2003年度心理学科学科科目 授業紹介(専任教員編)

第一部教育学科学科科目「特別演習(卒業論文)」、
第二部教育学科学科科目「卒業論文」を含む


目次

心理学概論 
心理学基礎演習T(重野純小俣和義
心理学基礎演習U(仁科貞文薬師神玲子北村文昭
学校心理学
発達心理学
教育・心理統計法
心理学実験(昼間主夜間主
基礎心理学A
心理学実験プログラミング
臨床心理学(丸山千秋小俣和義
障害児・者の施設実習
基礎心理学B/基礎心理学
教育統計実習
心理学演習UA/B
心理学演習VB
心理学演習A
心理学演習B
社会心理学
心理療法
心理療法実習(平山栄治丸山千秋
臨床心理学特講
卒業研究T(遠藤小俣北村重野仁科平山丸山薬師神山根
特別演習(卒業論文)/卒業論文(遠藤小俣北村重野仁科平山丸山薬師神山根

*「卒業研究T」は、2003年度より心理学科学科科目として開設される科目です。
2000年度以前に入学した第一部教育学科学生で、心理学専修コースに進む者は、この科目を履修することで、コース必修の「心理学特殊実験演習」と読み替えられます。


 

心理学概論  松田英子
心理学科学科科目(通年、4単位、昼間主コース1年次必修) 

心理学概論  重野 純
心理学科学科科目(通年、4単位、夜間主コース1年次必修) 

心理学概論  泉水清志
心理学科学科科目(通年、4単位、夜間主コース1年次必修) 

心理学概論  松嵜くみ子
心理学科学科科目(通年、4単位、夜間主コース1年次必修) 


概   要
人の「心」に関する考察はアリストテレスの昔からなされてきましたが、心理学が独立した学問として認められるようになったのは、ここ100年ばかりのことです。このたった100年の間にも、心理学は多くの研究分野に分かれ、それぞれ多くの基礎的事実を検証してきました。現代の心理学研究は、これらの基礎的事実と、その考え方を共通地盤として行われています。この授業では、これまで心理学で確認されてきた基礎的事実と考え方を紹介、解説し、あわせて応用分野についても概観し、今後の専門的研究の基礎づけを行います。また、可能であれば最近の研究動向も紹介し、今後の展望の一助とします。

この科目は2003年度より新設されました。履修対象者は、2003年度以降入学生となります。
夜間主コースの学生は、3コマのうちどれか1つを選択し、履修登録して下さい。

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心理学基礎演習T 重野 純
心理学科学科科目(前期、2単位、昼間主コース1年次必修) クラス指定

概   要
心理学の基礎知識や代表的な研究について学習します。今後心理学を専門としていく上で必要な用語や研究方法についても合わせて習得することを目標とします。
授業は発表形式で行い、個人発表とそれについての全員によるディスカッションを通して知識の習得を目指します。発表に必要なレジメの書き方、分かりやすく的確な発表方法、質問の仕方、などについても学習します。

授業内容
1  インストラクション、発表担当項目の決定
2  学生の発表とクラス全員のディスカッション
3     〃
4     〃
5     〃
6     〃
7     〃
8     〃
9     〃
10    〃
11    〃
12    〃
13    〃

テキスト
重野 純編著 1994 キーワードコレクション心理学  新曜社 

単位認定
授業への出席、発表及びレジメの提出、ディスカッションへの参加、のすべてを満たすことが、単位取得に必要です。

推薦図書
授業中に指示します。


受講生による紹介

♪ 授業はプレゼンテーション方式であったので、自分の担当したところはよく理解できました。また、自分で調べていない個所も一生懸命聞くことができました。

♪ 最初は特に認知心理学などに興味があって心理学科に入りましたが、授業で発表の準備をするためにいろいろと調べたりしているうちに、さらに興味が増しました。他の分野についても、今まではあまり興味がなかったところも、興味を持てるようになりました。

♪ 授業の雰囲気は良かったが、全体的に発表の時、自分だけが内容を理解していて、説明として人に伝えようとするのがうまくかないように感じました。

♪ 授業内容は面白い発表もあったし、つまらない発表もありました。

♪ 自分が心理学を勉強する前に思っていたよりも、実際に勉強してみたら面白いと感じられることが多くありました。高校では自分で調べて発表することはなかったので緊張したし、大変でした。

♪ 心理学とはどういうものか初めは分かっていなかったし、どういう分野があるのかも知りませんでした。この授業でみんなの発表を聞いて、多くの分野があることが分かりました。でも、まだどれがいいとは決められません。早く自分のやりたい分野を見つけたいと思います。

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心理学基礎演習T  小俣和義
心理学科科目(前期、2単位、夜間主コース1年次必修) クラス指定

概  要
この授業は演習科目ですので、指定テキストの中から、割り当てられた項目について各自レジュメにまとめて、発表する形式で行います。そして、発表後に質疑・応答、および討論を行い、心理学的な視点から、日常の出来事を理解できる目を養っていきます。心理学全般にわたる基本的な知識や考え方を学習し、自ら物事を探求し、考える姿勢をもてるようになることをおもな目的としています。さらに、資料のまとめ方、発表の仕方、質問の答え方など、心理学を勉強していく上で必要なことについても解説しながら進めていく予定です。

授業内容
1 授業の目的、心理学の概説
2 レジュメ作成および発表の方法についての解説、テキストに関する解説・発表者の分担
3 1回の授業につき2〜3名程度が各自の分担箇所を発表、質疑・応答・討論
4 1回の授業につき2〜3名程度が各自の分担箇所を発表、質疑・応答・討論
5 1回の授業につき2〜3名程度が各自の分担箇所を発表、質疑・応答・討論
6 1回の授業につき2〜3名程度が各自の分担箇所を発表、質疑・応答・討論
7 1回の授業につき2〜3名程度が各自の分担箇所を発表、質疑・応答・討論
8 1回の授業につき2〜3名程度が各自の分担箇所を発表、質疑・応答・討論
9 1回の授業につき2〜3名程度が各自の分担箇所を発表、質疑・応答・討論
10 1回の授業につき2〜3名程度が各自の分担箇所を発表、質疑・応答・討論
11 1回の授業につき2〜3名程度が各自の分担箇所を発表、質疑・応答・討論
12 1回の授業につき2〜3名程度が各自の分担箇所を発表、質疑・応答・討論
13 授業のまとめ

テキスト
北尾倫彦・小嶋秀夫編 1986 『心理学への招待』 有斐閣ブックス 

単位認定
発表点、出席点および前期末に提出する課題レポートの得点の合計により評価を行います。

推薦図書
松田隆夫編 1997 『心理学概説』 培風館
加藤義明・中里至正編 『心理学基礎用語集』 八千代出版

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心理学基礎演習U 仁科貞文
心理学科学科科目 (後期、2単位、昼間主コース1年次必修) クラス指定

概  要
心理学科で4年間を過ごすにあたり、最低限必要な技術を学ぶ。具体的には、読みやすいレポートの作成、効率的な文献の調査、効果的なプレゼンテーションができるようになることを目標とする。

授業内容
1. 授業の目的とスケジュール
2. Wordに慣れよう(1)
3. Wordに慣れよう(2)
4. Excelで表とグラフを作ろう(1)
5. Excelで表とグラフを作ろう(2)
6. Excelで作るデータベース(3)
7. WordとExcelを活用して、綺麗なレポートを作成しよう(1)
8. WordとExcelを活用して、○○に関するレポートを作成せよ(2)
9. インターネットを利用して文献を探そう(1)
10. インターネットを活用したデータベース検索(2)
11. PowerPointでプレゼンテーション素材を作成する(1)
12. PowerPointでプレゼンテーション素材を作成する(2)
13. プレゼン大会

テキスト
教科書は使わない。授業の度にプリントを配布する。

成績評価
1)出席点
2)毎回の課題
3)プレゼンテーション内容

参考書
*コンピュータの使用法について
できるシリーズ:できるWord 2002基本編 インプレス出版
できるシリーズ:できるExcel 2002基本編 インプレス出版
できるシリーズ:できるPowerPoint 2002 インプレス出版
室淳子・石村貞夫:Excelでやさしく学ぶ統計解析 1998 東京図書 

*レポートの書き方について
木下是雄:    理科系の作文技術  1981中央公論社(中公新書) 
清水幾太郎:   論文の書き方   1992 岩波書店(岩波新書) 

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心理学基礎演習U  薬師神玲子
心理学科学科科目(後期 2単位、昼間主コース1年次必修) クラス指定

概  要
心理学の研究では、データの統計処理や実験などでコンピュータを多用します。この授業では、コンピュータを使ったデータ解析、統計の入門的実習と、情報検索方法の学習を中心に、2年時以降の学習を円滑に進めるための準備を行います。コンピュータ、数式にアレルギーのある人は、この授業が終わるまでに、アレルギーを克服して下さい。

授業内容
1. 授業目的の説明とスケジュール
2. Word・Excelの練習
3. データの読みとり1:Excelで判りやすい表を作ろう
4. データの読みとり2:Excelで判りやすいグラフを作ろう
5. データの読みとり3:Excelでデータを集計しよう
6. データの読みとり4:演習
7. 報告書の作成
8. インターネットを使った文献・情報検索
9. 判りやすいプレゼンをするには:PowerPointでプレゼン用スライドを作成しよう
10. PowerPoint 演習
11. 最終課題プレゼンテーション1
12. 最終課題プレゼンテーション2
*授業の進行状況に合わせて、順序の入れ替えや多少の内容変更を行う可能性があります。

テキスト
テキストは特に指定しません。各授業開始時にプリントを配布します。

単位認定
出席(50%)と、授業期間中に科す課題(期間中5〜6個の予定)の成績(50%)で採点を行う。

推薦図書
*コンピュータの使用法について
 「できる」シリーズ
できるWord2000 基本編
できるExcel2000 基本編 
できるPowerPoint2000 (インプレス出版)1999
  室淳子・石村貞夫著 1998「Excelでやさしく学ぶ統計解析」 東京図書 

*統計・データ解析について
鈴木義一郎 1985「統計学で楽しむ」 講談社ブルーバックス
鈴木義一郎 1995「確率でみる人生」 講談社ブルーバックス

*レポートの書き方について
 木下是雄著 1981「理科系の作文技術」 中央公論社(中公新書) 
 清水幾太郎 1992「論文の書き方」 岩波書店(岩波新書) 

その他、授業の中で随時紹介します。


受講生による紹介

心理学基礎演習Uの授業では、データ処理や統計学など、心理学科で4年間過ごすにあたって必要な技術をコンピュータで学びます。

授業は少人数で、アットホームな雰囲気で行なわれます。

授業毎にその日の課題のプリントが配布され、質問がある場合は、その場ですぐに先生が答えて下さいます。コンピュータを扱ったことのない初心者の方にもわかりやすい説明と速度で進められますので、後期の半年間、この授業を受講することで、基礎を身につけることができると思います。

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心理学基礎演習U 北村文昭
心理学科学科科目(後期、2単位、夜間主コース1年次必修) クラス指定

概   要
研究を進めていく上で、パソコンの活用は今や常識と言ってもいいでしょう。この講義では心理学研究のためのパソコンの基礎を確認します。通常のパソコン利用と実際の心理学研究とをブリッジするための時間だと考えてください。

授業内容
1. イントロダクションとオーバービュー
2. OSとしてのwindows
3. Word(論文の表記、形式)
4. Excel(基礎統計量、グラフ作成)
5. PowerPoint(プレゼンテーションと作図)
6. エクササイズ(1)
7. インターネット(1.イントロダクション)
8. インターネット(2.心理学データベースへのアクセス)
9. インターネット(3.電子メール)
10. エクササイズ(2)
11. この講義の総括
12. エクササイズ(3)

テキスト
毎週、プリント資料を配布します。

単位認定
出席してください。エクササイズで出した課題にしたがってレポートは3本作成します。1レポートは10点満点で採点します。出席とレポートとの双方から成績を出します。

推薦図書
使用するアプリケーションやレポートにあわせて、その都度紹介します。

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学校心理学  北村文昭
心理学科学科科目(前期、2単位、昼夜開講、1年次選択必修) 

概   要
学校が抱える「問題」をスクールカウンセラーの視点から観て、解決の実践を紹介して行きます。実践の学ですから、講師自身の体験が反映するのはもちろんです。この講義では、受講者ひとりひとりにその追体験をしてもらいたいと考えています。「学校の問題」が実は現代社会の「問題」である、すなわち、より普遍的な課題への入り口として認識してもらえるとこの講義が一層興味深くなると思います。

授業内容
1.イントロダクションとオーバービュー
2.教育相談の基本的姿勢
3.スクールカウンセリングの実際
4.ケース(1)
5.ケース(2)
6.ケース(3)
7.教師とスクールカウンセラー
8.インフォームドコンセントとプライバシー保護
9.防止(pre-vention)
10.危機介入(inter-vention)
11.事件・事故のフォローアップ(post-vention)
12.他機関との連携

単位認定
期末に1回試験があります。その他、講義時間中にワークやエクソサイズについてのレポートを4、5回実施する予定です。

推薦図書
DeJong、P. & Berg、I.K. 1998 Interviewing for Solutions. Brooks/Cole. 玉真慎子・住谷祐子(監訳) 1998 解決のための面接技法 金剛出版
石隈利紀 1999 学校心理学 誠信書房
宮田敬一(編) 1994 ブリーフセラピー入門 金剛出版
McNamee、S. & Gergen、K.J. 1992 Therapy as Social Constructionism. Sage.  野口裕二・野村直樹(訳) 1997 ナラティヴ・セラピー 社会構成主義の実践. 金剛出版.
Morgan、A. 2000 What is Narrative Therapy? : An Easy-to-read Introduction. Dulwich Centre Publication.  小森康永・上田牧子(訳) 2003 ナラティヴ・セラピーって何? 金剛出版
上野千鶴子(編) 2001 構築主義とは何か 勁草書房
Winslade、J. & Monk、G. 1999 Narrative Counseling in Schools. Sage. 小森康永(訳)2001 新しいスクール・カウンセリング 金剛出版

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発達心理学  山根律子
心理学科学科科目(通年、4単位、夜間主コース1年次選択必修)

概  要
人間の経年的変化を、ヒトとして持って生まれた力と人間社会という環境とが相互に影響し合ってつくり上げられていくプロセスととらえ、この一連の変化がどのようにして創り上げられていくのかをこれまでの研究成果から学びます。講義では、発達心理学の領域で知っておきたい基本的なことがらを中心に取り上げますが、随時現代の話題についても触れていきたいと思います。

授業内容
1. 発達心理学で何を学ぶか
 発達とは
2.発達の諸問題
3.各時期の特色T
4.各時期の特色U
5.身体と運動機能の発達
6.知覚の発達
7.初期発達における親子関係
8.認識の発達 T
9.認識の発達 U
10.認識の発達 V
11.コミュニケーションの発達 T
12.コミュニケーションの発達 U
13.社会的関係の発達 T
14.社会的関係の発達 U
15.自我と感情の発達 T
16.自我と感情の発達 U
17.青年期の発達 T
18.青年期の発達 U
19.成人期の発達 T
20.成人期の発達 U
21.老年期の発達 T
22.老年期の発達 U
23.まとめ  


テキスト
山内光哉編1998『発達心理学(上)周産・新生児・乳児・幼児・児童期』第2版 ナカニシヤ出版
(このテキストは上下に分かれています。「上」はテキストとして持っていることを前提に講義を進めますが、「下」は必ずしも購入する必要はありません。)

単位認定
前期末および後期末の試験と、随時求めるレポートにより評価します。

推薦図書
・山内光哉編2001『発達心理学(下)青年・成人・老年期』第2版 ナカニシヤ出版
・『発達心理学辞典』ミネルヴァ書房
・読みやすいものでは、古くなりますがいずれも岩波新書で、藤永 保著『発達の心理学』、園原太郎著『子どもの心と発達』、岡本夏木著『ことばと発達』、高橋恵子・波多野誼余夫著『生涯発達の心理学』。新しいものでは、清野博子著『最新現場報告 子育ての発達心理学』講談社α新書、等があります。

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教育・心理統計法  遠藤健治
心理学科学科科目(通年、4単位、昼間主コース2年次必修) 

