そもそもMBAとは   

MBAとはMaster of Business Administrationの略語で、経営学修士の事です。現在は国内MBAスクールの増加、関連する書籍の発行増加により、日本における知名度も大衆的にはなってきてると思います。具体的、詳細な説明は専門書に譲りますが、基本的には将来のビジネスリーダーを養成する為、米国ではこのような教育を受けるのが一般的な認識となってます。現状のような非常に混沌としたビジネス環境では、明快なロジックと、問題解決能力、組織を導くリーダーシップ能力が不可欠なものとなってきています。こういった環境下の中、専門的なトレーニングを積み、組織のリーダとしてビジネスを成功に導く人材を育成している機関がビジネススクールと言えるでしょう。米国のビジネススクールで学ぶ期間は基本的に2年間であり、そこで学ぶ科目は多岐に渡ります。
1年目は「経営戦略」、「マーケティング」「ファイナンス」「アカウンティング」「組織論」「IT」「統計・経済学」などを学び、2年目は各人でメージャーの科目を決め、深く掘り下げていくカリキュラム内容が多いです。
授業が行われる方法は「ケーススタディ」「レクチャー」「プロジェクト」等の方法であり、学校によってその比率は大きく変わります。



ビジネススクール受験には何が必要?

ビジネススクール側は様々な尺度で受験者の能力を測ろうとしてきます。これはビジネススクール側が「ビジネスマンとして将来成功する人間」かつ「在学中学生として成功を収める人間」を採用したいという考えに基づきます。ビジネス界で成功する人間を採用する事で、学校の知名度(ランキング等)を向上させる事ができますし、企業側からのサポート(献金等)も増加します。また、より質の高い教授を採用する事が可能となります。在学中成功する人間を取ることは、当然、アカデミックな能力不足による、ドロップアウトを防ぐ目的もありますが、その生徒が他のクラスメイトに貢献する事で、プログラムをより充実させる事が可能になるからです。このため、合格要因は多岐に渡りますが、入学審査官が用いる基準を全てにおいて高めていく事が合格へのポイントになると思われます。確かに全般的にはTOEFL、GMATのようなテストを偏重する傾向は多少見られますが(学校によってはGMAT重視の学校が存在したり、エッセイ重視の学校が存在します。)、基本的には全ての基準に対して注意深く、全力で取り組む必要があります。具体的に以下の指標を用いて選考を実施します。

 

MBA入学審査指標比重の目安>(2001年プリンストンレビュー資料より)

※TOEFLは足切的要素強く、以下の指標がポイントとなる。

@      TOEFL

英語を母国語としない受験者の英語能力を測定するテスト。日本では2000年10月より従来のPBT(紙試験ベース)からCBT(コンピュータベース)の試験に以降し、受験者のレベルに応じて出される問題が変わっていきます。大半のビジネススクールでは最低応募基準として250点を取ることを義務づけています。(学校によりこの最低基準は変化。230〜250が一般的。) 入学審査官はこのテストにより、ビジネススクールでサバイブできる英語能力があるかどうかを判断します。

 

A     GMAT

論理的思考、数学的能力を測るテスト。200点から800点の間でスコアが表示されます。受験者のアカデミックな能力、ポテンシャルを判断するために用いられます。このテストは米国人も受ける為、入学審査側としては、「同じ基準にて受験者のアカデミックな能力を測れる唯一のツール」である事から、かなり重要な合格要因になっています。しかし、日本人にとってはかなり難解で相当の準備が必要とされます。

 

B     GPA(大学、大学院時代の成績)

大学時代の成績を4.0スケールで表示させ、過去のアカデミックな成績に基づき、「学生としての成功するかどうか?」を判断するために使用されます。上記GMATと合わせて、この2つの指標で、受験者のアカデミック能力が測られます。

 

C     職歴・職務経験

ビジネススクール側の最大の目的はビジネス界のリーダー育成ですから、その人の過去の仕事の経験、成果、素質により、ビジネス界でより成功する可能性のある人間を採用しようとします。これはビジネススクール側に提出するResume(履歴書)を中心に、その他Work History(職務経歴書)、願書へ記入するこれまでのリーダーシップ・チームワーク経験、受賞経歴、そして課外活動結果等を通して判断されます。 もう一つビジネススクール側が考慮することは学生の多様性を重視する事です。「同じバックグラウンドの人間は要らない」といわれるほど、学生のバックグラウンドを多様化しようとします。

 

D     エッセイ

エッセイはその他の指標から図ることのできない、受験者の価値観、内面、考えを伝えるものとなります。近年エッセイの重要性は増しているよう見受けられます。日本で受け続けてきた画一的な教育・価値観が弊害となる事もありますが、他受験者と最も差別化できる所でもあります。徹底的に自分自身を自己分析し、明確な将来ビジョンを示し、かつ自身の思いを入学審査官に伝えきる必要があります。GMAT同様かなり合否に直結する要因となります。

 

E     推薦状

日本においては馴染みが薄いですが、推薦状は受験者の能力の信頼性を裏付ける働きをします。第3者がその人は「成功する」と裏付けることにより、受験者の能力の信頼性が高まります。多くの学校では推薦状を2通要求します。(通常1通は直属の上司からで、2通目は指定されていないケースが多い。最近は大学時代の教授から推薦状をもらうよう指示する学校はほとんどありません。)

 

F インタビュー

全般的にインタビューは近年重視されているように思われます。受験者のコミュニケーション能力、性格等、紙べースでは判断できない能力を判断する為に用いられます。インタビューは熱意等も含め、直接入学審査官に自分自身をアピールできる唯一の機会です。

   

MBA受験は日本の大学受験等とは全く異なり、受験者を総合的に判断します。たとえ、テストスコア、GPAが悪くても、その他の要因(エッセイ、職歴、人間性等)でカバーする事は可能ですし、テストスコア、GPAが良くても、エッセイに魅力がなかったり、人間的魅力に乏しい受験者は合格することは難しいのです。大切なのは、自分の現状を客観的に捉え、何が自分に足りないのか?(何を高める必要があるのか?)、何が自分にとっては優位なのか?を明確化し、総合的に魅力ある受験者に仕立てあげる必要があります。

独り言

「木を見て森を見ず」という言葉があります。これは現在の日本のビジネスマンの仕事のあり方を象徴づけているフレーズではないかと思います。私は入社当時から自分の仕事を通じ、断片的なビジネス経験・知識を得る事が出来ました。しかし、ビジネスにおいてはそれだけでは解決できない問題に直面してきました。私は「森」を見る事に失敗していました。大局的な物の考え方、そしてそれを可能にする知識・教養が必要であったのです。そして、それらの事をMBAにおいては、経営戦略、マーケティング、財務、会計、組織論等で総合的に習得する事ができます。つまりビジネスの中で「森」というものを把握する事が可能になるのです。また「森」を見て初めてそれぞれの「木」(個々のビジネス)が明確に浮き彫りにされ、関連性がはっきりと見えてくると思います。私は1年目でまずこういった基礎的な部分を固め、2年目に、新規事業、E-コマースといった専門的な分野での学習を実施したく思います。帰国後は常に新しい息吹を会社に吹き込み、イノベートさせ続け(日本というビジネスフィールドに全く固執せず)、また私が得た知識・技術をいうものを何らかの形で各社員へ伝達し、啓蒙し続け、全社レベルでの思考改革、組織強化の一旦も担えればと考えております。



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