8/28 広木
日本政府が積極的に関与しているアフリカの象牙貿易について調べたことを書きます。
野生生物種の取引について話し合い、その是非を問う場としてワシントン条約(CITES)締約国会議が存在するそうで、その会議は約二年ごとに開かれているようです。
1989年の会議ではアフリカゾウは保護の対象とされ、翌年から象牙取引が禁止されましたが、これはケニヤや西アフリカの数カ国での密猟が見境なく行われていたことを受けての措置でした。
具体的には1970年代に130万頭いたアフリカゾウが、1980年代には75万頭にも激減したそうで、その背景には、東アジアや中東における象牙市場への大量の輸出があるそうです。
しかし1997年には、ナミビア・ボツワナ・ジンバブエの3ヶ国に限って日本に対する象牙輸出が、2000年までという条件付きで解禁になりました。
この結果、CITESの報告によると、例えば1998〜1999年の二年間で殺されたアフリカゾウは235頭のみであって、密猟も増加していないことになっています。
一方でこれとは全く違った結果の報告もされていて、ボーン・フリー野生生物保護機関の調査では、同じ二年間で殺されたアフリカゾウは30,795頭にのぼり、密猟も増加したとなっています。
2002年である現在は、象牙取引は再び禁止されているということになりますが、この象牙貿易解禁の流れを狙った各国の動きが最近目立つようです。
次のCITES会議は今年11月に開かれるのですが、南アフリカやザンビアなどの国々は象牙取引再開に対する要請書などの提出を用意しています。
これらの国々は、アフリカゾウは既に野生生物の管理対策によって十分な数にまで回復しており、また、象牙取引によってもたらされる資金は野生生物の保護や管理の充実をはかるために必要である、と主張しています。
一方で、象牙の密猟は依然として続いているため、象牙取引再開は時期尚早である、と主張するケニヤなどの国も存在します。
また、アフリカゾウの象牙取引が再開されれば、長い間禁止されているアジアゾウの象牙売買にまで発展するのではないか、という懸念がアジアゾウの専門家の間で広がっています。
象牙取引をめぐる議論は再熱したばかりのようなので、今後どう状況が動いていくのかが注目されます。