概   要
心理学実験や教育評価、社会調査などから得られた数値データを処理するための統計的手法について講義・実習します。パーソナルコンピュータ上で動く表計算ソフト(Microsoft Excel)を用いて、受講者全員が実際に数値処理をしながら授業を進めます。3、4年生になって、自分でデータ処理ができるようになることを目指します。授業では毎時間、対人関係等に関する例題をとりあげ、どのような問題意識のもとに、どのようにデータをとり、集計し、結論づけるのか、そのプロセスを順に見ていく中で、少しずつ心理統計の手法や用語を紹介します。

授業内容
1 授業の目的、数値化の意義、研究と統計処理
2 統計処理の基本的手順、帰無仮説
3 分類データの記述と検定 代表値・散布度、χ2検定(1)
4 分類データの記述と検定 χ2検定(2) 
5 分類データの記述と検定 χ2検定(3) 
6 分類データの記述と検定 χ2検定(4) 
7 分類データの記述と検定 χ2検定(5) 
8 分類データの記述と検定 マクネマー検定、Q検定
9 分類データの記述と検定 二項検定
10 順序データの記述と検定 代表値・散布度、メディアン検定
11 順序データの記述と検定 ラン検定
12 順序データの記述と検定 クルスカル・ワリス検定
13 順序データの記述と検定 サイン検定、フリードマン検定
14 距離データの記述と検定 代表値・散布度、t検定(1)
15 距離データの記述と検定 t検定(2)
16 距離データの記述と検定 t検定(3)、ランダマイゼーション検定
17 距離データの記述と検定 分散分析(1)
18 距離データの記述と検定 分散分析(2)
19 距離データの記述と検定 分散分析(3)
20 距離データの記述と検定 分散分析(4)
21 距離データの記述と検定 多重比較
22 相関関係の検討 積率相関係数(1)
23 相関関係の検討 積率相関係数(2)
24 相関関係の検討 順位相関係数、一致係数
25 相関関係の検討 点相関係数、定性相関係数、点双列相関係数
26 尺度構成(データ変換)
テキスト
遠藤健治 2002 『例題からわかる心理統計学』 培風館 
遠藤健治 1998 『Excelで学ぶ教育・心理統計法』 北樹出版 

単位認定
後期末に1回試験を行います。試験はコンピュータルームで行い、持ち込みはすべて許可します。実験・調査を行って得られたデータを示しますので、それを集計し、グラフ化に表し、所見を述べ、統計的検討を行い、結論を述べて下さい。その他に、年5〜6回課題を出します。
推薦図書
森敏昭・吉田寿夫 1990 『心理学のためのデータ解析テクニカルブック』 北大路書房
心理学で用いる基礎的な統計手法があらかた網羅され、とりわけ分散分析の解説が充実している。大学院に進んでも使える教科書である。
高橋寛 1977 『統計のみ・か・た』 三省堂
高校生向けに数学を易しく、興味深く解説しようというシリーズの中の1冊。心理学の事例はいっさい出てこないが、統計とは何なのかを平易に説いているので大学生(特に文学部学生)が読んでも良いと思われる。統計の最大の難関は「帰無仮説」という概念であるが、これもわかりやすく説明されている。ただし、入門書であるので、分散分析などは触れられていない。
遠藤健治 2002 『SPSSにおける分散分析の手順』改訂版 北樹出版
分散分析を、汎用統計パッケージSPSSで処理する際の手順を詳細に、心理学の具体的な研究例を交えて解説している。


受講生による紹介
パソコンのExcelというソフトを使い、実験のデータなどを用いて統計的な処理の方法を学びます。私も最初は「パソコン=怖い」というレベルでしたが、先生は親切に教えて下さるので、いつのまにかパソコンの賢さに感動してパソコン大好きになっていました。データの数字がどういう意味を持つのか、じっくり考えることができるようになり、心理学の論文の内容も理解できるようになります。
数学をやりたくなくて文系に来たのに統計と格闘しなければならないので悲しくなりますが、わかっていないと大変なので...!がんばって下さい。

統計というものをやるのは初めてで、始めのうちはとにかくわけがわからなくて焦りましたが、こんな私を見捨てることなく遠藤先生は丁寧に指導して下さいました。1回でも休むとついていけなくなる可能性があるので、毎回ちゃんと出席した方がいいと思います。

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心理学実験  遠藤健治、松嵜洋子
心理学科学科科目(通年、4単位、昼間主コース2年次必修) 

概   要
この授業では、毎時間、実験・観察・調査・検査等の方法により、人間の行動や内的状態(感覚知覚反応や生理的反応、知能、性格、社会的態度等)を測定し、得られた結果(データ)からどのように結論を導き出すのか、そのプロセスを学習します。そしてそれをいかにして論文の形にまとめるのかを学び、その実験種目の「問題」「目的」「方法」「結果」「考察」をレポートにまとめて《毎週》提出します(もちろん、レポートの内容が悪ければ書き直し・再提出です)。3年次以降の心理学研究に必要な基礎知識や技法および態度を身につけることを目的とします。
前期では、まず幾何学的錯視に関する実験を取り上げます。また、性格検査や知能検査の実習を行い、その成り立ちや意義、実施上の問題点などを学習します。社会的態度や感情を測定するための方法についても実習します。後期では、小グループに分かれて、感覚知覚実験、生理的反応測定実験、記憶実験、行動観察等を取り上げます。

授業内容
1 オリエンテーション
2 長さの錯視
3 同心円錯視
4 SD法
5 一対比較法
6 知能検査(京大NX) 
7 YG性格検査(1) 
8 MPI
9 CAS
10 親子関係診断検査
11 YG性格検査(2)
12 社会的態度の測定
13 予備日
14 仮現運動
15 暗記学習
16 発話分析
17 中間音の測定
18 行動観察
19 視野の逆転
20 GSRの測定
21 心肺機能の測定
22 鏡映描写
23 触二点閾
24 迷路学習
25 皮膚温度の測定
26 予備日

テキスト
毎週、プリント資料を配布します。

単位認定
毎週出席し、実験に参加し、レポートを提出することが必須条件です。欠席数、レポート未提出数がそれぞれ8回を超えると、単位認定の対象から外れます。レポートは1本10点満点で採点し、学期末に、その合計点を提出すべきレポート数で除した値を求め、それを10倍したものが個人成績となります。その他に年間5回以上、3・4年生や大学院生の研究協力者となることも求められます。

推薦図書
実験種目にあわせて、その都度紹介します。

受講生による紹介
・週に1回ずつコンピュータ等を使って、心理学に関する簡単な実験を行います。目の錯覚や聴覚を使った実験や、心拍数を測定してどんな時に動揺するかを見る実験等興味深いものがたくさん行われます。
・実際に学生が実験者と被験者の両方の立場に立ち、毎週異なる実験を行います。心理学における有名な実験を毎週自分で体験でき、前期は全体で、後期はグループに分かれて授業が進んでいきます。また、レポートを作成するいい勉強にもなります。
・この授業では実験を行い、そのレポートを作成します。扱う内容は錯視、SD法、鏡映描写など、多岐にわたっています。基本的に実験をした翌週の授業がレポートの提出日になるので、先行実験についての資料集め、データの統計処理などを要領よくやっていかないと間に合いません。レポートの作成法など、3年以降でも必須になる基本的なことを身につける授業なので、大変だし、単位を落とさないかビクビクします。1週間がこの授業を中心にまわっていくことになるかと思います...。
・毎回毎回新しい発見があって、実験自体は楽しかったのですが、レポートを書くことに慣れていなかったので大変でした。毎週提出なので、かなり苦労しましたが、おかげでレポートの書き方も習得していったし、知識も増えて、本当にためになる授業だったと今振り返ってみて思います。本当に、2年の学校での思い出のほとんどは“レポート”ってくらい大変なので相当覚悟が必要です。
・一年間終わって、今までの自分のすべてのレポートを返されたとき、あまりの枚数にビックリして、「がんばったな〜」とかなり感動しました。がんばって良かったと思いました。もう一度やるのはちょっとカンベンですが...。

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心理学実験  北村文昭、中村國則
心理学科学科科目(通年、4単位、夜間主コース2年次必修) 

概   要
この授業では、実験・観察・調査・検査等を実施し、得られたデータをまとめ、そこから各自が独自の考察を展開します。これらの方法による研究は、「問題」「目的」「方法」「結果」「考察」という形をとっているので、レポートもその形式にしたがって執筆します。つまり、心理学研究法のいくつかを実践することによって、研究のプロセスを体得することが目的です。前期では、単純な平均の差の検定と調査研究の相関についてデータを採り、検討します。後期では、小グループに分かれて、感覚知覚実験、運動学習の転移などを通して、実験計画法を学習します。

授業内容
前期
・オリエンテーション
・長さの錯視
・ストループ効果
・実験の振り返り    
・知能検査(京大NX)
・YG性格検査
・調査の振り返り 
後期
具体的なテーマについては未定です。

テキスト
毎週、プリント資料を配布します。

単位認定
毎週出席し、実験に参加し、レポートを提出することが必須条件です。レポートは1本10点満点で採点し、学期末に、その合計点を提出すべきレポート数で除した値を求め、それを10倍したものが個人成績となります。その他に3・4年生や大学院生の研究協力者となって先輩の研究から多くのものを学び取ってください。

推薦図書
実験種目にあわせて、その都度紹介します。

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基礎心理学A  遠藤健治、小俣和義、北村文昭、重野純、仁科貞文、平山栄治、丸山千秋、
薬師神玲子、山根律子
心理学科学科科目(後期、2単位、昼間主コース2年次必修)
 
概  要
心理学担当の9名の専任教員が、各自の専門領域に関して、研究動向、研究内容、研究方法を紹介する。

授業内容
遠藤   対人魅力に関する理論の紹介
小俣   心理臨床現場における記録・報告書作成のコツ
北村   研究からフィールドへ、フィールドから研究へ
重野   感情の認知とその文化間の比較
仁科   社会心理学の応用分野
平山   心理療法と集団心理療法
丸山   動作の研究と臨床
薬師神  視覚の不思議1:錯視
山根   「ことばの遅れ」とは何か

(授業のスケジュールは、最初の授業の際に発表する)

テキスト
共通のテキストは使用しない。

成績評価
1)出席
2)期末テスト (試験期間中に実施)

参考書
遠藤   遠藤 心理学名画座 近代文芸社
小俣   山本力・鶴田和美編 『心理臨床家のための「事例研究」の進め方』 2001 北大路書房
北村   (授業中に紹介する)
重野   (授業中に紹介する)
仁科   田中・丸岡 新広告心理1991 電通
平山   平山 エンカウンターグループと個人の心理的成長過程 風間書房
平山 『生死の身代わり空想』とそこからの離脱 心理臨床学研究、14巻、4号
丸山   藤岡孝志編著 アクティブに生きる―自己活動の心理学―  ソフィア
成瀬悟策編著 臨床動作法の理論と治療  至文堂
薬師神  シェパード著 視覚のトリック 1993 新曜社
グレゴリー著 脳と視覚 2001 産業図書
山根   西村弁作編  ことばの障害入門 2001 大修館書店  
   山鳥重  脳から見た心 1985 NHKブックス

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心理学実験プログラミング  薬師神玲子
心理学科学科科目(前期、2単位、昼間主コースおよび夜間主コース2年次選択必修) 

概  要
コンピュータは、心理学の実験において、今や中心的なツールとして利用されています。この授業では、コンピュータを用いて心理学実験を行うのに必要なプログラミング技術の習得を目指します。使用する言語はMicrosoft社のVisual Basicで、授業は実習を多く取り入れながら進めます。

授業内容
1  Visual Basic入門
2  Visual Basicの基本操作
3  Visual Basicの基本文法1:コンピュータプログラムの基本構造、変数
4  Visual Basicの基本文法2:条件分岐IF文
5  Visual Basicの基本文法2:くり返しFor文
6  応用課題:ランダムドットステレオグラムの作成
7  グローバル変数・ユーザー定義プロシージャ
8  配列変数・ランダム順序化
9  条件の制御と正誤判定
10 提示時間の制御と反応時間の測定
11 ファイル操作
12 発展課題1
13 発展課題2

テキスト
講師が作成したプリントを製本して、授業開始時に配布します(印刷・製本代実費)。

単位認定
毎回、宿題を与え、次回までに提出して貰います。評価は、これらの宿題(全12回程度)をもとに行います(1つの宿題につき、5〜10点 計100点満点で評定します)。

質問受付
質問は、基本的に授業中に設ける作業時間中に受け付けます。

推薦図書
川口輝久・河野勉 1999「かんたんプログラミングVisual Basic6 基礎編」技術評論社
河西朝雄 1999「Visual Basic 6.0 中級テクニック編」 技術評論社
グレッグ・ペリー 1999「3週間完全マスターVisual Basic 6.0」日経BP社 

受講生による紹介
・宿題は大変ですが、プログラムがうまく走ったときには、「やったー!」という達成感が得られます。宿題はためると大変なので、こつこつやった方が良いと思います。
・この授業は、私たち心理学科生が心理学実験(卒論も)で使う実験材料を自分で作ってみようといった感じで、実際にコンピューターのプログラムを組んでいきます。プログラムって何か難しそう・・・そう思う人も多いでしょう。しかし、やってみるととても楽しくて、難しいとか何だという前に夢中になってしまうんです。それに授業は丁寧でわかりやすく、毎回新しい発見や楽しみがあります。ちなみに私はこの授業が大好きなあまり、同じプログラミングソフトを買ってしまいました(笑)。

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臨床心理学  丸山 千秋
心理学科学科科目(通年、4単位、昼間主コース2年次選択必修) 

概  要
心に問題を抱える人たちに対して、臨床心理学が、これまでどのような役割を担ってきているのかを概説します。具体的には、その歴史、さまざまな立場の理論、心理査定、心理療法などについて述べるつもりです。また、実際の臨床に関する話題や、現代の心の問題に関するビデオも提供します。
なお、授業中の私語や飲食は厳禁です。

授業内容
1   授業のガイダンス、臨床心理学とは
2   前提となる知識の復習1 パーソナリティ、成熟と学習
3   前提となる知識の復習2 基本的欲求、フラストレーション、コンフリクト
4   臨床心理学の理論1 無意識の心理学
5   臨床心理学の理論2 無意識の心理学
6   臨床心理学の理論3 ヒューマニスティック心理学
7   臨床心理学の理論4 学習の心理学
8   ライフサイクルと心の問題1  乳児期
9   ライフサイクルと心の問題2  幼児期、発達障害
10  ライフサイクルと心の問題3  幼児期、
11  ライフサイクルと心の問題4  幼児期
12  ライフサイクルと心の問題5  児童期
13  ライフサイクルと心の問題6  児童期
14  ライフサイクルと心の問題7  青年期
15  ライフサイクルと心の問題8  青年期
16  ライフサイクルと心の問題9  青年期
17  ライフサイクルと心の問題10 成人期
18  ライフサイクルと心の問題11 老年期
19  心理査定1  面接・観察による査定
20  心理査定2  テストによる査定1 知能検査
21  心理査定3  テストによる査定2 質問紙法
22  心理査定4  テストによる査定3 投影法
23  心理面接1  精神分析
24  心理面接2  来談者中心療法
25  心理面接3  行動療法
26  まとめ


テキスト
長谷川浩一編著 1994 「心の健康を考える―臨床心理学トゥデイ―」 ミネルヴァ書房

単位認定
前期末と後期末の2回、論述式の試験を行います。各回の試験は100点満点で、合計120点以
上が合格となります。年に数回、出席をとります。試験での合計が120点に満たない人に対して
のみ、1回5点の出席点を与え、それで120点に達すれば、合格とします。

推薦図書
授業時間中に、提示します。

受講生による紹介
・受講生が多いにもかかわらず、静かで、授業に集中できました。
・私は、友人と私語をしていて、前に呼び出されて叱られました。
・ビデオで実例を見ることができ、具体的に授業内容が理解できました。
・もっと、教科書を使って欲しいと思います。
・授業は私語厳禁なので緊張するし、試験が難し過ぎると思います。
・教職を目指している私にとって、将来に役立ちそうな授業でした。

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臨床心理学  小俣和義
心理学科科目(通年、4単位、夜間主コース2年次選択必修)

概  要
臨床心理学では、心の問題を抱えて困っているひとによりよりよい援助を行うための基本的なかかわり方について学びます。前期の授業では、おもに臨床心理学の基礎的な考え方や歴史、心の問題・症状の概要について解説します。さらに、各年代に特徴的に起こる心理的な発達課題や危機について学習します。後期では、まず、心理査定について概説し、インテーク面接・心理検査法の基本について学びます。そして、心理療法の基礎的な理論について説明を加えながら、カウンセリング的応答の実際例などを紹介していく予定です。

