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<統括>

HPを立ち上げて約10ヶ月近くが立ちました(2003年5月現在)。HPを通じていろいろ書いてきましたが、英会話習得のポイントは「単にネイティブのフレーズをコピーをする」に集約されると思います。誰もが知っているHow are you? I'm fine, thank you... and you?のフレーズだけど、映画を見ても、小説を読んでも、また実際にネイティブの会話を聞いていても絶対に出てくることは無い。ネイティブが使う日常会話ではありえないフレーズなので、覚えても意味がないんです。ネイティブのような会話をマスターするには、普段からネイティブの言い回しを身に着けるように訓練すべきなのです。例えば、離婚していた2人がぎこちない雰囲気の中で会話を開始する時に"How... are you?" "Well..., I'm okay..., I guess."なんていったりします。このWell,であったり...I guessが会話の中に自然と出てくる様にする事が大切なのです。

日本に住んで12年になるアメリカ出身の方を知っています。彼は日本語がとても上手で語彙も豊富。が、どうしても英語的思考から抜けれていないと思われる箇所が幾つかあり、少しへんちくりんな日本語に聞こえる時がある。例を挙げよう。英語ではwhatを使った文が頻繁に使われる。"That's what I wanted"や"This is what I need"など。歌でもよく聞かれる。その調子で「僕はこのものが欲しかったんだ」と英語からそのまま直訳するようなありえない日本語を勝手に創作するミスを犯す。恐らく彼は、「肯定文で使用するWhat」=「〜のもの」、と習ったのでしょう。構文としては間違っていないのですが、ぎこちない日本語に聞こえてしまうんですよね、われわれネイティブ・ジャパニーズには。彼の上級レベルの日本語知識からすると、もったいない話です。裏を返せば、日本人に限らず英語を第二外国語としている人が英語を喋る際に、気づかぬうちに同様の間違いをしているということです。無論、レベル2だからといって、私自身も例外ではありません。ですが、そうならないよう、なるべくネイティブが使用するフレーズや英語的思考に則って会話するように心がけています。ネイティブの人が私の英語を聞いて"You sound natural"と評してくれる事がありますが、この心がけがある程度良い結果として現れているのだと思います。レベル2でもナチュラルに聞こえない人は結構います。

実際に例をいくつか挙げて英語的思考というものを考察して見ましょう。Voiceレッスンで講師から"What's new?"と尋ねらると、大概の受講生は、何処かへ出かけたのであれば"Yesterday, I went to xxx"と返答します。が、ネイティブ同士の会話ではこのような受け答え方になることはまずありません。前述したように、映画を見ても、小説を読んでも、ネイティブの会話を聞いても滅多に出てこない、というより彼らの会話でありえないということです(Voiceレッスンで初心者の受講生に対してわざと使うケースはあるかもしれません)。I went to xxxは文章の途中で必要とされて出てくる事はあっても、冒頭から使用してしかもそれだけで終わるフレーズは彼らネイティブにとって不自然。仮にI went to xxxを使う場面があったとしても、旅行には友達と一緒のケースが多いでしょうから、ネイティブなら"A firend of mine and I went to..".とか、"My girlfriend and I went to..."とするパターンのほうがむしろ多い。さらによく注意して聞いていると分かるのですが、friendやgirlfriendを全く使わず、いきなり"We went to..."と切り出す形であったりします。"We..."と表現したので、聞き手としては次の質問として、"We...? Who did you go there with?"となったりします。"I went to xxx with my girlfriend"は文法的に間違ではありませんが、"My girlfriend and I went to xxx"の方が一般的に使われる理由の一つとして、I went to xxx with...と表現するとネイティブにはニュアンス的にgirlfriendとくっつきながら(性的に二人がくっつきながら…)のように聞こえてしまうことも無いことは無いからだそうです。以前、"I went ... with my female friend"を使ったら、あっち系の意味に聞こえないこともないので出来れば避けたほうがいいと、ネイティブにアドバイスしてもらった事がありました。

