保険金:損害填補の意味をもっていないから、控除されない
(7) 遅延利息の発生時期
(8) 確定判決・示談後の事情変更
(9) 過失相殺
(a) 定義
(b) 趣旨
損害額の公平な分担
(c) 過失の意義
責任能力は不要で事理弁識能力があれば足りる
(d) 被害者側の過失
身分上ないしは生活関係上一体をなすとみられるような関係のある者の過失を斟酌できる
(夫婦の婚姻関係が既に破綻にひんしているなどの特段の事情のない限り)
∵公平の観念
∵求償関係を一挙に解決
過失相殺の類推適用
722条2項の過失相殺の規定を類推適用して、被害者の疾患をしんしゃくすることができる
3 損害賠償請求権の性質
(1) 相殺禁止
(b) 趣旨
(2) 譲渡性
(a) 財産的損害の賠償請求権
(b) 慰謝料請求権
譲渡性は否定される
例外→具体的金額の慰謝料請求権として債務名義や示談によって確定したとき
(3) 相続性
(a) 財産的損害の賠償請求権
即死の場合にも死そのことによる損害賠償請求権が相続される(判例)
(問題点;死亡の瞬間には権利の主体がいない)
(b) 慰謝料請求権
慰謝料請求権は相続される(判例)
(4) 損害賠償者の代位
(5) 損害賠償請求権の消滅時効
(a) 時効期間(724条)
(b) 継続的不法行為の時効