授業内容
1 授業の目的、臨床心理学の概説
2 臨床心理学の歴史、理論的背景
3 心の問題・症状・病理(1)  おもに神経症的問題
4 心の問題・症状・病理(2)  おもに精神病的な問題
5 心の問題・症状・病理(3)  おもに人格障害・嗜癖
6 心の問題・症状・病理(4)  おもに発達的な障害
7 心の問題・症状・病理(5)  おもに情緒的な障害
8 ライフサイクルにおける課題と危機(1)  
9 ライフサイクルにおける課題と危機(2)  
10 ライフサイクルにおける課題と危機(3)
11 心理査定(1)  心理検査法の紹介
12 心理査定(2)  心理検査法の理論
13 心理査定(3)  知能検査
14 心理査定(4)  投映法検査(ロールシャッハテスト)
15 心理査定(5)  投映法検査(TAT、P-Fスタディほか)
16 心理査定(6)  質問紙法検査
17 心理査定(7)  その他の心理検査
18 インテーク面接  具体的な方法
19 心理面接  傾聴の方法、心理的援助の基本的な考え方
20 精神分析  理論と技法
21 クライエント中心療法 理論と技法
22 クライエント中心療法 実際例を用いた演習
23 行動療法 理論と技法
24 その他の心理療法(1)  箱庭療法、遊戯療法、動作療法
25 その他の心理療法(2)  交流分析、森田療法など
26 その他の心理療法(3)  対人援助技法まとめ
テキスト
森谷寛之 1996 『はじめての臨床心理学』 北樹出版

単位認定
前期末と後期末にそれぞれ1回ずつ試験を行い、その合計点により評価を行います。

推薦図書
・ 恩田彰・伊藤隆二編 1999 『臨床心理学辞典』 八千代出版
・ 平山諭・早坂方志編 2003 『発達の臨床からみた心の教育相談』 ミネルヴァ書房
・ 馬場禮子・永井撤編 1997 『ライフサイクルの臨床心理学』 培風館
・ 岡堂哲雄編 1998 『心理査定プラクティス』 至文堂
・ 大塚義孝編 1998 『心理面接プラクティス』 至文堂
・ 加藤義明・中里至正・鳴澤實編 1989 『入門臨床心理学』 八千代出版

受講生による紹介
・ 臨床心理学分野においてかなり興味が湧きました。知識としても役立つかたちでわかりやすく説明されました。
・ 臨床心理学の基礎についてわかりやすく学ぶことができました。
・ 相手の心を共感的に理解することの難しさと、面白さがとてもよく実感できました。
・ セラピストが心理的にかなり大変であることがわかり、私には難しいと思った。
・ 臨床心理の現場の様子や色々と貴重な資料なども見ることができ、より興味がもてたことがよかったと思います。
・ 夕方暗くなると眠くなってしまうことがあったので、もっと工夫して欲しかったです。
・ 人と接することにおいての姿勢について、少し考えられるようになりました。
・ カウンセリングは各種の技法を駆使して魔法のように相手の心を治療するものだと思っていました。でも、実際は、もっとデリケートで堅実なものだと知って、大変興味が湧きました。
・ 講師の声が大きくて、うるさく耳障りに感じることがありました。
・ 身に付いたかどうかは自信がありませんが、非常に興味をもって聞けましたし、新しい発見もたくさんありました。
・ 内容が平易なので、ときどき退屈してしまうときがありました。
・ カウンセリングの実際場面を垣間見ることができ、基本姿勢が理解できた気がします。講師の熱弁が迫力ありました。
・ すごく興味深い話ばかりで、非常に楽しい授業でした。
・ 内容的に難しすぎるため、理解するまでに時間がかかりとても大変でした。
・ 補助プリントや、ビデオなどの教材提示が非常に有効だった。板書でまとめて説明がなされるので、後で見直しがしやすかった。
・ 具体的な実例の話がなされるので、学んだことが日常の実際とどういう場面でつながっていくのかがとてもわかりやすかった。
・ 心理学全般についての興味がひろがり、もっと深く勉強したいと思いました。後輩たちにもぜひ受講を勧めたいです。

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障害児・者の施設実習  丸山 千秋
心理学科学科科目(通年、2単位、昼間主コース・夜間主コースともに2年次選択必修)

概  要
本学の特色として、障害児・者に関する授業科目が充実していることが挙げられます。この実習は、「障害児・者の心理」、「障害児・者の教育」、「障害児・者の福祉」、「障害児・者の医学」などの講義科目と並んで、障害児・者を実際に理解するための重要な科目として位置づけられます。
学校や施設で、障害を持つ子どもやおとなと実際に接する中で、彼らを理解するとともに、この実習をとおして、自分自身のもつ問題を理解すること、また、教職員の仕事を理解することも目的になります。
なお、すでに障害児・者に関係する授業科目を履修済みの学生か、履修中の学生が実習に参加するのが望ましいと考えられます。

注意事項
実習をする機関によって、障害児・者に対する基本的な考え方や接し方は、多少異なっています。「障害児・者に対しては、こうあらねばならない」という頑固な考えを持っている人や、自分の周囲の状況がどうなっているのかが見えず、現実感のない人、指導職員の言っていることが耳に入らない、もしくは入れようとしない人は、実習には向きません。実習は、自分が普段考えていることを実践に移すためのものではありません。実習受け入れ機関が行っていることを、実地に学んでくる場であることを肝に銘じておいてください。

ガイダンス
以下のとおり、ガイダンスを行います。
相模原キャンパス 4月11日(金)午前10時30分からD106教室
青山キャンパス  4月11日(金)午後6時から1120教室
実習参加希望者は、必ず出席してください。

実習機関
以下のいずれかで実習を行います。
・社会福祉法人「光道園」(福井県)
夏休み中の9泊10日
   視覚障害と他の何らかの障害を併せ持っている成人が対象
・社会福祉法人樅の木福祉会「山の子学園共同村」(長野県)
   夏休み中の9泊10日
   知的障害の成人が対象
・社会福祉法人「野菊寮(御殿場コロニー)」(静岡県)
   青山祭期間をはさむ9泊10日を予定
   知的障害、自閉症の成人が対象
・学校法人愛育学園「愛育養護学校」(東京都)
   毎週決められた曜日に、1年間通う
   自閉症の子どもが主たる対象、ただし、曜日によっては、学齢期以降の人が対象

単位認定
実習機関の評価を参考にして認定します。

受講生による紹介
・今まで、障害を持っている人は怖いと思っていたが、そうではないことがわかったし、そう思っていた自分が恥ずかしくなった。
・10日間の実習が終って利用者の人たちに見送られた時に、涙が出てきて困った。
・これからは、街の中で障害を持った人と会ったら、簡単に声をかけることができそうな気がする。
・話しかけても心を開いてくれない人に対して、障害を持った人と接するのが初めてだったので、自分が情けなくて涙が出た。しかし、最後の2日間で、その人が私からの話しかけに応じてくれた時には、嬉しかった。

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基礎心理学B  遠藤健治、小俣和義、北村文昭、重野純、仁科貞文、平山栄治、丸山千秋、
薬師神玲子、山根律子
心理学科学科科目(前期、2単位、昼間主コース3年次必修)

基礎心理学   遠藤健治、小俣和義、北村文昭、重野純、仁科貞文、平山栄治、丸山千秋、
薬師神玲子、山根律子
心理学科学科科目(前期、2単位、夜間主コース3年次必修)


概  要
心理学担当の9名の専任教員が、それぞれの専門領域における研究方法について、代表的な研究例、あるいは教員自身の研究事例を取り上げて、1〜2回ずつ、オムニバス形式で講義を行う。

授業内容
遠藤   多変量解析で何が分かるのか
小俣   子どもの心の問題と対応
北村   研究論文の起承転結と用語使用の効用と限界
重野   二種類の音の高さと絶対音感
仁科   1)統計調査と対象者、
2)予測手法
平山   心理療法と集団心理療法
丸山   動作とこころに関する実験的研究
薬師神 1)視覚の不思議:立体視・運動視 
2)不確かな事象の推論
山根   発達研究の方法
(授業のスケジュールは、最初の授業の際に発表する)

テキスト
共通のテキストは使用しない。

成績評価
1)出席
2)期末テスト (試験期間中に実施)

参考書
遠藤   遠藤 Excel、SAS、SPSSによる統計入門 改訂版 培風館
小俣   平山・早坂編 発達の臨床からみた心の教育相談 2003 ミネルヴァ書房
北村   (教室で紹介する)
重野   ダイアナ・ドイチュ 音楽の心理学上・下 西村書店
仁科   林編 マーケティングリサーチ事典 1993 同友社
平山   平山 エンカウンターグループと個人の心理的成長過程 風間書房
平山『生死の身代わり空想』とそこからの離脱 心理臨床学研究14巻4号
丸山   成瀬編著 実験動作学―からだを動かすこころの仕組み 至文堂
薬師神  1)下条 視覚の冒険 1995 産業図書
ホフマン 知覚の文法 2003 紀伊国屋書店
2)市川  考えることの科学 1997 中公新書
菊池 超常現象をなぜ信じるのか 1998 講談社ブルーバックス
山根 田島・西野  発達研究の技法 2000 福村出版
  中澤・大野木・南 心理学マニュアル観察法 1997 北大路書房

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教育統計実習  薬師神玲子
心理学科学科科目(前期、2単位、昼間主コース3・4年選択必修)

概  要
2年生の「教育・心理統計法」では、基本的な統計手法についての紹介と、表計算ソフトExcelを用いた統計処理実習を行いました。この授業では、より複雑な分析(対応のある分散分析、多変量解析)について、統計ソフトSPSSを用いた実習を行いながら学んでいきます。

授業内容
1 SPSS入門
2 分散分析1:1要因の分散分析(復習)
3 分散分析2:2要因の分散分析
4 分散分析3:対応のある分散分析
5 分散分析4:混合計画
6 分散分析5:多重比較
7 分散分析6:演習
8 重回帰分析1:解説
9 重回帰分析2:演習
10 因子分析1:解説
11 因子分析2:演習
12 クラスター分析
13 テスト
(注)進度によって、扱う分析の順序が入れ替わることもあります。

テキスト
遠藤健治 2002 「SPSSにおける分散分析の手順(改訂版)」 北樹出版
他にプリントを配布します。

単位認定
最終授業で行うテストの成績(70%)、及び出席点(30%)で評価を行います。
出席は、毎回、授業開始時に行う小テストの提出の有無で判断します(小テストの成績は評価対象とはしません)。試験はコンピュータルームで行います。なお、試験の内容には、SPSSを用いた実験データの解析を含みます。

推薦図書
遠藤健治 1998 「Excelで学ぶ教育・心理統計法」 北樹出版
山内光哉 1998 「心理・教育のための統計法(第二版)」 サイエンス社
森敏昭・吉田寿夫 1990 「心理学のためのデータ解析テクニカルブック」 北大路書房
田中敏 1996 「実践心理データ解析」 新曜社
山際勇一郎・田中敏 1997 「ユーザーのための多変量解析法」 教育出版

受講生による紹介
教育統計実習ではSPSSを用いた分析を学びます。Excelでは出来なかった分析が出来るようになり、さらにt検定等もより簡単に行えるようになります。操作自体はそう難しくはなく、どの分析をすべきか見分けるのが鍵となります。解らなくても先生に聞けばきちんと教えてくださいます。
3・4年で自分の実験を行いますが、そこで必ず分析が必要になります。今後を考えても、ここでSPSSでの分析を身につけておくことをお勧めします。

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心理学演習UA  仁科貞文
心理学科学科科目 (前期、2単位、昼間主コース3・4年次選択必修) 

概  要
英文テキスト(E. Aronson ed.: Readings about Social Animal )を用いて輪読形式で、社会心理学の基礎的研究を学習する。具体的テーマとしては、「同調と服従、マスコミュニケーションと説得、社会的認知」などを取り上げる。

授業内容
1. 授業の目的、発表スケジュール
2. Opinion and Social Pressure
3. Behavior Study of Obedience
4. Study of Prisoners and Guards
5. Effects of Varying the Recommendations
6. Attribution versus Persuasion
7. Television criminology
8. The impact of mass media violence on U.S. homicides
9. Contrast effects and judgments of physical attractiveness
10. Effects of Attitude on the Recall
11. Video tape and the attribution process
12. テスト

テキスト
E. Aronson ed.: Readings about Social Animal (8th 1999)
(テキストの入手については、最初の授業の際に説明する)

成績評価
1)出席点(毎回、ミニテストの形で出席をとる)
2)発表内容(発表資料、プレゼンテーション)
3)質疑内容(指定質問)
4)期末テスト(前期最後の授業日に実施)

参考書
*E. Aronson ed.: Social Animal (8th 1999)
 今回のテキストは、この概論書の副読本として作成されている。
*斉藤勇 編 1991 対人社会心理学 重要研究集 1〜7
 重要研究集1〜7には、社会心理学の主要な研究論文が、4頁程度でコンパクトにまとめられているので、テキストの関連する論文を理解するために便利である。

授業形式
1)発表者:毎回2〜3名ずつが発表者となる(履修者が決まり次第発表順番を指定)。発表分担箇所はグループ内で相談し、個々人が自分の分担箇所について事前に発表用資料を作成して、一人約20分で発表。
2)指定討議者:次回発表予定者が指定討議者として、発表内容について代表質問をする。
3)ミニテスト:授業の最後にその日のテーマについて要点をテストする。

発表用資料
1)発表者が各人の担当箇所を、A4用紙2〜3枚程度に要旨をまとめる
(全訳でも可。他の出席者が内容を理解できるように詳しく。)
2)コピーは、履修者人数分を前日までに作成。コピーは、7階の心理学科合同研究室の、副手の人に相談して「リソグラフ」で作成するよう。

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心理学演習UB  仁科貞文
心理学科学科科目 (後期、2単位、昼間主コース3・4年次選択必修)

概  要
英文テキスト(E. Aronson ed.: Readings about Social Animal )を用いて輪読形式で、社会心理学の基礎的研究を学習する。具体的テーマとしては、「自己正当化、攻撃行動、偏見、対人魅力など」を取り上げる。

授業内容
1. 授業の目的、発表スケジュール
2. Dishonest Behavior
3. Using Cognitive Dissonance to Encourage Water Conservation
4. Effects of Observing Violence
5. Facilitation of Aggression by Aggression
6. Peacetime Casualties
7. Deindividuation and Anger-Mediated Interracial Aggression
8. Nonverbal Mediation of Self-Fulfilling Prophecies in Interracial Interaction
9. Effects of Stereotype Threat on the Standardized Test Performance of College Students
10. Jigsaw Groups and the Desegregated Classroom
11. Playing Hard to Get
12. Search for a Romantic Partner
13. テスト


テキスト
E. Aronson ed.: Readings about Social Animal (8th 1999)
(テキストの入手については、最初の授業の際に説明する)

成績評価
1)出席点(毎回、ミニテストの形で、出席をとる)
2)発表内容(発表資料、プレゼンテーション)
3)質疑内容(指定質問)
4)期末テスト(前期最後の授業日に実施)


参考書
*E. Aronson ed.: Social Animal (8th 1999)
 今回のテキストは、この概論書の副読本として作成されている。
*斉藤勇 編 1991 対人社会心理学 重要研究集 1〜7
 重要研究集1〜7には、社会心理学の主要な研究論文が、4頁程度にまとめられているのでテキストの関連する論文を理解するために、便利である。

授業形式
1)発表者:毎回2〜3名ずつが発表者となる(履修者が決まり次第発表順番を指定)。発表分担箇所はグループ内で相談し、個々人が自分の分担箇所について事前に発表用資料を作成して、一人約20分で発表。
2)指定討議者:次回発表予定者が指定討議者として、発表内容について代表質問をする。
3)ミニテスト:授業の最後にその日のテーマについて要点をテストする。

発表用資料
1)発表者が各人の担当箇所を、A4用紙2枚程度に要旨をまとめる
(全訳でも可。なるべく他の出席者が内容を理解できるように詳しく。)
2)コピーは、履修者人数分を前日までに作成。コピーは、7階の心理学科合同研究室の、副手の人に相談して「リソグラフ」で作成するよう。

