第1回研究発表を終えて
 第三セクターを設立して公共性のある財を供給することは、地方公共団体側と民間側の公共性と経済性のどちらも成り立たせることができ、いろいろな効用が得られるはずだと考えられていたのに、実際は商法法人において約40%も経常損失を出しているのはなぜか。それは公共性のある事業を効率的に供給して社会全体の利益を大きくするという本来の目的とは別に、経費を節減したい自治体と、純粋に利潤をたくさん得られるビジネスだと考えて共同設立に参加した民間という図が成り立つのではないかと考えた。しかし、経常利益をあげている法人と経常損失をあげている法人が半々の割合になっている分野もあるため、こうした違いはなぜ起きるのか研究しようと思っていた。この段階では私は商法法人では利益をあげることが成功で、損失を出すと失敗と考えていた。しかし、いくら商法法人であっても設立の目的である公共性を満たしていなければ第三セクターで供給する意味がなくなってしまう。ただし、直営で供給するのも第三セクターで供給するのも同程度の財・サービス供給であるが直営で運営するよりも経費が削減できることを最適とするという判断も考えられる。
 よってこれからの課題は、第三セクターの成功と失敗はどういう基準で判断すべきなのかを自分なりに決定することである。第三セクターは事業分野は行政補完型と公民協調型に大きく大別されるので、2つの成功と失敗の基準は別々に考えるべきかもしれない。また、商法法人と民法法人ではその設立に必要な規定も異なるため、これも別々に考えた方がいいだろう。 また、公共性があると言っても、市場の失敗要因の何があてはまるのかを調べる事や海外における同様な事業への取り組み方がどうなっているのかを調べる。