Disease

 


呼吸器系

  • 感冒

  • いわゆる風邪。日本では秋から冬にかけて多い。

    <症状>
    食欲が落ち、馬に活気がなくなる。発熱し、咳、鼻汁がでる。

    <治療>
    熱が出て、咳が酷いようならば獣医に看てもらったほうがよい。普段は、調教を避け、馬が冷えないよう注意する。

  • 蓄膿症

  • 鼻孔のまわりにある空洞部が炎症を起こし、膿がたまる病気。

    <症状>
    片側の顔が腫れ、悪臭のある鼻汁が出る。

    <治療>
    獣医に看てもらうのが最善の方法。手術が必要となる場合がある。

  • 鼻出血

  • いわゆる鼻血。その原因は、疾走中の呼吸数、血圧の著しい上昇により鼻、喉頭、肺の毛細血管が破れたり、打撲などによる鼻の粘膜の損傷などがあげられる他、肺充血、肺臓破裂、心臓病などの深刻な状況も考えられる。

    <症状>
    偏側性(片側の鼻孔のみから出血)と、両側性鼻出血とがあり、一般には偏側性が多いが、両側性の場合は肺からの出血が原因であることが多く、致命的である可能性が高い。

    <治療>
    低度のものは放置していても10分ほどで止血する場合が多い。安静にして頭部を高くし、冷やすようにする。

  • 肺炎

  • 肺が、細菌感染などでおかされ、咳と高熱を発する病気。感冒にかかってる馬に無理に調教を行ったりすると悪化させて肺炎となることがある。深刻な場合は致命的となるため注意が必要。

    <症状>
    40℃以上の高熱が続く。呼吸が浅く数が多くなり、激しい咳がでる。食欲が落ちる。

    <治療>
    馬を冷やさないように注意し、胸部に湿布を当てる。やはり獣医に看てもらうのが一番良い。

  • 肺充血

  • 血液がうまく流れなく、肺に多量の血液が流れ込みすぎたり、肺から血液が流れなくなったり、肺が血液でいっぱいになり呼吸困難となってしまう病気。急性に起こる。

    <症状>
    突然呼吸困難になり、呼吸数が80〜100へと上昇する。全身から発汗し、口、目の粘膜は暗赤色となるか貧血により白っぽくなる。鼻や口から泡をふき苦しがり体温が上がることもある。処置が遅れると確実に致命的になる。

    <治療>
    風の通る涼しい場所におき、絶対安静にし、全身に水をかけ冷やす。一刻も早く獣医を呼び手当てを受ける。

  • 輸送熱

  • 長距離輸送中、あるいはその直後に熱が上がり、呼吸器症状を起こす病気。埃、排気ガス、冷たい空気の過度の吸入、高温多湿、長時間の輸送による疲労が原因。

    <症状>
    熱を出し、食欲が無くなり、呼吸器系の疾病を伴う。ひどい場合は肺炎へと発展してしまう。

    <治療>
    軽度の物は2〜3日で回復するが、獣医に看てもらったほうがよい。輸送中、換気を良くし、2時間毎に車を停止させ、休養をとるなどの処置により避けることができる。

  • 耳下腺炎

  • 冬に多く、耳下腺に細菌感染が起こり、耳の下が腫れ、痛む病気のこと。別名オタフクカゼ。

    <症状>
    発熱し、食欲が無くなる。多量の唾液が出て、耳を触られるのを極度に嫌がる。

    <治療>
    獣医に看てもらい、安静にし、消化のいいものを少量与える。


    循環器系

  • 心房細動

  • 心房が異常に興奮し、細かく震えてしまう病気。その結果、血液を全身に送り出せなくなってしまうため、酸素不足となり、著しく競走能力を害する。心電図検査により症状を確認でき、数時間で回復する場合がほとんどである。しかし、無理を重ねると心不全へとつながり致命的になりうる病気であるため、注意が必要である。

  • 急性心不全(心臓麻痺)

  • 競走中、あるいは調教中に急性に心臓がおかされる病気。死につながる。高温、多湿、急激な冷え込みが原因となりうる他、先天的な要因、心臓病、過労などによる急性の循環障害もその原因と考えられる。

  • 過労性心機能障害

  • 競走、激しい調教の後で、一時的に不整脈や脈の分裂が起こること、病気とは違う。疲労しやすく、息の入りが悪くなるため無理は禁物である。2〜3日の休養で回復することが多い。


    消化器系

  • 疝痛

  • 胃腸疾患が原因となり痛みを伴う物を疝痛と呼んでいる。通称「はらいた」。馬は、身体の割に胃の小さい動物で、いったん飲み込んだ物を吐き出せない身体の構造となっているために、他の動物に比べて疝痛を起こしやすい。また、非常に長い腸が絡まったり、なかに異物がつまったりして疝痛を起こすこともある。その主な原因は、便秘、腸内にたまったガス、寄生虫などが考えられる。馬の疝痛は、見分けにくく、重症になってから発見される場合が多く、はらいたとは言え、死につながることもある病気であるため、早期発見、早期治療が非常に重要となってくる。そのためにも日頃から細かい注意を払い、馬の普段の行動や癖を把握しておく必要がある。また、長期保存していた飼料などもその原因となるため、飼養管理も怠ってはならない。

    <症状>
    食欲がなくなり、全身より発汗する。激しく前掻きをしたり、後肢で腹を蹴ろうとし、寝たり起きたりと落ち着きがなくなる。腹のあたりを気にする素振りを見せ、身体を伸ばし後肢を開く排尿姿勢をとる。また、腸から異常な音が聞こえたり、まったく音がしなくなることもある。

    <治療>
    それぞれの原因による適切な処置が必要。獣医を呼ぶべきである。応急処置として、引き運動をしたり、腹部のマッサージをしたりする方法もある。


    その他の病気

  • フレグモーネ

  • 皮膚の傷や毛穴から化膿菌の感染により発症する。多くの場合は、四肢に発生し腫れと痛みを伴う。

    <症状>
    下肢が大きく腫れ、熱を持ち、ひどく痛む。そのため歩様に異常が見られる。重症の場合は、皮膚の一部が破けて膿が出たり、皮膚が固くなったまま長く残る場合がある。

    <治療>
    傷の手当てを十分に行い、患部を冷やす。菌を同定し抗生物質を投与する。やはり獣医に看てもらう必要がある。

  • 麻痺性筋色素尿症

  • 馬に特有の代謝病で、急に発生する。詳しい原因は分かっていないが、休養後の馬に急激な調教を行ったり、休養中に高タンパクの飼料(例えば燕麦)を多量に与えてりすることが原因ではないかと言われている。

    <症状>
    歩様困難となり、発汗がひどく、呼吸も早くなる。尿は筋肉の色素が混ざり、赤褐色となる。筋肉は硬く強ばり、押すと痛みがある。

    <治療>
    早急に獣医を呼ぶ。再発の可能性があるため獣医の指示を良く聞く。

    *以前自分は、この病気で亡くなった馬(Beaverと言う名の黒鹿毛のポニー)を見たことがある。その様は非常に惨い物であった。二度と繰り返さないと誓うことで供養としたい。

  • 全身違和

  • 全身の筋肉が痛み、歩かせると前肢が前に出にくくゴツゴツして転びそうになる。通称「コズミ」。過度の調教、高濃度の飼料、休養後の急激な運動などが原因。準備運動、整理運動などを十分に行い、急激な運動を避けることにより予防できる。またマッサージも効果的である。

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