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心理学演習VB  重野 純
心理学科学科科目(後期、2単位、昼間主コース3・4年次選択必修) 

概   要
音、音楽、音声についての基礎知識の習得を目指します。テキストの中から関心のあるところを選んで、そのテーマについて調べて発表します。また、自分なりの意見や考察を行い、クラス全員でディスカッションを行います。

授業内容
1  インストラクション、発表担当項目の決定
2  学生の発表とクラス全員のディスカッション
3     〃
4     〃
5     〃
6     〃
7     〃
8     〃
9     〃
10    〃
11    〃
12    〃
13    〃

テキスト
重野 純 2003(6月刊) 音の世界の心理学(仮) ナカニシヤ出版

単位認定
授業への出席、発表及びレジメの提出、ディスカッションへの参加、学期末のレポート提出、のすべてを満たすことが、単位取得に必要です。

推薦図書
授業中に随時指示します。

受講生による紹介
♪ 音楽・音に関する『何故』を調べる授業でした。音階の不思議や、音の聞こえ方、心への影響など身近な不思議だけでなく専門的な知識を身につけることができました。2人1組くらいで担当箇所を調べレジュメにまとめて発表します。積極的に参加すればするほど興味深くなるとおもいます。発表者は実際に音を流したりして発表しました。

♪ 心理学演習VBでは、”音”について学びます。講義は、二人一組で自分の興味を持ったページを担当→レジュメ作成→発表という形式でした。 ”音”について興味のある人や”音楽”が好きな人は、自分が担当したページで不思議に思ったことがあれば・・・ 詳しく調べ、実際に”音”を披露したりして、ユニークな発表の仕方ができる講義だと思います。

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心理学演習A  山根律子
心理学科学科科目 (前期、2単位、夜間主コース3・4年次選択必修)

概  要
この演習では、言語とコミュニケーションの発達についての基本的な理解を得ることをねらいとします。米国大学で広く使われている言語発達についての入門書をテキストとして使用し、言語とはどのようなものか、人はどのようにしてことばを得、ことばを使えるようになるのかを理解した上で、ことばが遅れるとはどのようなことなのかを認知とのかかわりで考えていきます。
受講者はテキストの各節を分担し、各担当者が分担した章の内容を説明した後全員でその内容について討議します。

授業内容
1. 授業の進め方と分担
2. 言語の性質とその障害 T
3. 言語の性質とその障害 U
4. 言語の社会的基礎 T
5. 言語の社会的基礎 U
6. 言語発達の認知的基礎 T
7. 言語発達の認知的基礎 U
8. 言語の初期発達 T
9. 言語の初期発達 U
10. 就学前期の言語発達 T
11. 就学前期の言語発達 U
12. 学齢期の言語発達 T
13. 学齢期の言語発達 U

テキスト
バーンスタイン・ティーガーマン編 1993 『子どもの言語とコミュニケーション−発達と評価−』東信堂 

単位認定
分担部分の説明および討議への参加状況により総合的に評価します。

推薦図書
・秦野悦子編 2001『ことばの発達入門』大修館書店
・小林晴美・佐々木正人1997『子ども達の言語獲得』大修館書店
・岩立志津夫・小椋たみ子編著 2002『言語発達とその支援』ミネルヴァ書房
・大津由紀雄編 1995『認知心理学3 言語』東京大学出版会

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心理学演習B  重野 純
心理学科学科科目(後期、2単位、夜間主コース3・4年次選択必修) 

概   要
音、音楽、音声についての基礎知識の習得を目指します。テキストの中から関心のあるところを選んで、そのテーマについて調べて発表します。また、自分なりの意見や考察を行い、クラス全員でディスカッションを行います。

授業内容
1  インストラクション、発表担当項目の決定
2  学生の発表とクラス全員のディスカッション
3     〃
4     〃
5     〃
6     〃
7     〃
8     〃
9     〃
10    〃
11    〃
12    〃
13    〃

テキスト
重野 純 2003(6月刊) 音の世界の心理学(仮) ナカニシヤ出版

単位認定
授業への出席、発表及びレジメの提出、ディスカッションへの参加、学期末のレポート提出、のすべてを満たすことが、単位取得に必要です。

推薦図書
授業中に随時指示します。

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社会心理学  仁科貞文
心理学科学科科目 (通年、4単位、昼間主コース3・4年次選択必修) 

概  要
社会的行動の中で「コミュニケーションと説得」を取り上げる。前期では、関連する社会心理学の理論、モデル、諸研究を紹介し(@社会的認知、原因帰属、A自己、態度、B対人認知、対人魅力、C対人影響、集団の影響、Dマスメディアの影響など)、後期では、現実の「マスコミと説得」の事例として、広告や広報の仕組み(@コミュニケーション効果プロセス、A送り手の情報源効果、B受け手分析、C効果的メッセージ、Dメディアと接触効果など)と社会心理学的研究との関係を紹介する

授業内容
(前期)
1. オリエンテーション(授業の目的、説得技法)
2. 社会的認知
3. 原因帰属
4. 自己意識
5. 態度
6. 態度変容
7. 対人説得
8. 対人認知
9. 対人魅力
10. マスコミ説得

(後期)
11. 心理学と広告
12. 説得プロセス
13. サブリミナル説得
14. 広告と認知変容、記憶変容
15. 広告と態度変容、行動変化
16. 情報源効果
17. 受け手効果
18. 説得メッセージの構造
19. 説得メッセージの類型
20. メディア接触
21. 接触頻度の効果
22. 広報と向社会的・反社会的行動
23. 広報と社会的規範

テキスト
特定のテキストは使用しない。毎回プリントを配布する。

成績評価
1)出席点(毎回アンケート・ミニテストの形で出席をとる)
2)前期期末テスト(前期の最終授業日に実施)
3)後期期末テスト(後期の試験期間中に実施)

参考書
*仁科貞文 編著 「広告効果論」2001 電通
*仁科貞文 監修 「新広告心理」1991 電通
*山本真理子他  「社会的認知ハンドブック」2001 北大路書房
*末永俊郎他   「現代社会心理学」1998  東京大学出版会

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心理療法  平山栄治
心理学科学科科目(通年、4単位、昼夜開講、3・4年次選択必修)

概  要
心理療法の理論体系は、A、B、C・・というように教えることが難しい。独特の意味内容の広がりと負荷をもつひとつひとつの概念が相互に深く絡み合っていて、独特の人間観と治療観を編み上げている。モデルというよりはひとつの思想に近いものがある。単純なモデルは表層的な介入を生み出し、臨床に役立たないどころか、ときに危険ですらある。総花的にかいつまんで集めても、無意味である。ただ分かった気になるだけである。
たとえば、フロイト、クライン、ウィニコット、ビオン、コフートといった現代精神分析の骨組みを形成する臨床理論は、いずれも難解といっていい。しかし、理解しようと格闘した分だけ、自己の人間観が深められ、鍛えられるといったところが持ち味である。
今年度は、対象関係論におけるウィニコットが描き出す臨床発達論、病理論、治療論を取り上げる。ウィニコットは、発達早期を母子一体の絶対依存と捉え、次のような臨床モデルを描きだす。乳児を抱っこする環境として、母親は育児に没頭する。乳児がおっぱいを欲すると、乳房がそこに現れる体験によって、乳児には万能的に内的対象と外的対象とが同一であり、また、乳房を自ら創造したという錯覚が生じる。こうして乳児は分離に直面することから保護される。しかし、やがて、乳児は脱錯覚し、自らが発見し、創造した対象、すなわち移行対象によって慰められる相対的依存へと移行する。移行対象とは、ヌイグルミ、毛布などのように、幼い子供が肌身離さず持ち歩く依存対象である。母親からの心理的離乳は、この中間的領域での移行現象や遊びを通して達成される。脱錯覚に際して、乳児からむけられる破壊性から生き延びることが母親や対象の課題となる。そうすることで、はじめて外的対象が自己の投影によらない現実として発見され、使用されることが可能となる。こうしたウィニコットの臨床発達論は、そのまま彼の病理論と治療論に反映される(実際は、病理論と治療論からさかのぼって臨床発達論を構成し、臨床乳児を描き出すというのが精神分析の流儀であるが、ウィニコットの場合、彼自身が小児科医として数万例の母子を診療・観察した経験にも基づいているので、双方向的でもある)。すなわち、環境から乳児への適応の失敗と侵襲による防衛的偽自己論。ホールディングを重視し、解釈を控え、治療者はクライエントの破壊の投影から生き残ることを重視する治療論である。
前期は主に理論的側面を扱い、後期は具体的な心理療法事例を取り上げる。後期の教材は未定。次に示す授業内容はあくまで暫定的なものである。

授業内容
1  ウィニコット入門1──人となり
2  ウィニコット入門2──原則、母と赤ん坊
3  ウィニコット入門3──自己と機能の発達ライン
4  ウィニコット入門4──対象関係の発達、中間世界の発達、創造性
5  ウィニコット入門5──治療の進め方
6  ウィニコット入門6──治療の未来
7  躁的防衛と出生外傷
8  逆転移の中の憎しみ
9  情緒発達と攻撃性
10 精神病と子供の世話
11 移行対象と移行現象
12 心、精神と身体
13 抑うつポジション
14 退行のメタサイコロジカルで臨床的な側面
15 事例
16 事例
17 事例
18 事例
19 事例
20 事例
21 事例
22 事例
23 事例
24 事例
25 事例
26 事例

テキスト
グロールニック、S.A.『ウィニコット入門』岩崎学術出版社
ウィニコット、D.W.『遊ぶことと現実』岩崎学術出版社
その他、授業の流れのなかで適宜、文献を指示する。

参考文献
小此木啓吾・北山修編『精神分析事典』岩崎学術出版社
平山栄治「フロイトの精神分析」「精神分析的介入」(長谷川浩一編『こころの健康を考える』ミネルヴァ書房)

単位認定
発表、討論、レポートによって単位認定を行う。

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心理療法実習  平山栄治
心理学科学科科目(通年、2単位、昼間主コース3・4年次選択必修)

概  要
学生同士でペアを組み模擬カウンセリングを行うトライアル・カウンセリングの実習、8人程度のグループ状況を用いたグループ・アプローチ実習などを実施する。他の参加者の前で自分自身を語ることが必要となる。同時に、他者の話を傾聴しようとする。
本当に人の話を理解するためには、自分自身の枠組みが変化することを自分に許容できることが必要となる。深く眼前の他者の語りに耳を澄ませることは、深く自分自身の心に耳を澄ませることでもある。そうした作業は、いざやってみようとすると、いろいろな不安が沸き起こってきてしまう。不安はたちどころに行動によって打ち消されて、防衛されてしまう。だから、ほとんど本人自身にも気づかれない場合も少なくない。
そうした不安を受け止めることは、通常、とても難しい。本当の自分に向き合うことは、どうも人間には恐ろしいことであるに違いない。どうしても通常のアドヴァイスするような、日常会話となってしまいやすい。
どうやってお互いが少しでも深い自分に到達できるのか、自分なりのやり方をみつけていってほしい。
実習は、ある意味で、生き物でもあり、その流れの中で変化していくので、毎回の内容を固定することは望ましくないし、規定できない。
夏休みには3泊4日程度のエンカウンターグループ合宿を実施する予定である。

授業内容
1〜26 カウンセリング実習、グループ・アプローチ実習、エンカウンターグループ実習。

テキスト
使用しない。

単位認定
毎回出席が義務付けられる。通年で3回以上欠席すると単位認定されない。実習、フィードバックと話し合いへの参加、レポートによって単位認定を行う。

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心理療法実習  丸山 千秋
心理学科学科科目(通年、2単位、夜間主コース3・4年次選択必修) 

概  要
心理的な援助活動を行うにあたっては、カウンセラーが、まず、自分自身を充分に知ったうえで、具体的な知識や技法を用いて相談に来る対象者に関わるというプロセスを踏みます。しかし、カウンセラーが、何らかの技法を用いて、ただ一方的に関わったのでは、単なる自己満足に終わってしまうどころか、対象者に害を与えてしまう存在にもなりかねません。その関わりが、対象者にとって有益であるか否かということを常に検証し、必要に応じて、自分のやっていることの軌道修正を柔軟に図っていくということも非常に大切なことです。
この授業では、自分を知るということと、心理療法のいくつかを採り上げて実際に体験をしてみるということのふたつに焦点を当て、実習と討論を中心にして進めていきます。ただし、心理療法の実習は、過敏な人にとっては、心を大きく揺さぶられてしまうこともあるという、ある意味では、非常に危険なことでもあります。さまざまな受講者がいることでしょうから、心の奥深くをえぐるような実習は、できるだけ避けようと思っています。そのことによって、授業では基礎的で表面的な部分にしか触れられなかったという批判も覚悟しています。
受講者は全員が当事者ですから、授業には、傍観者的な態度で臨まないように、くれぐれも留意してください。

授業内容
1〜5   自分を知る
6〜20  さまざまな心理療法の体験
21〜26 こころとからだの体験

テキスト
特に定めません。

単位認定
数回のレポート、授業中の発表、出席などを総合して認定します。

推薦図書
授業時間中に提示します。

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臨床心理学特講  小俣和義
心理学科科目(通年、4単位、夜間主コース3・4年次選択必修)

概  要
この授業では2年次開講科目の臨床心理学をさらに深め、より具体的、実践的な観点から学ぶことをおもな目的としています。とくに、精神医療の分野における心の問題と、その援助法ついて概説していきます。そして、心理面接や心理査定を通して、心の問題を抱えて困っているひとがどんな体験をしているのか、また、それをとりまく家族や社会がどういう状況にあるのか、受講生の皆様と一緒に考えていくこともねらいにしています。そして、心理臨床の現場における、医師や看護師、PSW(精神保健福祉士)、医療事務など他職種スタッフとの連携のとり方についても触れてみたいと思います。さらに、適切な心理的援助を行うために、目の前にいるクライエントやその親に対して、どのようなかかわり方が望ましいか、受講生の皆様と一緒に考えていきたいと思います。

授業内容
1 授業の目的・概要説明
2 精神科医療における心理臨床(1)
3 精神科医療における心理臨床(2)
4 精神科医療における心理臨床(3)
5 子どもの精神疾患(1)
6 子どもの精神疾患(2) 
7 思春期・青年期の精神疾患(1)
8 思春期・青年期の精神疾患(2)
9 おとなの精神疾患(1)
10 おとなの精神疾患(2)
11 高齢者の精神疾患
12 心の病への理解の仕方
13 前期のまとめ
14 親と子をつなぐ心理臨床(1)
15 親と子をつなぐ心理臨床(2)
16 親と子をつなぐ心理臨床(3)
17 家族へのアプローチ
18 他職種との連携(1)
19 他職種との連携(2)
20 薬物療法と心理療法(1)
21 薬物療法と心理療法(2)
22 精神科医療における心理査定の方法(1)
23 精神科医療における心理査定の方法(2)
24 からだとこころ
25 対人援助の基本
26 後期のまとめ

単位認定
前期末にレポート、後期末に試験を行い、その合計点により評価を行います。

推薦図書
・ 大塚義孝編 1998 『心の病理学』 至文堂
・ 小此木啓吾・深津千賀子・大野裕編 1998 『心の臨床家のための精神医学ハンドブック』  創元社
・ 平山諭・早坂方志編 2003 『発達の臨床からみた心の教育相談』 ミネルヴァ書房
・ American Psychiatric Association編  高橋三郎他訳 1995 『DSM-W 精神疾患の分類と診断の手引き』 医学書院
・ World Health Organization編 融道男他訳 1993 『ICD-10 精神および行動の障害 臨床記述と診断ガイドライン』 医学書院
・ 北村俊則 2000 『精神・心理症状学ハンドブック』 日本評論社
・ 山下格 1996 『精神医学ハンドブック 医学・保健・福祉の基礎知識』 日本評論社
・ 岡堂哲雄編 1998 『心理査定プラクティス』 至文堂
・ 吉田哲 1988 『看護とカウンセリング』 メディカ出版
・ 田中千穂子 1993 『母と子のこころの相談室』 医学書院
・ 成瀬悟策 2000 『動作療法』 精神書房
・ 河合隼雄 1990 『事例に学ぶ心理療法』 日本評論社
・ 神田橋條冶 1990 『精神療法面接のコツ』 岩崎学術出版社
・ 滝口俊子 1996 『子どもと生きる心理学』 法藏館

