F1 2003シーズン
第7戦モナコGP
伝統のモナコGPは、ラルフ・シューマッハーがPPを獲得。一方、フェラーリ勢は振るわず、ミハエル5位、バリッチェロ8位に沈んでしまう。スタート直後、モントーヤが2位にジャンプアップ。フレンツェンがコースオフ、リタイア。これによりセーフティーカーが導入。そして、リ・スタート直後、モントーヤがラルフの背後ぎりぎりまで襲い掛かる。その後も2人はファステストラップの応酬をつづけ、1回目のピットストップを迎える。まず、ラルフが先に1回目のピットストップを敢行、コースには8位で復帰。その後、モントーヤはファステストラップをたたき出しながら猛プッシュ。24周目にピットストップを迎え、ラルフの前7位で復帰、ライコネンも1回目のストップ後、ラルフの前で復帰する。予選で不発のミハエルは1回目のピットストップを迎えるまでに、ファステストラップを更新。2位モントーヤとの差を可能な限り広げ、ラルフの前に復帰する。その後、この2人は1秒以内の差で激しい3位争いを展開。48周目、ラルフがピットに入る。その直後トップのモントーヤが入る。これにより前が開けたライコネンは猛然とプッシュをかける。しかしモントーヤには及ばず、3位でコースに復帰。56周目、ルノー・トゥルーリと、マクラーレン・クルサードのピットストップ対決をみることができた。トゥルーリがリードして2人同時にピットレーンに滑り込み、マクラーレンのピットワークが速かったように思われたが、トゥルーリが強引に前に出る形でポジションを守った。59周目、ミハエルが2度目のピットストップを終える。そして、ミハエルはこの後めざましい追い上げを見せ、トップ2台に追いすがろうとする。ミハエルはなんと1周につき1秒のペースでまさに予選のようなドライビングを続け、トップ2台もライコネンがモントーヤの1秒差まで追い詰める。最終的に、モントーヤがライコネンを振り切り2001年イタリアGP以来の2勝目。ウイリアムズにとっては20年ぶりのモナコでの勝利となった。そして、ミハエルはライコネン後方2秒差にまで追い上げ、現役モナコマイスターとしての意地を見せた。
第6戦オーストリアGP
今年で開催が打ち切られるオーストリアGPは波乱の幕開けとなった。フォーメーションラップ後、ダ・マッタがストールしてしまい、フォーメーションラップからのやりなおしとなったそして2回目のスタートでも再びダ・マッタがストール、3回目でようやくレースがスタートした。スタートから1コーナーまでモントーヤが素晴らしい加速をみせ、2位にジャンプアップする、バリッチェロもライコネンを交わそうとするがライコネンもポジションを死守する。スタート直後、ミナルディのフェルスタッペンがホームストレートエンドでマシンを止めてしまう。フェルスタッペンのマシンを処理するためにセーフティーカーが導入され、パニスらがこの間にピットに入る。5周目に入る時点でレースは再スタート、M・シューマッハーの後ろでモントーヤが激しく揺さぶりをかけるが、周を重ねるにつれ、引き離されていく。その後ろではライコネンとバリッチェロが激しい争いを繰り広げる。6周目、パニスが2コーナーでマシンを止めリタイアとなる。
16周目を迎える頃、サーキットに雨が落ち始め、トゥルーリが1コーナーでスピンオフするもコースに復帰。M・シューマッハーのラップタイムも1分23秒台に落ち込んでしまう。トップチームは20周目のモントーヤを皮切りに1回目のピットストップを開始する。ところがフェラーリ陣営のピットワークがうまくいかない。バリッチェロのストップでは給油に手間取り、M・シューマッハーの給油口から火災が発生、しかし無事に鎮火し再スタートをきる。これにより、モントーヤがトップに立つも、エンジンから白煙をあげ、ガレージへ直行。後方ではバリッチェロがバトンを交わし順位を3位に上げ、フェラーリ1−3体制ができあがる。
42周目、ミハエルがピットに入り、3位でコースに復帰、その直後、アロンソが1コーナーでギアがロックしスピン、リタイアとなる。トップに立ったライコネンはプッシュするも2回目のピットストップ後、2位でコースに復帰。ミハエルはそのままトップを堅持し、チェッカーを受ける。3位バリッチェロと2位ライコネンはラスと10周で激しいバトルを展開。しかし、順位は変わらず。ランキングトップのライコネンと2位ミハエルの差は2ポイントに縮まり、戦いの舞台はモナコGPへと移る。