ネイティブが普段使用しているフレーズをそのまま覚えるのは初心者の受講生には確かに大変かもしれませんが、後になればなるほど修正が大変になるので、VOICEレッスン以外でTVを見るなり本を読むなりして本物の英語に大量に触れつつ、その生のフレーズをまるまんまコピーしていくなりの努力をする必要があるでしょう。


これらに英語的思考に初めて気付いたのは、大学一年の夏期講習参加で3週間ほど米国へ行った時。その当時の私の英語はまるで使い物にならない低レベル(7C以下くらい)でしたが、ある時友達と海岸へ続く道を歩いていたら地元っぽい老夫婦の二人連れが陽気な声で、"Excuse Us!"と言って来ました。私達は直感的に道端によけた…そんな出来事がありました。”ちょっと、ごめん”のニュアンスであれば"Excuse me"が使われるべきでないのかと不思議に思ったのですが、実際のところ彼らは夫婦で2人なのでusで正しい英語なんですよ。その時初めて「ん?」って感じた訳です。

もう一つ面白い話。スピーチの席で"Ladies and Gentlmen"フレーズから入るのは定石。ですが、もし仮にその会場に女性らしき人物が1人しかおらず、あとすべて男性であったのならネイティブなら躊躇することなく"A lady and gentlmen"と切り出します。これがすんなり出来るノン・ネイネイティブは非常に少ない事でしょう。でもこれが本物の英語なんです。ある程度のレベルまで来ても、この領域を克服できていない人が結構いたりして、レベル自体は高いのに、あまり上手に聞こえない、耳に引っかかるので聞き辛いといったことがあります。レベルが低いうちは、多少間違いがあったとしても聞いているネイティブがある程度判断してくれますが、ある程度まで喋れるようになると、微妙なニュアンスを問われるようになるので、お互いの理解に重大な勘違いが生ずることもあります。ネイティブにとっても勿論ですが、”英語的思考で英語を使いこなしている”上級者にとっても困ってしまうんです。

『ここまで、説明文が長くなってしまいましたが、要はポイントはたったの一つ、当たり前のことですが、単にネイティブのフレーズをコピーをする事、が語学マスターの重要なポイントだということです。そして、手持ちのフレーズのを土台にして英語的思考の中で文章を構築する単純なことですが、きちんと出来ていない人が多いのが事実です。

っと、最後に私の葛藤(ジレンマ)の例を一つ挙げておきます。レベルアップする過程できっと同じような状況に直面する人も多いと思いますので。。。英語的思考を意識しすぎて(純粋にネイティブと同じような感じになりたいのであれば別ですが。。。)、英語を喋っている時の自分が、日本語を喋っている時の本来の自分となにか違うことに気がつき、そんな自分が嫌になる、迷いが生じた時期がありました。日本語の私だったらそんな発言の仕方しないだろうなあ、見たいな。多重人格といっては大げさかもしれませんが、帰国子女系のいわゆるペラペラタイプの人を見ていると、使用する言語によって違う人間が2人いる様に見える事が結構あります。私は
レベル4〜3の頃までは、言語習得のために英語的思考100%を取り入れるよう努めていましたが、今はケースに応じて多少変えていることも正直あります。やっぱり自分は日本人であって(あたりまえだ!<笑>)、日本語を喋っている時が本来の自分ですし、一番好き。範囲を逸脱しない限りで日本人的喋り方、というより日本人的思考・姿勢を崩さないで、本来の自分を見失わないようにしています。勿論、「単にネイティブのフレーズをコピーをする」の基本姿勢は大きく崩さないようにしていますが。ひじょ〜に難しい領域だとはと思いますが、他の上級レベルの人は普段どのように取り組んでいるのでしょうかね。

おっとっと、なんか「総括」のタイトルにそぐわない方向に脱線してしまいました。が、読み手の方に語学習得の上で何らかの足しになってもらえればそれで本望です。このHPを閲覧して少しでも読者のアドバイスに成り得たら、HPを立ち上げた意味があった訳で...。おっとっと、またちょっとシリアスに成り過ぎてしまった。

Voice Drifter
2003年5月吉日


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