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卒業研究T 遠藤健治
心理学科学科科目(通年、4単位、昼間主コースおよび夜間主コース3年次必修)

概   要
学生が各自、心理学上のテーマを設定し、仮説を検証するために実験、観察、調査、検査等の方法によりデータを収集し、そこから一定の結論を導き出すというプロセスを1年間を通して経験します。この授業では、これらのプロセス遂行にあたっての助言、指導を行います。2年次配置の「心理学実験」では、課題も実験材料も担当者の側で用意していましたが、この授業では、すべて学生本人が設定、作成しなければなりません。この授業は4年次での卒業論文(「卒業研究U」)制作の準備段階として位置づけられます。

授業内容
前期 まず、自分の興味の対象となる現象について、先行研究を調べ、問題を特定し、その問題を明らかにするために必要な研究計画をたてます。「心理学研究」「教育心理学研究」「実験社会心理学研究」「感情心理学研究」「色彩研究」等の学会誌、「日本心理学会発表論文集」「関西社会心理学会発表論文集」等の学会発表論文、「○○大学○学部紀要」「○○工務店彙報」「○○研究所報告」等の諸研究機関の発行する研究誌をあたります。英文文献ならば、図書館で心理学関係のデータベースでキーワード検索します。文献を入手したら、それを「問題」「方法」「結果」「考察」の項目にまとめてレジュメを作成し、ゼミの時間に発表します(特に「方法」を重視してください)。その研究に対しての自分のコメントも述べ、勿論他のゼミ生からの質問にも答えます。発表時間は一人あたり20〜30分で、前期中に3回くらい発表してもらいます。文献を調べ、それを発表し、また他の人の発表を聞く過程で、自分のテーマを絞り込みます。3年次では、過去の研究の追試でも構いません。
夏休み 義務ではありませんが、例年、夏期休暇中4、5回ゼミを開いています。夏休みが終了するまでに各自のテーマを決定します。
後期  後期が始まったらデータ収集に取りかかります。したがって(出来る限り)、刺激や質問項目等は夏休み中に準備しておきます。遅くとも11月中にデータ収集を終了させます。以降は、そのデータを統計処理し、その結果から最初に立てた問題に対して何が言えるかを考察するという一つ一つの作業を積み重ねます。基本的に、これらの作業に対する相談も、ゼミ生が集まっている場で行われます。他者に対するコメントが、自分のケースに該当することがしばしばあるからです。

単位認定
年度末に、卒業論文に準じた形でのレポートを提出してもらいます。授業期間の努力も勘案し、レポートを採点します。このレポートの達成度により、4年次で卒業論文を作成する事が認められます。

受講生による紹介

先生の専門領域
遠藤先生は社会心理学や認知心理学、芸術(色彩・音楽)など、大変幅広い分野に精通されているので、ゼミ生が関心を持ったテーマが専門外であっても丁寧に指導してくださいます。今年のゼミ生は対人魅力、色彩、被服など、様々な研究テーマがありました。

今年度中指導を受けた学生のテーマ
「自己評価基準としての負の理想自己」「青年期前期を対象としてのライバルに関する研究」「青年の対人的構えと親および親以外の対象への愛着の関連」「逆美人ステレオタイプは存在するか」「被服行動の研究〜自己関連尺度を用いて〜」「ユーモアの支援的効果の検討」「図形配置における受け手を意識する群としない群との表現の違いについて」など

指導方針、研究の手順、特色など
前期は自分の興味のある分野の先行研究のレジュメを作り発表し、先生と他のゼミ生が意見を出し合うという形で進められました。他のゼミ生の発表を聞くことにより、自分の知らない領域の知識を得ることができ、他のテーマに興味が湧いたら変更することも可能で、先生はとても柔軟に対応してくれます。後期になると研究テーマを絞り実験の計画を立て、先生から助言をいただくという形になります。夏休みや冬休みもゼミ生の希望により数回ゼミが開かれ(希望者のみ参加)、みんなで不安を確かめ合ったり、旅行のお土産を持ち合ったりました(笑)。またHPを作成しゼミ生用の掲示板があるので学年が異なるゼミ生ともコミュニケーションをとる事ができます。

先生およびゼミ生のキャラクターなど
先生はみなさんご存知の通り、ブラックユーモア豊かな方なので、笑いを交えながらとてもアットホームな雰囲気でゼミは進んでいきます。ゼミ生は楽しいことが大好きで、ゼミ以外の行事を企画することには必要以上に力が入ってます(笑)。

登録時の期待と現時点での満足度(みんなに聞きました!)
・すごく親身に指導してくれて大満足♪・先生は不真面目な生徒にも優しい態度で接してくれて、とても懐の広い人だと思いました・統計は自分でそれなりにできると思っていたけど、実際のデータは処理しにくくて混乱している時も、先生が的確な方法を教えてくれて手助けしてくれるので、とても心強かった・出来の悪い質問をしても、笑顔でやさしく丁寧に指導してくださり、自分がわからない所を遠慮なく聞くことができて嬉しかった・先生はただ優しいだけじゃなくて知識がすごく豊富で適切なアドバイスもしてくれるので大変ナイスなゼミだと思います。

研究以外の年中行事
ゼミ以外にも、打ち上げをしたり、焼肉食べ放題に出かけ牛一頭分くらいみんなでたいらげたり、先生を驚かそうと内緒で計画を進めて先生の誕生日会をしたり、クリスマス会をしたり…とみんなとても仲が良くて楽しいです!!                 
(文責 楯石祐子)

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卒業研究T  小俣和義
心理学科学科科目(通年、4単位、昼間主コースおよび夜間主コース3年次必修)

概  要
この科目は、4年次での卒業論文(卒業研究U)作成の準備段階として位置づけられるものです。毎週グループ行う授業のなかで、ゼミ生同士で討論をしてもらいます。講師は必要に応じて助言、指導を行いますが、基本的に参加者同士の考えや意見を尊重し、とりまとめていきます。
授業の進め方としては、まず、受講者が各自の関心に基づいて心理学上の研究テーマを主体的に設定してもらいます。前期は、文献探索をもとに先行研究の動向を把握し、自分の研究テーマに沿った実験計画を立て、予備実験を行っていくことをおもな目標とします。そして、後期は、実際に収集したデータを分析し、得られた結果に基づいて考察を行っていきます。以上のような流れで、1年間で1本のレポートを完成させます。なお、授業の前半に大学図書館の使い方についてのオリエンテーションを行う予定です。

授業内容
1 自己紹介・各自の研究テーマ
2 論文タイトル案の提示
3 文献研究の方法・先行研究調査の意義、図書館オリエンテーション
4 各自研究発表、質疑・応答、討論
5 各自研究発表、質疑・応答、討論
6 各自研究発表、質疑・応答、討論
7 各自研究発表、質疑・応答、討論
8 各自研究発表、質疑・応答、討論
9 各自研究発表、質疑・応答、討論
10 各自研究発表、質疑・応答、討論
11 各自研究発表、質疑・応答、討論
12 各自研究発表、質疑・応答、討論
13 全体発表・後期に向けての課題提示
14 各自研究発表、質疑・応答、討論
15 各自研究発表、質疑・応答、討論
16 各自研究発表、質疑・応答、討論
17 各自研究発表、質疑・応答、討論
18 各自研究発表、質疑・応答、討論
19 各自研究発表、質疑・応答、討論
20 各自研究発表、質疑・応答、討論
21 各自研究発表、質疑・応答、討論
22 各自研究発表、質疑・応答、討論
23 各自研究発表、質疑・応答、討論
24 各自研究発表、質疑・応答、討論
25 各自研究発表、質疑・応答、討論
26 全体発表、レポートのまとめ方

受講生による紹介

先生の専門領域
小俣先生は、臨床心理学を専門領域とされています。実際に精神科クリニックの現場で、主に思春期から青年期のケースに対して心理面接や心理査定を中心に活動、そして研究をされています。特に親子並行面接には力を入れられています。夏の合宿でも、現場の生の様子としてその事例を紹介してくださいました。

2002年度ゼミ生の研究テーマ
発話量の差による印象形成/ストレス反応とイラショナル・ビリーフとの関連
不適応と生育環境との関連について/アパシー傾向と集団帰属の関係について
出生順位と性格特性/受験教育におけるストレスとソーシャル・サポートの役割
養育態度と子どもの性格特性/心理的離乳と養育態度との関連について
心理的支えと日常生活ストレスとの関連について/対人恐怖心性と親子関係像

指導方針・特色
原則として毎週全員参加、遅刻・無断欠席は厳禁です。皆で意見を言い合ったりするため、机をロの字にして行いました。
先生は、ゼミ生の持っている関心を非常に尊重してくださいます。そのため、ゼミ生が関心をもっているテーマについての研究を行うということを重視されます。自分の関心を大切に研究を進めていくという姿勢で臨めば、熱心に、丁寧に指導してくださいます。
また、研究に対する姿勢も指導くださいます。被験者に関する倫理的観点についても重視され、質問紙を授業で大量に配るという方法は勧められません。

研究の手順
事前に決まっている発表者がレジュメを用意し、発表を行います。それに対して全員で意見や質問を出し合い、研究デザインについて検討していきます。発表は一日3人程度です。昨年度は、大体月に1回のペースで各自が全員の前で研究過程を報告していきました。
前期:まずは、自分の関心のあるテーマの先行研究を調べることから、自分の研究テーマを決定します。発表時には先行研究を調べた結果や、自分の研究デザインを決定していきます。そして、自分の研究のためには、どんな被験者を必要とするのか、どんな実験を行うか、どんな検定を行うのかを細かく突き詰めていきます。
後期:予備実験(調査)、本調実験(調査)を行い、得られたデータを統計にかけていきます。ゼミでは得られた結果についての考察などを発表し、他のゼミ生の意見を求めます。
なお、統計についての知識はしっかりと勉強しておいて下さい。

行事
前期打ち上げ/夏合宿(昨年度は4年生と合同、厚木セミナーハウスにて、1泊2日)
後期打ち上げ/最終研究報告会
(文責:宮尾 恵・土橋啓之)



卒業研究T 北村文昭
心理学科学科科目(通年、4単位、昼間主コースおよび夜間主コース3年次必修)

概   要
卒業論文の予行演習という性格付けられた重要な科目です。現代社会の教育は「どんな職を選んでもつぶしがきく抽象性」が大きな特徴です。卒業研究Tは、対照的に「課題焦点型」の教育と言えるでしょう。それだけに「はまる」と面白いと思います。いわゆる「受身の優等生」では、当惑することも多いと思います。みなさんの積年の、あるいは急に気になってきた切実な課題を研究と形で結晶化して行きましょう。ゼミですからざっくばらんにリラックスして参加してください。夏休み明けに昼間レポートを出してください。

授業内容
まず、「イントロダクションとオーバービュー」として私自身の研究の内容とスタイルを紹介します。最初の数回をそれで使い、それ以降は学生自身のテーマに従って、各自が発表してください。発表に対して、「Comment to the Student」というプリントでフィードバックします。他の学生の発表も大いに参考になりますから出席してください。
どちらかというと調査よりも実験をお勧めします。

単位認定
理由もなく欠席が続く学生は除籍します。そのハードルを越えれば、単位の認定は卒業研究Tレポートという作品の良し悪しで決定します。

受講生による紹介

先生の専門領域
北村先生は臨床心理学や実験心理学を専門となさっています。「空間知覚と身体姿勢との相互関係に関する実験的研究」・「解決思考カウンセリングの研究」などをテーマとした研究を行われています。スクールカウンセラーもしていらっしゃり、ブリーフセラピーに高い関心をお持ちです。

2002年度ゼミ生のテーマ
 「自己開示とストレス反応」・「幼児期の母子関係が子どもの思いやりに及ぼす影響」・「ストレス緩和要因としてのユーモアのセンス」など
 
指導方針・研究の手順・特色
昨年はT部の3年生は水曜2限に行われました。ゼミ生はAとBの2班にわかれ、1週間ごとに交互に研究室に集まり、自分の研究についての発表を行います。先生や他のゼミ生の意見を参考にして、自分の研究を形にしていきます。毎回、紅茶を飲みながら、時にはお菓子を食べながら優雅に行われます。発表は強制されることはなく、自分の好きなときにすることができますが、発表をしなければそのまま放っておかれてしまいます(それでも本当に危ない時期になるとちゃんと助言してくださるのですが)。出席は基本的に自由ですが、きちんと参加して研究を進めておかないと、提出間際に苦労します。
先生に伺いたいことがあるときなどは自分の班の週以外でも参加できます。ゼミの時間以外にも、事前に連絡を取ればご指導いただくこともできます。また、e-mailの「セミナーアナウンスメント(通称セミアナ)」という論文の進め方についてのご指導やお知らせなどを送ってくださいます。

研究以外の年中行事
新歓コンパ・夏合宿・追い出しコンパなど。これらの行事はT・U部、3・4年生、院生すべて合同で行われるので先輩方のお話を聞くこともでき、とても勉強になります。夏合宿は全員に発表の場が設けられるので、日頃一緒に活動しない人の発表や意見を聞くことをできる貴重な機会でした。

北村先生について
先生はとても気さくな方で、心理学のことに限らず大変幅広い知識をお持ちです。研究のこと以外でも様々なお話をすることができます(音楽から麻薬のことまでほんとに何でも)。またゼミ生の主体性を尊重してくださるので、自分のペースで研究を進めることができます。

(文責 相浦 侑子)

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卒業研究T  重野 純
心理学科学科科目(通年、4単位、昼間主コースおよび夜間主コース3年次必修)

概   要
認知行動に関する研究、特に聴覚及び視聴覚に関するテーマについて、実験の指導をします。
6月頃までは、興味のある論文を持ちよって順番に発表します。みんなでその研究についてディスカッションを行い、研究方法や考察について、問題点を指摘し合って、検討します。このようなことを繰り返すうちに、自分のやりたいテーマを見つけます。
7月頃からは、自分の選んだテーマについて、予備実験、本実験、と進めます。そして、実験論文を仕上げます。

授業内容
1  インストラクション
2―10  興味のある論文を持ちより、発表とディスカッション
11−26  予備実験、本実験(個人指導)

テキスト
授業中に指示します。

単位認定
学期末にレポートを提出します。

推薦図書
研究内容に合わせて、授業中に随時指示します。

受講生による紹介

重野先生の専門領域
認知心理学で、特に「視聴覚」に関する研究をされています。例えば、絶対音感のある人の認知過程などについての研究や、情動の認知と文化の関係についての研究などがあります。前期には、先生の研究の被験者を体験したりもしました。重野先生は、ご専門以外の分野でも、ゼミ生が関心を持ったテーマには、丁寧にご指導してくださいますが、なるべくであれば、実験的な手法による(質問紙を用いない)研究をやりたいと考えている方に来てほしいと思います。

2002年度のゼミ生(3年生)のテーマ
音楽の情動効果−映像との関連−/ドラムの演奏を聞いた際の評価の基準/絶対音感保有者の和音構成音認知について/男子大学生と女子大学生の容貌に関する研究/幼児期の顔と成人期の顔の同定に及ぼすパーツの影響/アメリカ人話者の表情認知/「ふり」実験/英語と日本語の文章理解に及ぼす音読・黙読の効果

指導方針
前期:毎週水曜日の2限目に教室に集まり、各ゼミ生が自分の興味のある先行研究をいくつか発表しました。様々な先行研究に触れていく中で、「この研究のどこがおもしろいと思ったのか」、「自分がこの研究を続けるとしたらどうするのか」などを考えつつ、自分がやりたいと思う研究を決めていきます。時期的には、7月の初旬までには自分の研究計画書を発表できるようにします。そして、計画が決まったらすぐに予備実験に入ります。これを7月中旬から夏休みの間に行います。
後期:先生の研究室で個人指導(1人10分程度)を受けました。本実験を行っていくうえで、何かわからないことがあったり、予期せぬことが起きたときは先生に相談しました。また、相談を受けるたびに、「次回はここまでやっておくように」という目安を教えていただけるので、着実に実験を進めることができました。後期も原則は水曜日2限目の指導でしたが、緊急の場合はEメールで相談に応じていただけます。実験は遅くとも11月下旬までには終わらせて、データの統計処理を行い、12月中旬に一旦完成した論文を先生に提出し、添削していただきました。(本提出は1月下旬になると思います)