第5戦スペインGP
ポイントリーダー、キミ・ライコネンは予選から歯車がかみ合わない。金曜の予選で8番手のタイムをマークするも、土曜の2回目の予選では痛恨のコースアウト。最後尾からのスタートとなる。このスペインGPからフェラーリはニューマシン、F2003GAを投入。ミハエル・シューマッハーが唯一の17秒台を叩き出し、チームメイトバリッチェロを0,258秒上回り今季2度目のポールポジションを獲得。しかし、ここでの主役は間違いなく、フェルナンド・アロンソだった。彼もまたチームメイト、トゥルーリを抑えて3番グリッドを獲得。
迎えた決勝では、最後尾からのスタートとなったライコネンが、ストールしたピッツォニアに追突。レースを終えてしまう。アロンソは一瞬、バリッチェロの前に出るも、1コーナーで再びかわされる。その後方では、クルサードがコースオフ、再びコースに戻るも、大きく順位を落としてしまう。そして、17周目にはバトンと接触、リタイアとなってしまう。1回目のストップで、先に入ったアロンソがバリッチェロの前に出る。その後、ラルフ・シューマッハーと激しい2位争いを展開し、ラルフのコースオフに乗じて、再び2位に。そのコースオフのせいでピットストップを強いられたラルフは、トヨタのダ・マッタから5位の座を脅かされる。スタートからトップに立ったミハエルは、危なげなくレースを運び、F2003GAにとっての初優勝を飾った。まさに、故ジャンニ・アニエリ氏に捧げる勝利であった。これで、ミハエルはポイントランキングでも大きく、ライコネンとの差を詰めてきた。3位はアロンソ。F2003GAを武器にミハエルがこのまま勝ち続けるのか、マクラーレンの逆襲なるか、ポイントランキング3位につけるアロンソにも注目である。次戦オーストリアGPのA1リンクはエンジンパワーがものをいうサーキットである。調子が上向きとなってきたトヨタにも注目である。
第1戦オーストラリアGP〜第4戦サンマリノGP
今年より、大幅なレギュレーション変更がなされたF1世界選手権は、開幕戦から波乱の展開に。オーストラリアGPでは、チャンピオンミハエル・シューマッハーが、トゥルーリに追突しペナルティを受ける。さらにマシンのターニングべインが剥離してしまうトラブルが発生し、4位に。トップを快走するキミ・ライコネンもドライブスルーペナルティにより、順位を下げ、結果デッビド・クルサードが優勝。第2戦マレーシアGP、ここからルノー勢の躍進が。フェルナンド・アロンソがスペイン人F1ドライバーとして初めてポールポジションを獲得。そして決勝では3位入賞と、レギュレーション変更に対応した作戦が功を奏した。そして、このGPでキミ・ライコネンが34戦目での初優勝を飾る。
続くブラジルGPは、ルーベンス・バリッチェロが地元では初のPP獲得。決勝は激しい雨のため、8周目までセーフティーカーが先導し、その後ローリングスタートという形がとられた。このブラジルGPで、鬼門となったのは3コーナーのクルバ・ド・ソル。ここで、ピッツォニア、モントーヤ、そして、ミハエルまでもが餌食になってしまう。しかも、ミハエルはセーフティーカーラップ中にスピンオフという失態を犯してしまう。さらにその後、バトンがスピンし、3コーナーで計4名がリタイヤしてしまう。55周目、ウェッバーがストレートでスピン、クラッシュ。コースの真ん中に転がったタイヤに後ろから来たアロンソが乗り上げ、クラッシュ。そこで赤旗が提示され、レース終了。この時点でトップに立ていたフィジケラが優勝かと思われたが、スチュワードが53周目の時点の結果を有効としたため、ライコネンが優勝となった。しかし、その後、審議を経て、53周目終了時の結果が採用され、フィジケラに初優勝がもたらされた。アロンソはクラッシュしたものの3位入賞を果たす。
ヨーロッパラウンド開幕戦となるサンマリノGPでは、ミハエル・ラルフの通算7回目の兄弟フロントロウ対決となった。スタートで先行したのはラルフ、しかし、ミハエルがすきあらばと、執拗にラルフにせまった。1回目のピットストップでミハエルが前に出た後は、ピットストップ時以外、トップを譲ることなくフィニッシュ。前日の母の死を乗り越えての勝利となった。次はアロンソの地元スペイン。フェラーリはここでニューマシンF2003GAを投入する。ここを非常に得意とするミハエル、はたして2連勝なるか。ライコネンはランキングトップを守れるか、地元凱旋のアロンソにも注目である。