3月17日
「本気になれば全部できる」

 昼からグルッパ484というNGOを訪問。活動内容や国内の難民のこと、それに対する国の政策など、かなり長時間、話を聞かせてもらった。まぁ、例のごとくセルビア語と英語と日本語での会話だから、自分で聞き取ったのは10分の1くらい…。
 グルッパでは何らかの障害を持った子どもに対するカウンセリングの他に、難民の帰還支援をしている。これはリーガル・アドバイザーという法的資格を持った人が政府と交渉したりする。

 このNGOでは、ゼリアナさんという女性がボランティアでその仕事をしている。午前はこの仕事をし、午後は法廷で働いているそうだ。ゼリアナさんは自身もクロアチアからの難民だった。しかし、セルビアでの市民権を得たので、権利的には難民ではない。ただ、心情的に「難民だ」という気持ちは消えていないらしい。ゼリアナさんは、仕事を得ること、難民に対する援助の活動をすることで徐々にそういった気持ちを和らげていっているらしい。

 また、こんなことも言っていた。「ほとんどの難民は出生届を持っていない。難民にとって最も大事なことは、その日の自分の居場所(存在)を確保することだ」と。難民というものの現実を思い知らされた。

 帰る前に市場で買い物。メンバーの人が店の写真を撮って良いか聞いたところ、何と店の人が自分のいたところを空けて、そこにそのメンバーを入れてくれた。露天風の店だからあたかも店の主人のようにして撮らせてくれた。街では「Japanski girl!」と笑い声をかけてくる。買い物の会計の時などで“Hvala”(=ありがとう)って言うとほほえみながら“Molim”(=どういたしまして)と返してくれる。自分が異国の地から来た人間だからだろうけど、妙に温かさを感じる。少なくとも東京よりは。

 夜は遅くまでみんなでいろいろと語っていた。政治のこと、平和のこと、将来のこと、ゴミのこと、雑談も…。今、自分はとても濃い時間を過ごしている気がする。
 語り合ったことで、将来についてのことで、少しだけ。

「本気になれば全部できる」
「生活を捨ててまでやるのでなく、安定させた上で、誰にも迷惑を掛けずにやる」