その他特記事項
ゼミ以外の行事(飲み会や合宿など)はありませんでした。どこのゼミに入るかを考えている段階では、まだはっきりとした研究計画を持っていないと思いますが、このゼミでいろいろな人の意見を聞き、論文を読んだりしていく中で、自分がやりたいと思う実験を必ず探せると思います。そのためにも、ゼミでは自分から積極的に意見や提案をすることが重要不可欠です。自主性と計画性を備えている人にとって、このゼミは最適だと思います。
                                (文責:田中宏和)

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卒業研究T  仁科貞文
心理学科学科科目(通年、4単位、昼間主コースおよび夜間主コース3年次必修)

概  要
卒業論文作成(卒業研究U)の準備作業としての自主的な実証研究と論文作成を計画・実施するための指導を行う。研究テーマ領域は、社会心理学、広告心理学、消費者行動などを中心とする。
方法としては、1)個人研究(全員必須)、2)グループ研究(希望者)の2種類の論文形式を併用する。
授業スケジュール
1. 個人研究
   4月〜5月 文献研究         6月〜7月 テーマ選択と実施計画立案
   10月〜11月 調査・実験実施    11月〜12月 分析と執筆         
2. グループ研究
   4月〜5月 先行論文の研究    6月〜7月 文献研究と実施計画立案
8月〜9月 調査・実験の実施   10月〜11月 分析と執筆      
テキスト  特に使用しない。
成績評価
 1)出席点(毎回のミーティングへの参加)
 2)個人研究の成果
 3)グループ研究への貢献(希望者)
授業形式
1.個人研究
    月1回程度の頻度で、一人ずつ研究指導を行う。個人指導の際には、自分の研究経過(文献研究、研究計画など)をレポート(A41〜2枚)にまとめて、2部(1部は自分用、1部は教員用)コピーを持参すること。また、年間1〜2回、全体で発表会を行う。
2.グループ研究
    毎週1回、グループで研究会を行う。4月から6月は、先行研究論文を分担して論文の制作方法の検討を行う。7月から8月に研究計画を立案し、9月から10月までにデータ収集を行う(夏休み期間中を利用する)。10月から11月にデータ分析と論文の執筆を行う。
参考書
1.個人研究
   @過去の『卒論』、学会大会発表論文集、学会研究誌
   B「社会心理学パースペクティブ 1〜3」
   C末永他:現代社会心理学(東大出版)
D末永他:社会心理学研究入門 (東大出版)
   E斎藤他:対人社会心理学の重要研究集 1〜6巻(誠信書房)
F安藤他:セレクション社会心理学   1〜15巻(サイエンス社)
2.グループ研究
   アド・ミュージアム 広告図書館  港区東新橋1-8-2カレッタ汐留
     (開館日/平日6時まで、土祭日4時まで、日曜休館)
   @雑誌:日経広告研究所報、広告科学、吉田財団助成研究報告書
   A論文:学生広告論文、広告業協会論文、新聞協会論文
   B単行本:電通出版の広告関係単行本各種
       田中:新広告心理 (電通)、 仁科:広告効果論 (電通)
仁科:昭和・平成期の広告研究論文 (吉田財団)

受講生による紹介

仁科先生の専門領域
社会心理学・広告心理学(主に広告効果研究)・消費者行動研究などです。社会生活の諸現象や広告効果などを、心理学の視点から研究したい方にお薦めのゼミと言えます。
ゼミ生(3年)の研究テーマ(2002年度)
性格特性の類似性と相補性/ストレスとストレスコーピング/携帯電話への依存と孤独感の関係/中年期女性に「人生における意味」の見出し方/ファッションにおける流行関与度と対人態度/インターネット掲示板におけるコミュニケーション形態/ブランドイメージと商品の関係//ユーモアについて/CMCでの自己開示/流行採用の停止と性格特性/ボランティア活動の動機/携帯メールコミュニケーション など
ゼミ内容
@グループ研究:ゼミ活動のメイン、学生広告論文電通賞の執筆。昨年度は「ブロードバンドと広告」という課題に関して、実証的研究を実施。人数が多かったため2つのグループに分かれて作業を行いましたが、残念なことに佳作(4年連続1位だった時代もあったようで…。先生に申し訳ない…)でした。演習の時間外にも、夏期休暇中や、授業終了後の作業(ピーク時には夜9時まで…)もあります。
A個人研究:グループ研究と並行して行います。レポート提出に向けて、ひいては卒業論文に発展させる基礎研究を実施。月1回、先生から個人指導が行なわれます。そして、指導日以外でも先生のご都合の良い時であれば指導して頂けるので、積極的に相談すると良いでしょう。
先生&ゼミ
先生は暖かくゼミ生を見守り、いつでも相談にのってくれます。その証拠として、研究室の扉はいつも5cmばかり開いています。皆さんの代から心理学科の学生になるということで、先生は大いに期待しています。私個人的にも論文の敵を討ってくれる人材を期待しています。辛い時もあるとは思いますが、入ってよかったと思えるゼミであることは間違いないと思います。
行事など
広告論文で得た賞金で旅行に行くことが、仁科ゼミの裏目的であったりします。また、新入生歓迎コンパ・各種打ち上げ・忘年会など飲み会も多い方だと思います。仁科ゼミ・トータルの雰囲気を知るためにも是非、HPも見てください。質問などあれば掲示板に書き込んでくれればきっと返事がきますよ。      URL: http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Labo/7210/           (文責:下村 伊千郎)

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卒業研究T 平山栄治
心理学科学科科目(通年、4単位、昼間主コースおよび夜間主コース3年次必修)


概  要
臨床心理学領域の研究をしようとする学生に助言指導を行う。心理療法、カウンセリング、精神分析、エンカウンターグループ、心理社会的アイデンティティー、青年期、心理的成長、自己実現、学生相談、スクールカウンセリングなどが私の研究テーマであるが、各自が自分でテーマをみつけていくことを重視している。
昼間主では、水曜日2限、14608教室。夜間主では水曜日6限に個人研究室を予定している。各自の研究計画を発表し、皆で討論し、研究を練り上げていく。

テキスト
使用しない。

単位認定
ゼミでの発表と討論、レポート提出、論文によって単位認定を行う。


受講生による紹介

平山先生の専門領域
平山先生は臨床心理学を専門とし、特に心理療法としてのエンカウンター・グループについて詳しく研究なさっています。また、先生はフロイトの精神分析とロジャーズ派の両学派を統合するかたちの新しい視点をもった臨床家、研究者です。

2002年度3年ゼミ生のテーマ
青年期における信頼感が及ぼす自我同一性への影響
大学生のアパシー傾向について
楽観性と自己受容の関連について
孤独感について

指導方針
2002年度のゼミは、原則的には2水曜日の2限に月2回ほどのペースで行われました。ゼミ(本ゼミ)の行われない週はサブゼミというかたちで集まって、お互い興味のあることを発表し意見を交換し合ったり、本ゼミでの発表の練習の場として利用したりしていました。本ゼミでは、ほとんどの場合3、4年学部生と院生が集まり、事前に決まっている発表者が研究発表を行います。それに対して皆で意見を述べるというかたちで一回3人程度が発表しました。学部生にとって、院生と一緒に勉強したり修論の研究発表を聞いたりする機会はとても貴重なもので、よい刺激になると思います。院生に自分の研究について相談に乗ってもらうこともできますし、親身になってアドバイスしてくださるのでとてもためになりました。
ゼミの時間は、毎回お茶とお菓子を囲んで和やかに行われます。発表に入る前に先生が学会でのお話などをしてくださったりもして、研究室にいると何気なく様々な臨床の知識が入ってきます。しかし、先生はあくまで一人の研究者として学生に指導するのであり、積極的に学ぶ姿勢がなければ認めてもらえません。研究発表も準備不足で行くと容赦なくつっこまれて自分の甘さを思い知らされます。そのため、まず自分が何をやりたいのかをしっかり見定め、できるだけ多くの文献にあたって先行研究のレビューを行うことが大切です。もちろん、研究を進めていく上での疑問や問題点については的確なアドバイスを頂くことができます。自分が興味をもったことをつきつめて考え、自主的・積極的に研究しようという意思、姿勢が要求されるゼミだと思います。

ゼミ以外の行事
2002年度は、(先生お好みの“お座敷で静かなお店”で!)5月に新歓コンパ、12月に忘年会がありました。                   
(文責:赤川 ゆみ子)

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卒業研究T 丸山千秋
心理学科学科科目(通年、4単位、昼間主コースおよび夜間主コース3年次必修)

概  要
心理学の研究法を用いて、約10ヶ月間をかけて論文を作成します。私の得意とするところは、子どもの動作の発達や、障害児に関する分野ですが、テーマは自分で決めてもらいます。日本語や英語の学術論文をたくさん読んで、自分がやろうとしている研究が、先行研究とどのような関係があるのか、明確にしておいてください。研究方法については、できれば、実験や観察で行って欲しいと思っています。特に、授業中に質問紙を配布してデータをとらせてもらって、それを統計処理し、それだけで論文を書いてしまうというやり方は、あまり好きではありません。授業の最後の頃に質問紙を配られて、早く帰りたいという思いで、いい加減に回答して帰った記憶のある人もきっといることでしょう。
この授業は、ひとりが発表し、グループで討論をしながら進めます。3年生と4年生合同で行い、都合のつく大学院の学生にも出席してもらうつもりです。積極的な参加を求めていますので、発表者の順番は決めません。その日、一番早く手を挙げた人が発表します。したがって、発表しない人は、そのまま10ヶ月間が過ぎていってしまいます。全員出席が原則で、遅刻、無断欠席は許しません。昼間主コースは、水曜日の2時限目に行いますが、夜間主コースの学生でこの時間帯に出られる人は、こちらの方に出てください。夜間主コースは、土曜日の午後を考えていますが、他の授業との関係で全員が揃うことができるのかどうかを心配しています。

授業内容
前期は研究デザインの検討、後期は得られたデータの検討をします。

単位認定
提出された論文を評価します。


受講生による紹介

先生の専門領域
丸山先生は子どもの動作の発達、障害児に関することを主に専門領域とされていますので、これらの分野に関してアドバイスをしてくださると思います。

2002年度のゼミ生の研究内容の例
子どもの描画の発達について
風景構成法における付け加え・手直しの有無と不安の関係
援助行動に関する一研究
失敗経験とその直後の行動について

指導の方針・特色
昨年度は水曜日の2限に3・4年生合同でゼミを行いました。また、大学院生もゼミに出席してくださり、さまざまなアドバイスをしてくださいました。ゼミへは出席が原則で、遅刻や無断欠席は許されず、ゼミでの発言は必須です。そのほかにも、社会的常識の範疇で守るべきことが数多くあります。
ゼミの形式は自分が取り組んでいる研究を自主的に発表し、それに関して全員で質問・意見を出し合い、検討するというものです。発表する順番などは決まっていません。自分の研究に関してゼミ以外で個人的に先生から指導していただくことは原則的にできませんので、ゼミで発表しない人はそのまま放っておかれ、論文作成が極めて困難なものになります。昨年度は前期に4年生から論文の読み方の指導をしていただきました。夏休みには、英語の論文を数本読んだ上で論文の「問題」部分を30枚以上にまとめるという課題が出されました。研究テーマがはっきりと定まっていまい時期に、このような課題は大変ではありましたが、自分の研究テーマについてよく考えたり、論文をたくさん読んだりすることになるのでとても勉強になりました。今年度もこのような課題が出されると考えられます。後期は各自データを集め、統計処理をして論文を仕上げました。
ゼミ生の研究方法は、観察・実験的手法が中心です。質問紙での研究を考えている人は、他の先生のゼミにされたほうがよいでしょう。

特記事項
ゼミの合宿・飲み会といった行事は一切ありません。ただし、後期に行われる4年生の卒業論文発表会には必ず参加しなければなりません。
昨年度は火曜日の夜から原因不明(ゼミ生のほとんどは知っていますが・・・)の発熱および腹痛に悩まされた人もいるようで、数多くの試練が待ち受けてはおりますが、その試練を乗り越えて論文を書くという経験がいつか実を結ぶのではないでしょうか。
(文責:高野 公輔)

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卒業研究T  薬師神 玲子
心理学科学科科目(通年、4単位、昼間主コースおよび夜間主コース3年次必修)

概  要
前期は知覚心理学・認知心理学の領域の英語論文の講読とグループでの追試を通して、実験的研究の構成、実験計画法、論文の書き方を学びます。後期は、各自、自分の研究テーマに沿って研究を進めるとともに、先行研究の発表を行います。

授業内容
前期:週1回集まり、教員の指定した実験論文(英語)を講読する。発表は、レポーターを決め、レジュメに基づいて発表する形式を取るが、細かい発表形式及び講読する論文については、初回に指示する。なお、6月初めまでに、5本程度の実験論文を読む予定である。その後、読んだ論文の中から、好きな論文を選び、その追試を行う。追試はグループで行っても構わない。前期の最終回で、追試の報告会を行う。

夏休みの宿題:各自の研究テーマ及び実験計画をA4、2枚程度にまとめる。

後期:毎週担当者を決め、各自のテーマに沿って、先行研究の内容をレポートする。また、2週間に1度、全員が各自の研究の進捗状況を報告する。

テキスト
テキストは特に指定しません。前期に講読する論文は、初回に配布します。

単位認定
各回の発表と、最終レポートを元に評価を行います。

推薦図書
浅井邦二 監訳 1999 「心理学実験計画入門」 学芸社
齊藤勇 監修・行場次郎 編 「認知心理学重要研究集」 誠信書房
1.視覚認知、2.記憶認知 

受講生による紹介

専門領域
先生の専門領域は知覚・認知で、特に現在は、視知覚、知覚学習、意志決定に興味をお持ちです。しかし、大変知識が豊富でいらっしゃいますので、ご専門以外のテーマについても丁寧且つ的確に助言して下さいます。

2002度のゼミ生のテーマ
白目の色と虹彩が視線の方向に与える影響について
トリックを見破るはやさと認知判断傾向の関係
攻撃性と責任の帰属
信頼関係の形成に必要な教師の勢力資源
自由への脅威と受け手の独自性がリアクタンス現象に及ぼす効果
行動選択場面におけるセルフモニタリング効果
印象形成場面において情報を取り扱う時の個人差

ゼミの進行形態及び指導方針
昨年度の前期は毎週水曜日に全員が集まり、ローテーション制で各自興味のあるテーマについての文献を読み、レジュメを作成し発表しました。徐々に研究テーマを絞り込み、絞り込んだテーマの研究計画を立てることが、夏休みの課題でした。しかし、今年度から指導方針を変更され、前期は全員で同じ英語の論文を読んで、グループで追試をするそうです。(注:シラバスをご参考に!)
後期は昨年同様、隔週水曜日に全員が集まり、各自の研究の進行状況を報します。ゼミのない週も、自由参加形式で個別の質問・相談を受け付けて下さいます。又、昨年度は後期終了後にゼミ内で研究発表会を行いました。

その他
ゼミ以外の時間の質問はe-mailで先生からの助言を受けることができます。直接相談にのっていただきたい時には、あらかじめe-mailなどでアポイントをとることが必要です。
先生は非常に豊富な知識で、納得できるまで説明して下さいます。研究は基本的に自分のペースで進めることができますが、ゼミ生と進行状況を報告し合うことで、よい刺激を受けることもできます。
又、気さくで話しやすい先生なので、楽しく先生とお話する中で、新たな興味分野を発見したり、知識を深めることもできます。
ゼミ以外の行事については、昨年度は研究発表会後に打ち上げとして、飲み会を行いました。
                         (文責:倉泉 麻子)

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卒業研究T 山根律子
心理学科学科科目(通年、4単位、昼間主コースおよび夜間主コース3年次必修)

概  要
乳幼児期のコミュニケーションの発達とその障害を中心に、人間の発達や発達のつまずきに関わる領域をテーマとする研究指導を行います。発達研究を行うにあたり必要な知識や技能を学習した上で、各自が取り組む領域、内容についての先行研究をまとめ、研究計画を作成します。後半では、計画に基づき実施された結果をまとめ、レポートを作成して発表します。
前期の前半は基本的に毎週全員集合としますが前期後半は、数回の個別相談を設けます。後期は、数回の全員集合日以外は指定予約制の個別またはグループ指導とする予定です。ゼミ内での報告会、発表会を随時行います。
  
