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動脈硬化予防にポリフェノール 近藤和雄教授に聞く --- 2010/2/2
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厚生労働省の統計によると、日本人の死因の3割弱は、心筋梗塞などの心疾患と脳卒中などの
脳血管疾患です。これら生活習慣病の原因の一つとされるのが、動脈硬化です。お茶の水女子大学
大学院の近藤和雄教授(60)=臨床栄養学=に、動脈硬化の予防に効果があるとされるポリフェノールの
研究について聞きました。

 −−動脈硬化はどのような原因で起こるのでしょう。

 高血圧、喫煙、コレステロールなどが関係しています。私は特に、コレステロールの影響を調べていますが、
悪玉コレステロール(LDL)が体内の活性酸素と結びついて酸化し、これが増えていくと動脈硬化につながって
いく可能性があります。
 
 −−コレステロールの「酸化」を防ぐ方法はありますか。

 酸化を抑える物質は、ビタミンEやビタミンCのほか、植物がつくるポリフェノールが知られています。一口に
ポリフェノールといっても、コーヒーに多いクロロゲン酸、ワインや緑茶に多いカテキン、大豆に多いイソフラボンなど
7千〜8千もの種類があります。私たちは毎日自然にポリフェノールをとって、植物の恵みを利用しているわけです。

 −−ポリフェノールが多いのは、どんな食品ですか。

 野菜や果物などにも含まれていますが、平均的な日本人は、ポリフェノールのほとんどを飲み物から
とっています。昨年、10〜50代の日本人約8700人の食生活を調べたら、飲み物の中でも、コーヒーから
とっている割合が最も多いことがわかりました。

 −−1日に、どのくらい摂取すればいいのですか。

 実験では、1日に1000〜1500ミリグラムほどを継続的にとれば、酸化が抑えられる効果が見られました。
コーヒーだと、1日約5杯分の計算です。ポリフェノールは、体内で作用する時間が短いので、数時間おきに
こまめに飲めたらいいですね。

 −−今後の研究はどのように進んでいくのでしょう。
 まだよくわからない種類のポリフェノールがありますし、糖尿病などにも効果があるのではないか、という
研究もあります。今後の研究が待たれます。

(2010年2月2日朝日新聞朝刊アスパラネクストエージ面から転載)