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真核細胞では、RNAポリメラーゼによって転写された直後の一次転写物がそのまま機能を現す場合は少ない。むしろ多くの場合、修飾を受け、加工をされた後、初めて機能的な分子となる。この転写直後から完成mRNAに至る過程はプロセッシングと呼ばれ、核内で起こる。
mRNAが転写されると、ついでスプライシングが起こる。真核細胞の場合、その遺伝子は成熟mRNA中に保持されるエクソンと、転写はされるが途中で捨てられるイントロンの両方からなる。スプライシングはまさにmRNA前駆体に含まれる不要のイントロンを除去し、同時に分断されていたエクソンをつなぎ合わせるプロセスである。この過程でもしエクソンの連結に誤りが生じると、アミノ酸を指定するコドンにズレが生じて異常な蛋白質が作られる。それゆえこの過程は正確に行われる。そのための目印として、イントロンのスプライシング部位には、よく保存された数塩基の共通配列が存在する。特に、両端の5'-GT … AG-3'は、すべてのイントロンで共通しており、もしこれらの配列に変異が生じると、スプライシング自体起こらなくなる。
スプライシングの第一段階は、イントロンの5'-末端の切断である。これにはU1RNAが関与している。このRNAはいわばガイド役のRNAで、これが一種の添え木となって正しい位置でのRNAの切断を助けていると考えられている。切断されたイントロンの5'-末端は、そのイントロンの3'側の切断予定点の上流50bp付近にある配列のアデニル酸に2'-5'ホスホジエステル結合によって連結され、投げ縄構造をつくる。そして遊離したエクソンの3'-OHが次のエクソンの5'-リン酸基に結合し、スプライシングは完了する。
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