授業内容
<前期>
・導入と相互理解 各自の興味のある領域・研究について聞く
・研究方法を知る 発達研究における研究方法と研究例の紹介  研究のための手続きを学ぶ
・現場を知る・子どもに触れる  
・論文を読む レジュメを作成し各自興味を持った研究を紹介する
・テーマについての個別・グループ相談 
・テーマ発表 各自が取り組みたいテーマについて発表する
・研究方法についての個別・グループ相談
・研究計画発表会 各自の研究計画について発表し、討議する。
<夏休み>
研究の実行
<後期>
・研究の進行状況報告会
・個別またはグループ相談
・研究のまとめ方・発表の仕方を知る
・研究発表会 研究の成果を報告する

テキスト
特に定めません

単位認定
テーマ発表会、研究計画発表会、進行状況報告会、研究発表会での発表と、定められた形式での発表・報告用レジュメの提出を義務とします。成績は、参加状況と提出されたレポートとで総合的に評価します。

推薦図書
以下の本は、研究方法の参考になります。
・中澤 潤・大野木裕明・南 博文編著1997『心理学マニュアル観察法』 北大路書房
・鎌原雅彦・宮下一博・大野木裕明・中澤 潤編著 1997『心理学マニュアル質問紙法』 北大路書房

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特別演習(卒業論文)・卒業論文  遠藤健治
教育学科学科科目(通年、8単位、第一部および第二部4年次選択必修)

概   要
学生が各自、心理学上のテーマを設定し、論文を作成します。3年次の「特殊実験演習」(「卒業研究T」)では、先行研究の追試も許されますが、卒業論文では、何らかの独自性が必要です。第一部の学生は、3年次の「特殊実験演習」を予備実験、4年次の「卒業論文」を本実験と位置づけて、2年間を通して、一定のテーマを追求することも可能です。

授業内容
前期 まず、研究テーマを決定します。そのために、3年次同様、自分の興味の対象となる現象について、先行研究を調べ、問題を特定し、その問題を明らかにするために必要な研究計画をたてます。それをゼミの時間に発表します。研究テーマが決まったら、それを論文題目として表し、7月中旬に届け出ます(一旦届け出た論文題目は、教授会の承認事項となり、以後変更することが出来ません)。予備実験が必要であれば(使用する刺激や質問項目を決定するためは何らかの裏付けが必要です)、夏休み前に終了しておきます。
夏休み 義務ではありませんが、例年、夏期休暇中4、5回ゼミを開いています。本実験用の刺激や質問項目等は夏休み中に準備しておきます。
後期  後期が始まったら本実験に取りかかります。遅くとも11月中にデータ収集を終了させます。以降は、データ処理と、その結果についての考察を行い、論文として仕上げます。

単位認定
1月中旬に卒業論文を提出し、1月末に開催される「卒業論文発表会」での口頭発表が義務づけられます。論文の評価は、論文自体の出来と、口頭発表の様子、授業期間中の努力等を勘案し、主査と副査の合議により決定されます。

受講生による紹介

遠藤先生のご専門とされている分野は主に、認知心理学、社会心理学、統計学などです。大変幅広い分野に精通されているので、ゼミ生が関心を持ったテーマが専門外であっても的確、丁寧に指導してくださいます。実際に、遠藤ゼミ生の研究テーマは様々です。

遠藤先生は、私たちのどのような質問、とんでもない考えにも、優しく、わかりやすく指導してくださいます。私たちがわけのわからないことを言ってもじっくりと聞いてくださいますし、もやもやした考えを形にする時にも、暖かくサポートしてくださいます。
遠藤ゼミのスタイルは、自分でしっかり勉強し、研究を進めて、ゼミの時間に先生にご指導していただくというものなので、自分で主体性を持ち、計画的に研究を進めていくことのできる人が向いていると思います。
しかし、私自身、卒業論文のテーマの決定も、データを取り終えたのも本当にぎりぎりでした。週に一度のゼミのときも、勉強していないので、わからないところがわからない、研究が進んでいない、という状態で、質問もできず、ご指導していただくこともできず、「とにかくがんばります」と宣言して帰るか、または、研究室に行かない、もしくは行けないという事が多々ありました。
(皆さんはこのようなことのないように、計画的に研究を進めてください。)
このようにもたもたしている学生にも、遠藤先生は、優しく暖かく、そして時には厳しくご指導してくださいます。研究テーマ、ゼミへの出席などすべてのことが、各自の自主性に任されているので、自分のペースで研究を進めたい人にも、マイペース過ぎる人にも最適のゼミだと言えます。どのような学生も受け入れてくれるのが遠藤ゼミなのです。

また、遠藤先生は大変お忙しいにもかかわらず、ゼミの時間以外でも、メールでの質問などにも答えてくださいます。

最後に、
飲み会・合宿などはありません。もし、やりたいなら自分たちで企画しましょう。
すべてのことが学生の自主性に任されています。

(文責:岩本 真利子)

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特別演習(卒業論文)・卒業論文  小俣和義
教育学科学科科目(通年、8単位、第一部および第二部4年次選択必修)

概  要
この授業では、受講者各自の関心にしたがって、心理学上の研究テーマを設定していただきます。3年次までに習得した心理学的素養をもとに研究を進めていきますが、さらにオリジナルな問題意識が求められます。ゼミ生同士での討論や情報交換を大切にしていくために、授業はグループ形式で進めていきます。前期後半には、各自のテーマに沿って課題が出され、必要に応じて予備実験を行っていただきます。夏休みあるいは後期には、本実験を行い、実際にデータの収集・解析を行います。12月にはゼミ内で中間発表会を行い、各自考察を膨らませて、研究論文を完成させます。また、論文提出後に発表会があります。

授業内容
1  自己紹介・各自の研究テーマ
2  論文タイトル案の提示
3  文献研究の方法・先行研究調査の意義
4  各自研究発表、質疑・応答、討論
5  各自研究発表、質疑・応答、討論
6  各自研究発表、質疑・応答、討論
7  各自研究発表、質疑・応答、討論
8  各自研究発表、質疑・応答、討論
9  各自研究発表、質疑・応答、討論
10 各自研究発表、質疑・応答、討論
11 各自研究発表、質疑・応答、討論
12 各自研究発表、質疑・応答、討論
13 夏休み・後期に向けての課題提示
14 各自研究発表、質疑・応答、討論
15 各自研究発表、質疑・応答、討論
16 各自研究発表、質疑・応答、討論
17 各自研究発表、質疑・応答、討論
18 各自研究発表、質疑・応答、討論
19 各自研究発表、質疑・応答、討論
20 中間発表会
21 各自研究発表、質疑・応答、討論
22 各自研究発表、質疑・応答、討論
23 各自研究発表、質疑・応答、討論
24 各自研究発表、質疑・応答、討論
25 各自研究発表、質疑・応答、討論
26 全体発表会


受講生による紹介

先生の専門領域
小俣先生は臨床心理学を専門領域としています。現在もクリニックの現場で活躍なさっており、特に親子並行面接に興味を持って研究されています。ゼミ生が先生の専門領域とは違った分野に興味を持っても、幅広い視野で丁寧に指導してくださいます。

学生の研究テーマ
援助行動の生起に影響する要因の検討/他者共在場面における不安感に関する一考察/青年期における対人関係と自我同一性との関連/不合理的思考の変容が抑うつ気分に及ぼす影響/常識性と性格特性/発話スタイルによる印象形成に関する一考察/幼児の仲間入り場面に対する主観的判断について/被服の印象が他者の行動に与える影響/自己受容と対人態度の関連について/不適応に関する一考察/自己の名前に抱くイメージと自己受容の関連/自己実現と性役割感の関連/社会的比較に関する一考察/対児感情と性役割に関する研究

指導方針・研究方法
ゼミは毎週木曜日の3限に行われました。基本的に全員参加で遅刻厳禁、無断欠席・遅刻はもってのほかです。さらに、自分のテーマを明確に持ち、それについての文献や先行研究などを調べておくことが基本姿勢となります。その上で、ゼミ生それぞれの研究について皆で意見を出し合い、討論や情報交換をします。この意見(情報)交換は非常に活発で、何も発言しない人はいません。仲間の発表を聞いて刺激を受けたり、自分の発表の時は違った視点を持てたりして、ゼミの時間は毎週とても充実します。また、文献や先行研究そのままではなく自分の言葉で話すことが求められますので、聞きなれない語句や定義など、よく噛み砕いておくことも大切です。
研究の方法としては、質問紙法は好まれません。思考錯誤しながら、実際に自分で実験を行うことが望まれます。また、先生は研究を行う際の被験者への影響も重視されますので、常に倫理的・道徳的配慮を持っていてください。(例えば、授業での質問紙の一斉配布や、ダラダラと長い質問紙などは良くありません。)なお、統計法についてなど突っ込まれることも多々ありますので、統計の勉強はしっかりしておきましょう。

行事
夏合宿、前期・後期打ち上げ、卒論中間発表会、などがあります。先生はゼミの絆をとても大事に思っていてくださるので、積極的な参加が望まれます。合宿では先生の事例研究紹介やボディワークなど貴重な体験ができましたし、卒論中間発表会は一部・二部合同で行われ、ゼミ生全員の良い交流の場となりました。

(文責;田中未音)

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特別演習(卒業論文)・卒業論文  北村文昭
教育学科学科科目(通年、8単位、第一部および第二部4年次選択必修)

概   要
大学専門教育の仕上げとして卒業論文のためのゼミがあります。私が「教育心理学」を担当していたとき、「総合学習」が話題になってきました。これは大学では卒業論文としてすでに実践されてきたことだと思います。現代社会の教育は「どんな職を選んでもつぶしがきく抽象性」が大きな特徴です。卒業論文は、対照的に「課題焦点型」の教育と言えるでしょう。それだけに「はまる」と面白いと思います。ひとりひとりの「?!」に現有の力(リソース)で取り組むことは大学時代のモニュメントにもなるでしょう。ゼミですからざっくばらんにリラックスして参加してください。

授業内容
まず、「イントロダクションとオーバービュー」として私自身の研究の内容とスタイルを紹介します。最初の数回をそれで使い、それ以降は学生自身のテーマに従って、各自が発表してください。発表に対して、「Comment to the Student」というプリントでフィードバックします。他の学生の発表も大いに参考になりますから出席してください。特に7月には卒論題目を届け出て、それ以降テーマの変更はできませんから、最初が大切です。
どちらかというと調査よりも実験をお勧めします。

単位認定
理由もなく欠席が続く学生は除籍します。そのハードルを越えれば、単位の認定は卒業論文という作品の良し悪しで決定します。



受講生による紹介

先生の専門領域
先生の専門領域は、実験心理学と臨床心理学で、人間の行為の実践可能性について研究されています。実験心理学領域では、身体の姿勢から動作への移行に関与する環境の視覚的諸条件について、臨床心理学領域では、ブリーフセラピー、学校心理学をキーワードとし、クライエントのよい変化への提案やサポートの方法について研究されています。実際にスクールカウンセラーとして、また学生相談で活躍なさっています。

2002年度ゼミ生の研究テーマ
対面コミュニケーションの経験がコンピュータコミュニケーションに与える影響/時間的展望と職業観/親の養育態度と子どもの同一視に関する一考察/記録内観が人に及ぼす影響/心的資源が解決像に与える影響/生徒が親近感を抱く教職員の態度に関する考察/他者からの肯定的評価と目標設定の有効性/ペットとのかかわり方の心理的影響について/環境が記憶に及ぼす影響/自己と他者からの表明が及ぼす心理的影響

指導方針・特色
ゼミは毎週火曜日18:00から、A・B、2グループのどちらか一方に所属し、隔週で出席する、ということでしたが、ほとんどのゼミ生が毎週参加していました。ゼミの進め方は、自己申告制で発表したい人が、研究の進行状況をレジュメにまとめ、発表します。他のゼミ生とも活発な意見交換があります。先生は発表のフィードバックと、次の課題を書面にまとめて下さるので、次に自分がやるべきことを明確にすることができます.夏休み明けには研究レポートを提出します。無断で欠席、遅刻が多い場合や、研究レポートを提出しない場合は除籍となります。また、先生は言葉をとても大切にされます。規則ということではなく、社会的常識として、言葉使いにも気をつけましょう。
先生からゼミ生へ“セミナーアナウンスメント(略してセミアナ)”が電子メールで送られてきます。研究の進め方についてのご指導や、連絡事項が主な内容ですが、思わず“フフッ”と笑ってしまう一言が添えられています。

先生のキャラクター
先生は好奇心旺盛で、多岐に渡った広い知識とユーモアがあり、心理学以外にも、さまざまな分野(音楽、文学、映画、芸能人…)のお話をして下さるので、話題がつきることはありません。

研究以外の年中行事
春の新入生歓迎会、夏の合宿、そして春の追い出し会があります。夏の合宿では、小グループに分かれて、お互いに自分の研究の経過を発表し、意見交換し合います。ふだん接する機会が少ない3年生や院生の方と接して、さまざまな意見を聞くことができます。
(文責:宗像有紀)

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特別演習(卒業論文)・卒業論文  重野 純
教育学科学科科目(通年、8単位、第一部および第二部4年次選択必修)

概   要
認知行動に関する研究、特に聴覚及び視聴覚に関するテーマについて、実験の指導をします。
はじめに昨年の特殊実験演習で行った研究について発表します。その後、興味のあるテーマについて実験計画をたてて、実験を行い、卒業論文にまとめます。

授業内容
1    インストラクション
2−3  昨年の特殊実験演習で行った研究について発表、ディスカッション
4−26 予備実験、本実験(個人指導)

テキスト
授業中に指示します。

単位認定
卒業論文と卒論発表会における発表。

推薦図書
研究内容に合わせて、授業中に随時指示します。

受講生による紹介

先生の専門領域
重野先生がご専門とされているのは、認知心理学、特に「聴覚」に関する研究をされています。実際に、先生の研究の被験者を体験したりもしました。
しかし、ご専門以外の分野でも、禅味製が関心を持ったテーマには、とても丁寧にご指導して下さいます。

2002年度 ゼミ生の研究テーマ
視聴覚呈示した刺激が任地に及ぼす影響
対人魅力における化粧の効果について

ゼミの進め方
卒業論文の題目を決定するまでは、土曜日の2限に研究室に集まり、各自興味のある先行研究を探してきて発表し、意見を出し合いました。
題目提出後は、個人指導が中心となります。細かく実験計画を立てていく段階では1週間に1回、ある程度目処が立ち、被験者を増やしていくなどという段階では、2〜3週間に1回というように、個人の研究内容や進み具合に合わせて、適切なご指導を下さいます。なかなか実験のペースが掴めず困っている時は、「次回までに〜をしておくように」と言った細かい指示もして下さいます。又、研究室以外でも、メールでアドバイスを頂いたりもしました。提出期限が迫ってきてもなかなか思うように進まず、書き上げることが出来るだろうか、と不安になったこともありましたが、重野先生の励ましの下、諦めずに無事卒業論文を提出することが出来ました。
このように一人一人に合わせて細やかで丁寧なご指導をして下さるので、自分の決めたテーマで着実に実験を進め、論文を完成することが出来ると思います。

ゼミの雰囲気
イベントなどはありません。今年度はゼミ生が2人だったこともあり、アットホームな雰囲気で行なわれました。
(文責:岩井 麻紀子)

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特別演習(卒業論文)・卒業論文   仁科貞文
教育学科学科科目(通年、8単位、第一部および第二部4年次選択必修)

概  要
卒業論文制作のための研究指導を行う。研究テーマ領域は、社会心理学、広告心理学、消費者行動などを中心とする。

授業スケジュール
  4月〜5月 文献研究とテーマ設定
  6月〜7月 実施計画立案
  8月〜10月 調査・実験実施
  11月〜12月 分析と執筆      
  1月    論文提出        

テキスト
 特に使用しない

成績評価
 1)論文制作の取り組み
 2)論文内容
授業形式
月1回程度の頻度で、一人ずつ研究指導を行う。個人指導の際には、自分の研究経過(文献研究、研究計画など)をレポート(A4 1〜2枚)にまとめて、2部(1部は自分用、1部は教員用)コピーを持参すること。また、年間1〜2回、全体で発表会を行う。

