「国際貢献、そのためにできること」

 1月3日の朝日新聞に次のような記事が載っていました。
 「PKO業務、格上げ検討」「自衛隊の多国籍軍への参加などPKO枠外での活動を検討」
 簡単に言うと、自衛隊の活動範囲を広げようと政府や防衛庁が考えているとの記事でした。

 みなさん、この案をどう思いますか?
 多くの方はけしからんと思ったことでしょう。なぜならば、活動範囲が際限なく大きくなってしまい、ついには軍事力の行使をもいとわない軍隊が日本において誕生してしまうかもしれないとの危惧があるからです。

 しかし、僕はこの考えに賛成です。
 なぜならば、民主主義国家にとっての軍隊の存在意義とは(自衛隊は軍隊です。)民間人の生命を守ることにあるからです。

 どこかの国家が、または何かの集団が日本に攻撃をしてきた。あるいは天災によって大きな被害が出た。このような状況の時、民間人を守るために自衛隊が活動するのは当然と考えるでしょう。
 では、海の向こうの地で同じ状況が起こったらどうでしょうか

 PKOとは“Peace Keeping Operation”の略で国連平和維持活動のことです。つまり、建前上は平和を維持するための活動であり、占領や支配を意図するものではありません。

 また記事によると『PKOの役割は、国家の再建が軌道に乗ったあとの「平和維持」が中心で、当事国の軍事・警察組織が整備されていない段階での「戦後復興」は多国籍軍が担当するというのが、最近の国際社会の趨勢だ』とありました。
 これによると、ある地域を平穏な地にするには多国籍軍の役割もとても重要となってきます。

 多国籍軍は「軍」というだけあって、当然武力の行使を前提としています。しかし、日本国憲法によると武力の行使は認められていません。そこで、後方支援(通信や補給輸送など)に限定して参加しようという案が出されています。

 これに対する主な反対意見は…

  1. どこまでを後方支援とするのかがきちんと定義できない
  2. 後方支援することはその軍隊に手を貸すことだから間接的な武力行使ではないのか。
  3. 戦争に前線も後方もない。敵にとっては同じ事だ」 by 小沢一郎さん
などです。

 どれももっともなことを言っています。しかし、後方支援とは直接的に武力を行使しないということだけで十分だと思います。(本当に簡単に言い切るとです)
 大体にして、現在の紛争地域の大部分は先進諸国による無策な植民地政策や富の吸い取りによって起こっているといっても過言ではないでしょう。だから、日本には武力を使わないという憲法があるからというだけで何もしないというのはナンセンスでしょう。

 世界的に「平和」になってくれば、ひいてはそれが日本の安全保障にもつながります
 「情けは人のためならず」という格言と同じです。
 日本の安全にもつながることなのだから、多国籍軍やPKOには積極的に参加するべきです。そのために、今回の政府や防衛庁の検討に僕は賛成なのです。

 しかし、無条件に賛成ではありません
 ここでは1つだけ条件を挙げたいです。多国籍軍への参加についてです。
 「多国籍軍が創設された。では、はい、それに参加します」というように、何でもかんでも参加するというのでは問題がありすぎます
 参加条件は国連によるお墨付きがあるかどうか、それに加えてその軍の正当性を政府がどう判断するかという見識によってです。国連のお墨付きがあっても、侵略の意図が裏にはありそうだったりするなどのおかしいと判断される時は参加するべきではないのです。

*引用:『朝日新聞』2003年1月3日。

'03.1.9


トーク目次に戻りたい方
表紙へ戻りたい方
ONE LOVE