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エンターブレイン勝訴◆
表題どおりです。
勝っちゃったよ。。。エンターブレイン。
って言ってもわけわかりませんね。
以前、「ティアリングサーガ」(以下TS)というゲームがPSで、エンターブレイン(以下eb)から発売されました。
で、問題のこの作品、発売前まで、「エムブレムサーガ」という名前でした。
これだけなら、なんとかなったかもしれませんが。。。
この作品、任天堂の送り出したシミュレーションの金字塔「ファイアーエムブレム」(以下FE)そっくりなのです。題名、システム、キャラ設定とそのグラフィック。
まあ、『TS』と『FEシリーズ』の作った人が「同一人物(加賀昭三氏)」だから似ていてもおかしくないのですが。
彼、元は任天堂の元でソフト開発にいそしんでいた者でしたが、「FEトラキア776」の発売前に、会社をやめ、独立します
(注釈:加賀昭三氏とは、かつて「インテリジェントシステムズ」に所属し、ファイアーエムブレムシリーズの世界観、ゲームシステム等の構想を1から作りあげ、送り出してきた功労者です。インテリジェントシステムズを辞め、彼は新しく、「ティルナノーグ」という会社を自ら創業しました。)
そこを、FE好きのアスキー社長(浜村弘一氏)に拾われ、アスキーから発売される事が決定し、エムブレムサーガの開発をすることになったのです(その後、社内で色々あって、アスキーのゲーム部門は、ebと名を変えます。)
しかし、そのどこから見てもFEっぽい作品に、もちろん、任天堂は黙っていません。
雑誌の宣伝じゃ、FEシリーズとシナリオ面での関係がある、みたいなことまで言っちゃいましたし。
** 過去の作品に登場してきた人物は出るのですか?
加賀 某変身系の少年キャラが、謎の吟遊詩人、また賢者として重要な役回りを演じます。今作品は第1作目「暗黒竜と光の剣」と同年代の物語なので、必然性があればほかにも登場させたいのですが。
━ファミ通・2000年1月21日号(アスキー)掲載━
さらに、キャラの似てる部分はすごいの何の。。。パッシングされるまで、主人公の髪の色まで一緒だったくらいです(FEシリーズの主人公の髪は代々『青』と相場が決まってる)
そして、発売直前になり、題名がエムブレムサーガから、ティアリングサーガに変わります。EB側は、理由についての発言を濁しましたが、こんなのは、任天堂からのクレームからであることは、火を見るよりも明らかです。
結局は、「ティアリングサーガ」という名前ででるわけですが、ここで、ついにebが、任天堂から訴えられます。
焦点は、大きく分けて二つ。
不正競争防止法というものと、著作権法という観点からです。
まず一つ目、不正競争防止法というものからですが、これは、有名な商品に似せた物を作って、その有名な商品の商品価値を使ってしまうのは、駄目だ、ていう法律です。
類似品はつくってはいけない、っということです。よくありますね?ヤクルトを買うつもりが、ローリーだったとか、微炭酸だと思って買ったら美炭酸だったとか、aikoを借りるつもりが、hitomiだったとか(!?)。
今回の場合、
「ebが発表した、エムブレムサーガというゲームのタイトルは、ファイアーエムブレムという我が社(任天堂)の超有名シミュレーションゲームシリーズ作品と誤らせてしまう意図で、使用されている。その名前で、数ヶ月間予約キャンペーンを行ったのは、不正競争防止法 に反している」
というのが、任天堂側の主張。
そして、もう一つの著作権法違法ですが、これは最近よく聞く単語ですね。これも、人のものを真似した商品を作って売るな、っと。まあ、そういうことです。ゲームシステム、人物のグラフィック、ストーリー、どこまでもティアリングサーガじゃ、FEのパクリだ、っというのが、任天堂の主張。
さてはて、とりあえず、2002年、11月に判決が出ました。
「ebは無罪。ひっこめ任天堂」
で、判決内容が、また聞いてびっくり。
「ファイアーエムブレム」との表示は、英語で「火」を意味するありふれた単語である「ファイアー」と、「紋章」を意味するありふれた単語である「エムブレム」との組み合わせにすぎず、しかも、その両単語の組み合わせも容易に考えつくであろうごくありふれた組み合わせにすぎない。したがって、「ファイアーエムブレム」との表示は、出所表示機能を備えるための顕著性ないし自他商品識別力を有していない。
「ファイアーエムブレム」との表示は、需要者の間において周知ないし著名な商品表示となっていない。
・ ・・
おいおいおいおいおい(汗)
EMBLEM(紋章)のカタカナ表記は、エンブレムです。広辞苑にも載っています。で、どこに、EMBLEMを、エンブレムをエムブレムと表記していた著名なゲームがあったでしょうか?