参考書
1)社会心理学関係
@過去の『卒論』、学会大会発表論文集、学会研究誌
A「社会心理学パースペクティブ 1〜3」
B末永他:現代社会心理学(東大出版)
C末永他:社会心理学研究入門 (東大出版)
D斎藤他:対人社会心理学の重要研究集 1〜6巻(誠信書房)
E安藤他:セレクション社会心理学   1〜15巻(サイエンス社)
2)広告、消費者行動関係
   アド・ミュージアム 広告図書館  港区東新橋1-8-2カレッタ汐留
     (開館日/平日6時まで、土祭日4時まで、日曜休館)
   @雑誌:日経広告研究所報、広告科学、吉田財団助成研究報告書
   A単行本:電通出版の広告関係単行本各種
       田中:新広告心理 (電通)、
仁科:広告効果論 (電通)
仁科:昭和・平成期の広告研究論文 (吉田財団)


受講生による紹介

仁科先生の専門領域
社会心理学・広告心理学(主に広告効果研究)・消費行動研究が中心です。社会生活の諸現象や広告効果などを、心理学の視点から研究することに興味がある方にお薦めです。また、臨床に関連して研究したい方はあまり合わないと思います。

ゼミ内容(指導方針・特色)
3年次から、グループ研究と平行しつつ、特殊実験演習として継続的に指導を受けます。主に3年次は、自分の興味から研究テーマを絞り、卒業論文のための研究デザインをすることになります。4年次ではそれを元に、実証的実験・調査を行って卒業論文を完成させます。無論、3年次とは、まったく別な研究をしてもかまいません。指導の形式は、月に1回、先生とマンツーマンでの個人指導という形で行われます。グループ研究同様、私たちがきちんと勉強・準備をしており、何が疑問なのかはっきりしたものを持っていれば、指導日以外にも先生のご都合の良いときに指導していただけます。積極的に、先生にお話を伺いに行ってみると良いでしょう。先生は、ありがたいことにスケジュール的に遅れていれば、多少きつい事を言ってお尻を叩いてくださいます。しかし、あくまでも自分で危機感と問題意識を持って、主体的に取り組まなければ、助けてはくれませんので、ご注意ください。

これに合うとチョットいいかも?な条件
○みんなで騒ぐのや飲み会が好き。 ○飲み会やイベントを計画するのが好き。 ○時間厳守!!  
○何かを作ったり議論するのが好き。 ○「それでいきましょう。」と言われれば頑張れる。 ○写真に取られるのが好き。 ○ほんのちょびっとパソコンが使える。 ○ピザが好き!○泣かない。 ○先生にビビらない。フレンドリーに♪

ゼミ生の卒業論文テーマ(2002年度)
感情と広告の情緒的効果/社会的行動の帰属について/自己特性と流行採用/製品関与と広告効果/若者の飲酒心理/雑誌広告の効果について/CMCにおける信頼性について−インターネット・オークションにおける信頼評価−/高齢者に関する援助行動の不成立要因/自己呈示手段としての衣服−衣服の意図と自己呈示の関係−/消費行動類型と商品情報−関与度という尺度からみた購買行動類型と、広告の評価について/価格と品質について/不安訴求の効果について/製品関与と購買行動/消費者の購買行動と説得コミュニケーションの関係性

先生はどんな人?
 総研ビル9階のエレベータから一番近く、いつもドアが少し開いている研究室。そこが仁科先生のお部屋です。先生は静かに、暖かくゼミ生を見守っており、いつでも相談に乗ってくれます。ドアが開いているのは、先生が在室中か一目でわかり、学生が入りやすいようにです。ほんの少しの礼儀と熱意を持っていれば、必ずや何らかのヒントをくれることでしょう。また、先生は大変几帳面で行動の素早い方でもあります。約束や時間だけは必ず守りましょう。(恐ろしい目にあうかも・・・)

ゼミはどんな雰囲気?
3年次の特殊実験演習や4年次の卒業論文は、完全に個人で行います。しかし、3年次にグループ論文に取り組むために、クラスに関係なく同学年の結束は非常に強い、アットホームな雰囲気なゼミです。(原則的には、グループ論文は参加自由です。念のため!)しいて言えば、交流の機会が少なくなってしまう、3年生と4年生の学年間の関係が希薄に思えるかもしれません。しかし、そこは“ゼミコンパ” という名の飲み会が多々あります。ぜひ先輩に積極的に関わっていってください。論文のことや就職活動、先生に関しての面白話など、色々楽しく話せると思います。そのほかのイベントとしては、各種コンパ・打ち上げ、セミナーハウスでの合宿、新・忘年会、卒業旅行はもちろん、論文の作業終了後にちょっと一杯♪なんてのもあります。(学生が企画すれば何でもあり☆)ゼミの雰囲気を感じたり、質問したりするためにも、ぜひ一度ホームページもご覧ください。 URL: http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Labo/7210/もしくはYhoo!JAPANかGoogleで“仁科ゼミ”と検索すれば出てきます。
(文責 外山 遊己)

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特別演習(卒業論文)・卒業論文  平山栄治
教育学科学科科目(通年、8単位、第一部および第二部4年次選択必修)

概  要
臨床心理学領域の研究をしようとする学生に助言指導を行う。心理療法、カウンセリング、精神分析、エンカウンターグループ、心理社会的アイデンティティー、青年期、心理的成長、自己実現、学生相談、スクールカウンセリングなどが私の研究テーマであるが、各自が自分でテーマをみつけていくことを重視している。
第一部では、水曜日2限、14608教室。第二部では水曜日6限に個人研究室を予定している。各自の研究計画を発表し、皆で討論し、研究を練り上げていく。

テキスト
使用しない。

単位認定
ゼミでの発表と討論、レポート提出、論文によって単位認定を行う。


受講生による紹介

平山先生の専門領域
先生の専門領域は臨床心理学(精神分析学、人間性心理学)で、特にエンカウンター・グループや、セラピストの共感と解釈の統合といった視点から研究をなさっています。また、学校などの現場での経験も豊富で、青年期の問題等についても的確なご指摘がいただけます。

ゼミ生の卒論研究テーマ
異文化圏での生活が自己意識の発達に及ぼす影響について

指導方針
2002年度のゼミは、水曜2限に約2時間ほどの時間を設けておこなわれました。ゼミには3、4年学部生と院生の全員が集まります。ほとんどの場合は事前に決まっている発表者がそれぞれの研究についての発表を行い、それに対して皆で意見を述べ合うというかたちで進められますが、それ以外に文献のレビューや原書を読んだりすることもあります。また、昨年度は先生がいらっしゃる本ゼミのほかにサブゼミの時間を設け、学生だけで興味のある分野について研究したり本発表に向けての予備発表をしたりしました。
ゼミの時間は、毎回お茶係の用意してくれたお茶&お菓子を囲んで和気あいあいと行われますが、独特の緊張感のある空間でもあります。研究を進めるに当たって、先生はこまめに進み具合をチェックしたりはしません。自分でしっかりと問題意識を持って計画的に進めていかなければ、後期に苦しむこと必至です。基本的なことですが、自分が何をやりたいのかを見定めて多くの文献にあたること、自主的、積極的に研究に向かう姿勢が要求されるゼミです。もちろん、研究を進めていく上での疑問や問題点については的確なアドバイスが頂けますし、他のゼミ生からのフィードバックも有効に活用することができるはずです。

行事等
2002年度は5月に新歓コンパ、12月に忘年会がありました。飲み会にあたっては飲み会係が、先生お好みの“お座敷で静かなお店”を探します!夏合宿などは今のところありません。

(文責:高本綾乃)

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特別演習(卒業論文)・卒業論文  丸山千秋
教育学科学科科目(通年、8単位、第一部および第二部4年次選択必修)

概  要
心理学の研究法を用いて、約10ヶ月間をかけて論文を作成します。私の得意とするところは、子どもの動作の発達や、障害児に関する分野ですが、テーマは自分で決めてもらいます。日本語や英語の学術論文をたくさん読んで、自分がやろうとしている研究が、先行研究とどのような関係があるのか、明確にしておいてください。研究方法については、できれば、実験や観察で行って欲しいと思っています。特に、授業中に質問紙を配布してデータをとらせてもらって、それを統計処理し、それだけで論文を書いてしまうというやり方は、あまり好きではありません。授業の最後の頃に質問紙を配られて、早く帰りたいという思いで、いい加減に回答して帰った記憶のある人もきっといることでしょう。
この授業は、ひとりが発表し、グループで討論をしながら進めます。3年生と4年生合同で行い、都合のつく大学院の学生にも出席してもらうつもりです。積極的な参加を求めていますので、発表者の順番は決めません。その日、一番早く手を挙げた人が発表します。したがって、発表しない人は、そのまま10ヶ月間が過ぎていってしまいます。全員出席が原則で、遅刻、無断欠席は許しません。第一部は、水曜日の2時限目に行いますが、第二部の学生でこの時間帯に出られる人は、こちらの方に出てください。第二部は、土曜日の午後を考えていますが、他の授業との関係で全員が揃うことができるのかどうかを心配しています。

授業内容
前期は研究デザインの検討、後期は得られたデータの検討をします。

単位認定
提出された論文を評価します。



受講生による紹介

先生の専門領域
丸山先生は、子どもの動作の発達、障害児に関すること、また臨床に関することなどを専門領域とされていますので、これらの領域においていろいろとアドバイスをしてくださると思います。

2002年度ゼミ生のテーマ
自己認知に関する一考察
自己理解についての一研究
自己接触行動に関する研究
体の動きが内的体験に与える影響

指導の方針・特色
昨年度はT部に関しては、3・4年合同で水曜2限にゼミを行いました。U部は一斉に集まることが難しいようです。今年度もこれと同じかどうかは、分かりません。ゼミへは発表の有無に関わらず出席が原則で、遅刻・無断欠席は厳禁です。先生は、挨拶や学年の上下関係にとても厳しい方です。
ゼミの形式は、毎回ゼミ生が自分の研究内容について自主的に発表し、それについて全員で検討するというものです。そのため、発表をしないままでいることもできますが、その場合、論文を作成することは極めて難しくなるでしょう。ゼミの時間以外で先生からの個人指導をうけることは、基本的にできません。
1年間の流れとしては、まず、夏休みに論文の「問題」部分を30枚にまとめるという宿題を指示されます。それにより研究(もしくはゼミ生自身)の問題点が明らかになるはずです。後期はそれをもとにゼミで発表をし、11月中にデータを取り、各自で統計処理をし、冬休み中に文章にまとめます。データ収集のため、11月中にゼミは行われません。
研究方法は、観察・実験が中心です。質問紙での研究を考えている人は、他の先生のゼミを希望された方がよいと思います。
4年生は自分自身の論文を作成すると同時に3年生の論文作成の相談にのることになります。卒業論文を作成しながら後輩の相談にのるということは時間的にも大変ではありましたが、もう一度基礎を見直し、自身の研究に生かすという意味において、とても勉強になりました。

特記事項
昨年度はゼミでの飲み会や合宿などの行事は一切ありませんでした。今年度もおそらくそのようになると思います。ゼミ生同士は協力して、様々な困難を乗り越えていく仲間といった関係でした。
毎年、体調不良を訴えるゼミ生がいます。特に昨年度はその症状も様々でした。しかし、健康と引き換えに、論文を作成しようとする人には、何かが得られるかも知れません。

(文責:平田けい、星子真美)

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特別演習(卒業論文)・卒業論文  薬師神 玲子
教育学科学科科目(通年、8単位、第一部および第二部4年次選択必修)

概  要
卒業論文を作成するための指導を行う。
 
授業内容
前期:基本的にゼミは毎週開くが、各自は2週間に1度、自分の研究テーマに即した研究論文の紹介を行う。自分の発表回以外は、任意参加とする。
後期:各自の研究を進める。月に1度は全員が集まって報告会を行うが、それ以外のゼミの時間は任意参加とし、各自の質問、相談を受け付ける。

単位認定
卒業論文で評価を行います。

推薦図書
浅井邦二 監訳 1999 「心理学実験計画入門」 学芸社
森敏昭・吉田寿夫 1990「心理学のためのデータ解析テクニカルブック」北大路書房

受講生による紹介

先生の専門領域
先生の専門領域は認知心理学です。人間の視覚情報処理に関する基礎的な研究をされています。主に、人間の奥行き知覚や3次元視空間での速度知覚など、空間認知に関する研究です。また視覚世界の安定性を崩す要因にも興味があり、コンピュータゲーム等、シミュレータ使用時に生じる視覚起因性めまい感についても研究されています。
しかし大変幅広い知識をお持ちなので、ご専門以外のテーマについても、ゼミ生の興味を持った分野に対しては、丁寧かつ的確な指導をして下さいます。

今年度のゼミ生のテーマ
テキスト理解と知識表象−外的表象の利用による内的プロセスへの影響−
快感情を高める空間構成
人はなぜ道に迷うのか−認知距離の歪みにおける情報貯蔵モデルの検証−
空間認知のメカニズム−認知地図の正確さと認知の誤りを修正する能力の関係−
匂いが記憶に及ぼす影響
電子メディアが自己概念に与える影響
孤独を感じた時に人は何をするのか
購買行動における意思決定−曖昧さ耐性・非耐性の観点から−
 このようにいろいろな研究テーマをもつゼミ生が集まりました。

ゼミの進行形態
前期は決まった曜日に集まり、それぞれ興味あるテーマに関して調べてきたことを発表するなどして、研究計画を具体的にしていきます。先生からの鋭いつっこみがはいることもありますが、豊富なアイデアが非常に参考になります。夏休みには、先行研究をまとめ、どんな実験を行ってどんな仮説を検証するのか考えてくる、という課題が出されました。後期はそれぞれで調査や実験を行うのが中心ですが、月に1回程度は皆で集まり、経過の報告を行いました。それ以外にも、個別に質問や相談を受け付けて下さいました。

その他
ゼミ以外の時間でも質問・相談を受け付けて下さいますが、その場合は事前にe‐mailなどでアポイントをとる必要があります。先生は丁寧に分かりやすく説明して下さいます。
ゼミ以外の行事としては、前期の終わりに「卒論がんばろうね会」、卒論発表会の後には打ち上げとして飲み会を行いました。
穏やかで優しい先生なので、質問や相談もしやすいと思います。また研究もゼミ生の自主性に任せてくださり、自分のペースで進めることができます。ただし甘えていると後々大変な事に・・・。自分の研究をやりとげようとがんばるゼミ生には、先生も親身になって指導して下さいます。
(文責 鈴木真世)

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特別演習(卒業論文)・卒業論文  山根律子
教育学科学科科目(通年、8単位、第一部および第二部4年次選択必修)

概  要
乳幼児期のコミュニケーションの発達とその障害を中心に、人間の発達や発達のつまずきに関わる領域をテーマとする研究指導を行います。発達研究を行うにあたり必要な知識や技能を学習した上で、各自が取り組む領域、内容についての先行研究をまとめ、研究計画を作成します。後半では、計画に基づき実施された結果をまとめ、レポートを作成して発表します。
前期の前半は基本的に毎週全員集合としますが前期後半は、数回の個別相談を設けます。後期は、数回の全員集合日以外は指定予約制の個別またはグループ指導とする予定です。ゼミ内での報告会、発表会を随時行います。
  
授業内容
<前期>
・導入と相互理解 各自の興味のある領域・研究について聞く
・研究方法を知る 発達研究における研究方法と研究例の紹介  研究のための手続きを学ぶ
・現場を知る・子どもに触れる  
・論文を読む レジュメを作成し各自興味を持った研究を紹介する
・テーマについての個別・グループ相談 
・テーマ発表 各自が取り組みたいテーマについて発表する
・研究方法についての個別・グループ相談
・研究計画発表会 各自の研究計画について発表し、討議する。
<夏休み>
研究の実行
<後期>
・研究の進行状況報告会
・個別またはグループ相談
・研究のまとめ方・発表の仕方を知る
・研究発表会 研究の成果を報告する

テキスト
特に定めません

単位認定
テーマ発表会、研究計画発表会、進行状況報告会、研究発表会での発表と、定められた形式での発表・報告用レジュメの提出を義務とします。成績は、参加状況と提出されたレポートとで総合的に評価します。

推薦図書
以下の本は、研究方法の参考になります。
・中澤 潤・大野木裕明・南 博文編著1997『心理学マニュアル観察法』 北大路書房
・鎌原雅彦・宮下一博・大野木裕明・中澤 潤編著 1997『心理学マニュアル質問紙法』 北大路書房

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