9月21日、小泉首相がアナン国連事務総長に対して国連改革の一環として安全保障理事会における常任理事国枠の拡大を要請しました。そして、続く国連総会の演説で安保理常任理事国入りの決意を表明しました。
この表明に対しては批判的見解が多いです。
曰く、常任理事国に入れば自衛隊が軍隊化していくのではないのか。
曰く、憲法改正をして自衛隊の位置づけをはっきりした上でする表明であり時期尚早である。
曰く、憲法9条改正への既成事実作りである。
曰く、何をしたいかについては示されているものの、どのように行動していくかは表明していない。
僕はこの表明を好意的に考えています。それは、常任理事国入りは日本という国家が国際社会の中で責任を持つことに繋がるからです。
実際に常任理事国になれるかどうかは不明です。憲法と自衛隊、9条との関連など、問題点や解決しなければならない課題はたくさんあります。しかし、それらが解決される以前であっても今回の決意表明には意義があると考えます。
これまで、「憲法9条に代表される『平和憲法』」「唯一の被爆国」など、日本は世界の平和に貢献できる素地があるとされてきました。少なくとも、「身内」ではそのように言ってきました。しかし、戦後60年強、何かを果たせたでしょうか。
9条の理念は僕も残したいですし、これまでの立場での日本の役割というものも否定はしません。しかし、もう一歩、踏み出すことができるのではないでしょうか。
国連安保理常任理事国になれば、それは嫌でも自らの発言や政策に国際的な責任を負うことになります。もし、日本が国家として自らの経験や憲法をもとに、それらの「平和」に関する理念を世界に広めていきたいと考えるならば、責任ある立場に身を置くことから目を逸らしてはならないと思います。また、責任ある地位に就けば、国民の意識も変化する期待が持てます。
当然、拒否権を持つわけですから身勝手なこともできます。現在の5大国ははっきり言って身勝手です。しかし、それには染まらなければ良いのです。
同じことを続けることも大事ですが、時には違う方法を試しても良いのではないでしょうか。「平和」ということに関して、それは常任理事国入りへの挑戦で果たせます。
違うことへの挑戦は、今までと違う何かを生むはずです。そして、その違う何かは悪いことばかりではないだろうし、悪い何かは防ぐようにしていけば良いだけの話です。
挑戦という選択肢を、真摯に視界に入れるべきです。