はい。ないですね(きっぱり)。それを、あえてエムブレムと表記・・・しかも、FEに酷似したゲームにおいて、その名前をつけるというのは、明らかに意図的な行為です。
特に気に入らないのが、「ファイアーエムブレム」との表示は、需要者の間において周知ないし著名な商品表示となっていない。 というところ。この裁判官は大アホですか? 私も、FEに初めて手を出したのは高校時代ですが、ファイアーエムブレムといえば、有名で、やったことのない私も知ってました。この場合の需要者というのは、普通、シリーズ通して買ってきた、プレイしてきた人達を指すのだというのは当然の事ですね? その人たちに聞いて御覧なさい。裁判官、あなたの思い描いていた答えが返ってくるのかをね。
『システム』については、シミュレーションゲームではよく見かけるもの。『キャラ』(10人分くらいのキャラについて、それぞれ論証されましたが・・・)については、どのキャラの設定、絵も、ファンタジーではよくあること。個性、認めず。」
・・・
この場合、ゲームをしない『一般人』の見識など関係ないのですよ。これ系のゲームを買う人たちに関係してるんですよ。もちろん、それ見た人たちなら、大半はわかるはずです。エムブレムサーガと言う題名、あのシステム(戦闘シーン他)、キャラ達、あれらを見たら、誰もが「FE物?」と思うはずです。
発売元を、ふせられてたら、100%FEだと思うでしょう。間違いないです。仮に、一つ一つの証拠が、弱いとしても、あまりにも類似点が多すぎます。
これでは、「盗作」として扱われても文句は言えません。
これが、「製作者」について、問われた判決なら、何も言いません。
でも、FEとTSの間になんら関係がみつからないから、なんて判決、ひどすぎる。
任天堂、まだがんばるみたいだから、この後が楽しみです。
次の控訴審は、2003年の5月らしいです、
でも、いちゲームユーザーとしては、こんな争いして欲しくない。。。
その労力、もっと素晴らしい物をつくる力に変えてほしいです。
別に、私はもう、何を差し置いてもFE!とか言うほど、FE好きですはありませんし(結局クリアしたシリーズないしなぁ。難しいんだってば(苦笑))、これと言ってアスキー(eb)の肩を持っているわけではありません。ただ、この判決が気に入らなかっただけです。確かに、商標は任天堂にあるんだけど、ゲームそのもの考えて作り始めたのは加賀氏なんだし、任天堂というか、インテリジェントシステムズを去った加賀氏に、もうFEみたいのつくるな、といえば、真の意味での「ファイアーエムブレム」の新作はもう2度と、つくられることはないわけです。(GBAでFEでましたが、それには加賀氏はすでにかかわっていませんし)。スクウェアも、エニックスとくっついた事だし、ゲーム会社同士いがみ合ってないで、お互い協力して良い作品を作って欲しいですね。
ねえ、一部でクソゲー扱いされてるTSをつくったEBさん(まあ、任天堂からのパッシングで、内容変更したのもつまらなくなった原因だと言われてるけど。)
それと、最近、落ち目の任天堂さん。はっきり言って、ポケモンの同人が作られたからって言って、裁判起こしちゃうのはどうかと思うよ。
あなた達、明らかにお金を使うところ間違えてるよ。
もっと良質なものをつくるために金を使ってください。
ホント、頼みます。
4/10/2003 UCOの大学寮 自室にて。
(この文章は、2002年、11月17日の日記を大幅加筆修正したものです)