黄金のトロフィー
ワールドカップ最後の夜、私の瞳の奥にはカーンがゴールポストに寄りかかった姿が焼き付いて離れなかった。これでこの一ヶ月の祭りは終わりを迎えた。
横浜から六本木に向かう途中、ブラジルサポーターが喜びを隠しきれずに話しかけてくる。『ブラジル強いだろ?最高だよ』。街角に佇んでいるドイツサポーターに自ら声をかける『Germany! いい試合だったよ!』。
ロシアサポーター、ベルギーサポーターにはじまり、イングランド、アイルランド、アメリカ、セネガル、トルコ、フランス、韓国、イタリア、ブラジル、ドイツといった国々のサポーター。残念ながら韓国で試合を終えてしまったため出会うことの無かった国のサポーターもいるが、世界中からこんなに人々が集まるイベントはそう滅多にあることではない。あらためてワールドカップというイベントの大きさを知った。
ワールドカップMVPはドイツのカーンに決定したが、私の中でのサポーターMVPはnakata.netcafeでアメリカVS韓国の試合の時に応援していた日本と韓国のサポーターである。彼らがユニフォームを交換するシーンは写真にこそおさめてはいないが、ワールドカップの記憶に残る一シーンである。
Finalの夜、ブラジルサポーターがおごってくれた生ビールを飲んでいた。ふと気がつくとそのピルスナーがカフーが手にしたトロフィーとシンクロしていた。ブラジルから渡されたトロフィーを飲み干し、私には4年後の夢を見る楽しみが残されていた。
